クリスマス直後から始まった、年に一度の大セールのシーズンも、この寒さで売れ行きが今ひとつのNew York。それはそうでしょう、先週末は、最高気温が20°(約-7℃!)以下という極寒の週末でした。これでは、外を歩こうなんていう気にならないのが普通の人たち。写真はその前の週のものですが、なんと、このときは、最高気温が50°(約10℃)あったのですから、セールのウインドウを見る余裕もあります。街を歩く人たちも、コートは着ているものの、皆さん頭は無防備。でも、今の極寒状態では、外に出るときは帽子は必須!です。家の中でも、暖房の温度が十分に上がらなかったり、暖かいお湯が出なかったりというトラブルが相次いで、New York Cityの苦情処理電話(311)は鳴りっ放しだったのだとか。 さて、こんな1年でいちばん寒いかもしれないというこの時期、実は、ちょっと健康上の理由で、しばらく外出ができないことになってしまいました。徐々に回復しているので、来るLunar New Year(旧正月、今年は1月22日)の頃には、出かけられるといいなーとは思っているのですが、それもお天気次第かも。それまで、新しい話題があんまりないので、とりあえず、年が明けてから、ここまでの話題をご紹介しておきますね。
★注目の結末は?「Sex and the City」最終シリーズ
New Yorkのみならず、全米の注目の中、いよいよ、8回の最終エピソードが始まった人気番組「Sex and the City」。Times Squareには、主演のSarah Jessica Parkerの巨大なポスターが登場し、五番街のHMVでは、今までのシリーズのDVDやビデオを全面的に宣伝しています。クリスマスのウインドウのところでもちょっとご紹介しましたが(Barneys New Yorkのクリスマス・ウインドウはこちらで)、最も注目されるのは、主人公Carrieの恋の行方。今、付き合っているのは、有名バレリーナMikhail Baryshnidov演じる50絡みの芸術家ですが、どうも、今回のシリーズの最中にまたまたMr.Bigとなにかあるらしいです。私同様、Carrieが幸せになるのなら、Mr.Bigとにして欲しい!と思っているファンはとても多いらしく、果たして、その願いが通じるのかが気になるところです。1月4日から、毎週日曜日の9時に放映されていて、これまで2話が放送されましたが、主人公のひとり、Mirandaは子供の父親であるSteveと結婚し、Samanthaは乳がんを患っていることが判明するという、かなり大きな出来事が既に起こっています。
★大入り満員が復活「The Producers」
Sarah Jessica Parkerといえば、そのだんなさんのMathhew Broderickも、今、New Yorkで注目の的。その年のトニー賞を総ナメにしたミュージカル「The Producers」に、オリジナルキャストのNathan Laneとともに、約2年ぶりに復帰したのです。このミュージカルは、このコンビあってこそ!だったというのは、あんなに人気があってチケット入手困難だったのに、ふたりが降板してから久しい最近は、観光バスで乗り付けた団体客専門だったことからも明らか。そして、夏に復帰が発表されるやいなや、問い合わせが殺到し、彼らが出演する12月末から4月のチケットが売りに出されたとたん、あっという間に完売してしまったのでした。なんでも、通常100ドル程度のオーケストラ席が、480ドルとかいう値段でも売れてしまうのだそうです。降板直後に観た私も(そのときの感想等はこちらで)、一瞬、またあの豪華キャストで見直したいとチラッと思ったのですけれど、前回以上の人気ぶりにさっさとあきらめてしまいました。また、この人気に乗じて、既に映画化が決まったとのこと。もちろん、主役は彼らふたりが演じ、Broadway公演を終える春以降に撮影開始、来年公開予定ということのようなので、こうなったら、生の舞台はガマンして、映画公開を待つことにします。
★変わり行くチームの顔
今週、New Yorkのスポーツファンが怒ったりあきれたりしたのが、300勝投手Roger Clemens(写真左)の現役復帰。しかも、惜しまれながらユニフォームを脱いだNew York Yankeesでではなくて、前々からウワサされていたHouston Astrosでというのが、怒りの原因。あんなに何回も引退することを強調し、最後の登板になるはずだったワールドシリーズでは、敵地にもかかわらず総立ちの拍手を送られ、公式HPには、サヨナラの挨拶まで寄せていたのに、その舌の根も乾かぬうちに・・・というのは、まさにこのこと。今回の復帰劇については、元同僚で、同じく来シーズンAstrosでプレーすることが決まっているAndy Pettitte(写真右)の誘いも大きかったということです。