★ Eastern Canada Travel Report ★

10月9日(土) 雨のち曇り ケベック <Part4>◆このページをとばすときは
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ChuteMontmorency天気予報通り、今日は朝から雨模様。すぐには出かけず、テレビなどを見ながらうだうだして少し様子をうかがっていましたが、少しずつ小降りになってきたようだし、実質的には今日が最後の日なので、意を決して予定通りChute Montmorency(モンモランシーの滝)に出かけることにしました。
Vieux Quebecから10qほど東に行ったところにあるこの滝は、Riviere Montmorency(モンモランシー川)がFleuve Saint-Laurent(セントローレンス川)に流れ落ちているところで、Parc de la Chute Montmorencyという公園になっています。
ホテルからタクシーで10分足らず、英語のほとんど通じない運転手さんが指差した先に、水しぶきに煙る大きな滝が見えてきました。まわりに何もないので、そんなに大きく見えませんが、落差は80m以上あるそうで、なんとあのナイアガラの滝よりも30mも 大きいのだそうです。あいにくのお天気ながらも、滝見物に訪れている人は結構いて、雨なんだか水しぶきなんだかよくわからない細かい水滴を浴びながら、橋を渡って滝壷のそばまで歩いて行っている人たちもいました。 MontmorencyCablecar
とりあえず、お腹もすいているし、駐車場のところから出ているケーブルカー(これは「Funicular」ではなく「Telepherique」という名前でした。)に乗って、山の上の方まで上って行きました。ここのところにも、また駐車場があって、バスから団体旅行のお客さんがたくさん下りてくるところでした。
そして、すぐ正面にある白亜の美しい建物は、実際にイギリスの王族が住んでいたこともあるManoir Montmorencyという邸宅で、今はこの中にギフトショップや歴史資料が展示してあるスペース、そして我々の目的であるレストランがあるのでした。MontmorencyMarnor少し前に、New Yorkで読んだ日本語情報誌に、たまたまモンモランシーの滝のことが出ていて、ここのManoir Montmorency Restaurantはすごくおすすめとのことだったので、楽しみにお腹を減らして来ました。さすが、元王族の住まいだけあって、家具も装飾も品のいい雰囲気にまとめられています。バイリンガルで金髪の若いウエイターさん(!)が窓際の席に案内してくれ、少しずつ明るくなっていく空模様を見ながらブランチをいただきました。2品くらいの組み合わせを選んで、基本的にはそれとポテトと卵を一緒に料理したもののみがブランチメニューだったのですが、野菜がたくさん入っていて、盛りつけも美しく、もちろん美味でした。(写真はこちら) ウエイター、ウエイトレスがなぜか皆、若くてきれいな男女ばかりで、ゆったりしたテーブルや真っ白いテーブルリネンなどがとても気持ちよく、雰囲気も申し分なし。繊細で美味しいと書いてあったデザートまで試してしまい、ずいぶんゆっくりしてしまいました。BridgeMontmorency
そうこうしているうちに、一応雨もほとんど上がって青空も垣間見えてきたので、遊歩道をたどり、滝の上にかかっている橋のところまで歩いて行ってみました。吊り橋は、ちょうど滝が落ち始めるところに架かっているので、橋の片側はおだやかな流れの川の風景で、一方が垂直に近い角度で流れ落ちている滝というのも、なかなか見ごたえがありました。遊歩道の付近には、花が咲きそうな落葉樹がたくさん植えてあり、春先や夏の緑濃い時期には、この辺をただ散策するだけでもとてもよい場所のようでした。秋から冬にかけては、やっぱりちょっと殺風景なので、美味しくて雰囲気のよいレストランの印象が妙に残りました。
またケーブルカーで下り、インフォメーションセンターのところでタクシーを呼んでもらって、ホテルに戻りました。


