WHAT'S UP ? in New York
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January, 2003 ![]()
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今週の平日は、今年度最初のRestaurant Weekでした。毎年、その年の数字にちなんだ金額で、おトクなランチ・メニューが提供されるこの1週間、今年は、$20.03で、前菜・メイン・デザートの3品のコースが食べられます。最近は、それに10ドルプラスした$30.03のディナー・コースを出すお店もいくつかありますが、昼間食べ歩いたので、夜はパスしました。こちらは、今年のレストラン・ウィーク参加店の一覧リストが出ているカード大の折りたためるリストですが、表紙の「It's warm inside」というセリフが、こんなに切実に感じられる冬も珍しいかもしれません・・・一応、寒さの峠は越したらしく、週の半ばからは、昼間の気温が0℃以上になったので、少しマシにはなりました。でも、相変わらず、Hudson Riverには、大量の流氷が流れているし、せいぜい、2〜3℃くらいで「今日はあったかいよねー。」という会話が交わされる今年の冬は、やっぱり、異常な寒さだと思います。今回は、寒さにもめげず、3軒のレストランに行きましたので、一気にまとめてご紹介します。
まずは、最近、人気のレストランが集中している20th Street近辺のひとつ、Patria。ラテン系のレストランで、実は、今回も迷わず出かけた、大のお気に入りレストランGramercy Tavernのすぐ隣にあったのでした。少し前までは、レストランガイドZAGAT Surveyの人気ベスト50の常連でしたが、ここのところは、ちょっと人気が低迷しているのか、ベスト50以内には入っていません。でも、明るくてノリノリのラテン系とは思えない!?かなり、上品な感じのレストランで、客層も、きちんとした服装のビジネスランチとか、マダムっぽい方々の会合風なランチが多いようでした。チキンスープ![]() | サーモンのグリル![]() | パンナコッタ![]() |

そして、お次は、やっぱり行ってしまいました、レストラン・ウィークの定番、Gramercy Tavern。ランチは12時からで、予約を取らない早いもの勝ちなので、ちょうどか少し前に行こうと思っていたら、週の初めに行った知り合いが、12時10分前でも入れたと言っていたので、ちょっと早めに出かけました。確かに大正解で、まだ12時前だというのに、次々と人が訪れて、既にテーブルは半分近く埋まりかけていました。気づくと、バーカウンターにも、お客さんが座ってランチを食べていて、相変わらずの盛況ぶりでした。いつも見事な、季節の花々は、バレンタインにまだ少し間があるので、真っ白なサクラみたいな枝花にグリーンをミックスした、清々しい感じのディスプレイでした。| ポートベラマッシュルーム のタルト ![]() | 魚のシチュー ![]() | カネロニ、 タイムアイスクリーム添え ![]() |
最後の締めは、前から気になっていた、ミッドタウンのギリシア料理、Molyvosに初めてトライ。ギリシア料理って、こちらに来るまでは、あまりなじみがなかったのですが、New Yorkは、ギリシア系の人も結構多いので、グリーク・レストランもたくさんあります。名産のオリーブオイルはもちろんですが、海の国だけあって、比較的魚介類のメニューが豊富なのもうれしいところ。このレストランも、場所がよいからか、最近は人気ベスト50にもちょくちょく顔を出していました。| ほうれん草と リークのスープ ![]() | チキン・ラップ・ サンドウィッチ ![]() | バクラヴァ ![]() |
毎回、寒さの話題ばっかりで恐縮なんですけれど、
ようやく、気温が氷点下を脱した週末、買い物に出かけた川岸の駐車場で、なんと、流氷を見てしまいました!左の写真の塔のような建物は、West Harlemの辺り、Columbia Universityにも近いRiverside Church。つまり、Manhattanのすぐ西側のHudson Riverに、こんなに大量の流氷が漂っていたのです。風景的には、北極グマかペンギンか、最低でもキタキツネくらい?欲しいところですが、浅瀬では、いつものカモメたちが、寒そうに身を縮めていました。この氷のために、New JerseyとManhattanを結ぶNY Waterwayのフェリーが、一時、欠航になってしまいましたが、今は、一応、普通に航行しているようです。ただ、また、夜にぐっと冷え込むと水面が凍る可能性もあり、通勤に使っているNew Jerseyの人たちは多少の遅れは覚悟の上で利用しなくてはいけないようです。
うちからは、Manhattanまで、Lincoln Tunnelを通るバスを利用するので、悪天候にはあんまり関係ありません。でも、さすがにこの寒さでは、どこかを散策するという気にはなれないので、前から興味があった、New York City Police Museumに出かけてみました。もともと、NYPDの歴史や、過去の犯罪に使われた武器や証拠品などを展示した博物館がダウンタウンにあって、そこには、行ったことがありました。当時は、入場無料で、展示室もそんなに多くなかったのですが、9/11の事件で、消防士ほどの数ではなかったものの、23人の警官が命を落としたということで、そのメモリアルを整備するためにも、今の新しい場所に移転しました。立派な石造りの建物は、NYPDの最初の分署があったところなのだそうです。South Street Seaportの少し南で、Water Streetというバスが通る大通りから、大きなNYPDのロゴが見えています。夏場なら、Manhattanの最南端にあるBattery Parkから、この辺りくらいまで、歩いてくる人も多いのですが、週末とはいえ、この寒さでは、道行く人もまばら。私たちも、バスですぐ目の前まで行き、降りてすぐ、建物の中へと走り込みました。