ふたりとも、地元テキサスの出身なので、もともと、地元でのプレーには魅力を感じていたらしいのですけれども、それにしても、情けないのはYankees。FAのPettitteを引き止められなかったのも努力が足りなかった気がするし、復帰の意思を持っていたClemensを簡単に他チームに逃がしてしまったのも、なんだかフォロー不足の感じ。そもそも、オリンピック出場に意欲を示していたClemensは、アメリカが予選で敗退して出場権を逃してしまったあたりから、現役復帰も考え始めていたのではないかとも思えるので、Yankeesはちゃんと引退撤回がありえるかを確認したのかしらん?と疑問に思ってしまったりも。唯一の救いは、ふたり合わせて40勝近い先発投手を奪われたのが、直接対戦のない、ナショナル・リーグ、しかも西地区のチームであるということですが、ワールドシリーズかなんかで顔を合わせて、彼らにやられてしまったりしたら、笑い話にもなりませんね。これで、Yankeesは、去年の先発5本柱のうち、4人を失い、来季も残るのはMike Mussinaのみと、ガラリと顔ぶれが変わってしまうことになります。しかも、左の先発が今のところいないのですけれど、大丈夫なのでしょうか・・・? 一方、2年連続最下位に終わり、抜本的なチーム改革が求められているNew York Metsのオフィシャルショップ、Mets Clubhouseには、年内から、早くも来季の目玉松井 稼頭央選手のジャージが並び始めました。クリスマスから年末年始に訪れる日本人観光客を狙ったものと思われますが、まだ、デビューもしていないのに、ショーウインドウの真中を飾っているところから、その期待の大きさがわかります。ちなみに、松井 秀喜選手の場合は、巨人時代にテレビで見ていたし、実際に球場でプレーを見たこともあったのですが、「リトル松井」については、ほとんど見たことがありません。ものすごく運動神経のよい人だということはウワサに聞いていますが、多分、日本人選手と比べると、そのレベルの違いがいちばん大きいと思われるショートストップの守備を、どうやってうまくこなすのかがちょっと心配。とりあえず、年末に発売になったYankeesのホームゲームのうち、Metsとの対戦、いわゆるサブウェイ・シリーズのチケットは、かなり悪い席ながらなんとかゲットしたので、松井対決を見るのを今から楽しみにしてます!そうそう、そういえば、Metsのショップに、「Matsui」なんだけど、「55」の方のYankeesのTシャツも売っていた他、既に日本でのプレーが決まっている「Shinjo 5」のTシャツも大量に売られていました。普通、移籍した選手のグッズは半額とかそれ以下になるものなのに、なぜか新庄Tシャツはまだ定価のまま?でした。Metsのチケット発売開始は、来月2月22日なので、シェイでの試合のチケット入手もトライしてみる予定。今年は、Yankeesがあんまり強くなかったら、Metsファンに復帰してしまうかも!?しれません。
★WTCメモリアルのデザイン決定
年内から最終候補8作品に絞られていた、World Trade Center Site Memorialのデザインが決定しました。詳しくは、14日にLower Manhattan Development Corporation(LMDC)から発表されることになっていますが、コンペティションで選ばれたのは、Michael Arad氏の「Reflecting Absence」という作品で、ふたつの繰り抜かれたプールのようなところに、水が流れ落ちている静かなデザインです。犠牲者の名前は、水が流れ落ちるプールの縁のところに刻まれることになっています。 先月お知らせしたように、WTC Site内に、通勤電車の駅と線路が出来たり(その様子はこちらで)、地下レベルの工事はどんどん進んでおり、現場の風景も、見るたびに整備された工事現場というイメージが強くなっていっています。ここが悲劇の現場であったことを示すものは、Broadway側にある亡くなった人々の名前を記したプレートと、まだ残されている崩れ去ったWTCの鉄骨で作られた十字架くらいかもしれません。建物部分のデザインが決定したときもそうでしたが、今回も、コンペで選ばれたメモリアルのデザインを、既に決定しているタワーを含めた建物部分のデザインとうまく融合させるため、最終調整が必要だそうです。おそらく、それであれこれ時間がかかり、最終的にこの場所に建つ建築物全体のデザインが決定してから、建設開始となりますが、タワーは、またしても、世界最高峰の高さのビルとなるので、完成はかなり先のことになりそうですね。そのとき、ここに住んでいるかどうかはわかりませんが、いずれにせよ、完成したあかつきには、いつか、新しくなったWorld Trade Centerを訪れてみたいと思っています。