PlacedArmes午後は、Quebecの見納めに、再び旧市街を散策しました。(こちらをクリックすると地図が表示されます。) まずは、ホテルのすぐ前Place d'Armes(ダルム広場)(地図)から。真中にそびえたつ銅像は、17世紀にフランスから派遣され、この地の発展に大きな役割を果たしたSamuel de Champlainです。この広場には、いつも大道芸人などのパフォーマーがいて、人々が集まるにぎやかなところ。左手奥に見える建物は、ツアーなどの案内があるインフォメーションで、外貨の両替もやっており、思いのほかキャッシュを使ってしまった私たちは、少しドルをカナダドルに替えました。MaisonChevalier
さて、どっちに行こうか・・・と考えつつ歩いていても、やはりなぜか足はいろいろなお店が並ぶQuartier du Petit-Champlain(プチ・シャンプラン通り)の方へと向いてしまいます。途中で、ついに発売になったらしいBeanie Babyの事実上の最後のキャラクター「The End」を見つけたりしながら、川辺のあたりを歩いてたどり着いた先は、Maison Chevalier(シュバリエ屋敷)(地図)という立派なお屋敷。名前通り、シュバリエさんという船主として成功したお金持ちの邸宅だったところで、当時の優雅な家具や食器などが展示してありました。川辺に近いロウワータウンと呼ばれる地域は、昨日訪れたPlace-Royale(ロワイヤル広場)を中心として早くから商業地として栄えたところなので、彼らのように商売で成功した金持ちが多く住んでいたのでした。NativeCanadianShop
再びプチ・シャンプラン通りに戻り、お店をのぞいて最後のお土産を買ったり、明日の朝食を食べるレストランの候補(?)をのぞいてみたりしながらのんびりホテルに戻りました。そういえば、この通りも含めて、この城壁で囲まれた街のあちこちで目についたのが、もともとこの大陸に住んでいた原住民、つまりネイティブ・アメリカンの民芸品などを売るお店でした。売っている人は必ずしもそれっぽい人たちではありませんが、皮とビーズを使ったちょっとかわいい室内履きや木彫りのマスク、鳥の羽根を使った装飾品など、なかなか観光客の人気を集めていました。「北米で最も歴史ある繁華街」や、古い邸宅などと併せて、こんなところも、昔からあるものを大切に残そうとしているこの街にふさわしいような気がしました。


AuxAnciensCanadiensこの旅行最後のディナーは、昔ながらのこの地方の郷土料理を食べさせるということで、どのガイドブックにも出ている有名なレストランAux Anciens Canadiens(地図)で、ちょっと変わった食材にチャレンジしてみることにしました。お店の人にも聞いてみて、私はミートパイや豆の煮込みななどが盛り合わせになっているカントリー・プラッター、夫はカリブーのシチューパイをメインに選んでみました。(それぞれ下線部をクリックして料理をご覧くださいね。)
ちなみにカリブーというのは、大きなトナカイの一種。ミートパイは普通のポークということで、普通の味でした。そして、問題のカリブーは、やっぱり肉に臭みがあるそうで、味付けがこってりしたやや甘めのクリーム味。全然食べられない味・・・というわけではありませんが、やっぱり珍味に近いものがあり、とてもたくさんは食べられなくて、ちょっと残してしまいました。豆の煮込みもそうだったのですが、全般的にどの料理もやや甘味が強くて、ずっと食べているとちょっと飽きてしまいました。デザートのメープルシロップパイは絶品なので、これはおすすめ。ここでは、ランチタイムに、これらが少しずつ味わえる定食があるので、やっぱり日本人みたいなジビエ初心者は、その辺から試した方が無難でしょう。

これですっかりグルメを楽しんだ今回のカナダ旅行もおしまい!最後の夜の郷土料理はちょっと厳しかったけれど、翌朝はプチ・シャンプランの小粋なカフェで、食べたことないほど美味しい(!)エッグ・ベネディクトをいただいて、しっかり締めました。とにかく、Mont Tremblantに始まって、Montrealといい、Quebecといい、食べ物が美味しかったのは、食いしん坊のわれわれとしては、心からうれしい収穫でした。今回ほど、毎回の食事が楽しみだった旅行も今までなかったほど。もちろん、目の覚めるような紅葉を見せてくれたカナダの大自然や、フランス人が開拓した歴史の残るヨーロッパ風の美しい街並みも予想以上に素晴らしいものでした。加えて、英語がほとんど通じたのも、予想よりずっとラクでした。
それから、個人的には、この旅行中、ずっとオフシーズンを戦っていたひいきのNew York Metsが順調に勝ち続けたのも、いい思い出に花を添えてくれました。
まだまだ行きたいところがたくさんあるので、再びこの地方を訪れる可能性は低いと思いますが、カナダのQuebec地方は、フレンチはこってりで食べにくいという私のそれまでの考えをすっかり改めさせてくれました。紅葉を楽しむのももちろんですが、特にグルメの方は、絶対に絶対に訪れるべき場所だと思います。

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