Rockefeller Centerのツリーは姿を消し、Empire State Buildingのライトアップも赤と緑のホリデーカラーから、なにもないときの白一色に戻り、年明けもなんとなく続いていたNew Yorkのホリデーシーズンも、本当に終わりを告げてしまいました。観光客もめっきり少なくなった街に、代わりにやって来たのが猛烈な寒波!今週に入ってから厳しくなった冷え込みは、週末に向けてピークを迎え、ここ数日は、最高気温が氷点下、朝晩の気温は、マイナスをはるかに下回り、8°(約-13℃!)なんていう恐ろしい数字まで出されています。朝見かけた、川べりをジョギングするおじさんも、ダウンジャケットに毛糸の帽子と手袋と、かなりの重装備でした。昼間の街中ですら、空気中の水分が凍ったダイヤモンドダストみたいなものが見えたりして、まさに、スキー場のようです。これが、先週末は、10℃以上のポカポカ陽気だったのですから、本当にNew Yorkのお天気は変わりやすい!のです。ということで、とにかく、旅行にいらっしゃる皆さんは、寒さに備えつつも、出来るだけ温度調整できる服をお持ちくださいね。 で、寒さが厳しいときは、やっぱり室内のエンターテイメントに限る!ということで、実は、最近、ちょくちょくロードショーを観に出かけています(最近観た映画はこちらでどうぞ)。年内に、Academy Awards(アカデミー賞)の前哨戦ともいわれているGolden Globe Awards(ゴールデングローブ賞)のノミネートや、いくつかの映画賞の発表があり、それらに何度も名前が出てくる映画は、やっぱり面白いのかしらん?と気になって、その中のどれかを観に行くというのが最近のパターン。いつもは、たいてい、わが家の近くのNew Jerseyの映画館で観てしまうのですが、たまたま、最近観たい映画が、地域限定公開で、Manhattanでしか上映されていなかったりしたので、いつものようなお手軽映画鑑賞ではなくて、劇場と上映時間をmoviefone.comでチェックして、わざわざ出かけてもいるのでした。 そして、そのManhattanの映画館だけ?なのですが、年明けから、映画の料金が値上げされ、大人$10.25と、とうとう、10ドル札では足りなくなってしまったのが、ちょっとした話題になっています。日本の1,800円に比べれば、これでもまだ安いですが、全米で10ドルを超えたのは初めて。アメリカでは、映画は庶民の娯楽の代表で、ちなみに、わが家のアパートのビル内にある映画館は大人も子供も$5均一でロードショーが観られますし、同じNew Jersey内の映画館も平日と土日の2時までだったら、$7以下だったりします。それと比べると、やっぱり割高感は否めませんよね。もちろん、Manhattanの映画館は、椅子がとってもよかったり、劇場内も掃除が行き届いていてきれいだったりはするのですけれども。 そんなわけで、高い料金を払ってManhattanで観るのは、自分なりに、かなり厳選した映画!?ということになるわけですが、最近観たのは、「Girl with a Pearl Earring」と「Monster」という、いずれも、主演女優がゴールデングローブにノミネートされている2つの映画。前者の方は、年内だったので、既にEntertainment@Homeで感想をご紹介していますが、年明けに観た後者はかなりインパクトのある映画でした。なにがすごいって、主演は美人女優として有名なCharlize Theronなのですけれど、テレビでいくつかのシーンが紹介されたとき、どれがセロンなのかわかりませんでした・・・アメリカ初の女性の連続殺人犯で、既に死刑が執行されている女性というのが主人公で、それを演じているのがセロンのはず・・・なのですが、全く彼女に見えないのです。なんでも、体重を20ポンド(9kg)以上増やし、顔はメイクを施してはいるのですけれど、それにしても、あんなにきれいな人があんなになれるんだ・・・というのは、本当にびっくり。演技もかなり堂に入っていて、あれなら、アカデミーでもノミネート間違いないでしょう。女性監督が撮った映画だそうで、確かに、連続殺人犯という冷酷無比そうな主人公の、女性としての不幸な人生に焦点を当てたストーリーは同性ならではなのでしょう。でも、美人女優としての彼女が好きな方、特に男性はがっかりしてしまうかも?しれません。 彼女もドラマ部門の主演女優でノミネートされている61st Annual Golden Globe Awardsの受賞発表式は、1月25日の日曜日。そして、それに続く1月27日に76th Annual Academy Awardsのノミネートが発表され、受賞式は2月29日の日曜日になります。それに合わせて、近頃はテレビで、ノミネート作品やノミネート候補作品のCMがよく流されています。見事、ゴールデングローブにノミネートされた渡辺 謙氏が、アカデミーにもノミネートされるといいですね。極寒の季節とともに、映画の賞レースもまだまだ続きます。 ↑先頭に戻る