建物自体は、4階まであるようですが、展示は3階まで。入ってすぐの展示室には、アメリカ国旗の「メモリアル・キルト」がありました。よく見ると、☆やその他の部分に、9/11で亡くなった消防士さんの名前がひとりひとり書き込んであったり、バッチに加工した写真が付けてあったりしました。赤白青の四角い端布をキルトにした裏面にも、New Yorkだけでなく、Washington D.C.やPennsylvaniaで犠牲になった人々の名前や写真がありました。この展示室には、ボタンを押すと、NYPDのパトカーのいろいろなサイレン音が聞けるコーナーがあったり、隅に置いてあるNYPDのバイクは、またがって写真を撮れるようになっていて、お楽しみ的な要素が多かったのが、なんだかちょっと場違い?な感じがしました。
階段を上がって2階に行くと、ポリス・アカデミーでの訓練の様子をドキュメンタリーのビデオで見られたり、日ごろの捜査活動の様子が紹介されていたりします。その中で、ちょっと面白いのは、実際の留置場のモデル・ルーム?で、便座が剥き出しのトイレと2段ベッド、洗面があるだけの留置場は、思ったより広さがありました。でも、寝るだけではなくて、ずっとここにいなくてはいけないわけですから、体の大きいアメリカ人2人が使うには、最低、これくらいは必要なのでしょう。それから、その少し先にあった、犯罪者が写真を撮るときと同じ背景の壁。大きい人用と小さい人用があるので、ここで写真を撮れば、気分は犯罪者!?の記念写真が撮れます。さらに、奥には、過去の犯罪の記録として、あの、有名なギャングのボス、Al Caponeの銃が展示されています。他にも、ギャングや警察が使った武器として、いろいろなタイプのマシンガンや銃が展示されていますが、「ルパン三世」愛用のWalther P-38もありました。
そして、3階は、まだ空いている展示スペースが多く、ちゃんと展示されているのは、殉職した警官たちの栄誉をたたえたHall of Heroes。ここには、9/11で亡くなった人たちの写真が特別に飾ってありました。また、事件直後、子供たちから寄せられたNYPDに感謝する絵や手紙なども、一緒に展示してあり、自由に意見を書けるゲストブックも置いてありました。
このところ、トップニュースがいつも「寒さ」の話題というNew York。今日で、10日連続氷点下なんだそうです。昨日のNew York Daily Newsでは、紙面のトップが寒さの話題になり、凍ったリンゴに「Global Warming, Huh?(地球温暖化だって、へっ?)」という文句が添えられていました。その文句の上にあるように、この寒さの中でも、今日23日が最も寒い日とされ、予想では、最高気温(最低ではないですよ、最高気温)が-8℃!ということでした。この気温の低さは、ここ5〜6年でいちばんだそうで、ということは、スキーなどを除けば、日常生活レベルでは、渡米以来最も寒い日ということ。さらに、New Yorkで生活するまで、生まれてから東京都内でしか暮らしたことのない私にとっては、間違いなく人生でいちばん寒い日ということ!?「用事がなければ、外出しない方が無難。」というニュースのアドバイスを横目に、友だちとランチの約束があった私は、果敢!に、Manhattanへと出かけました。New Jersey側から見たHudson Riverは、ご覧の通り、凍った部分が白く光っていました・・・ ※なんと、翌朝はこの氷のために、NJとNYを結ぶフェリーが欠航になってしまいました!

風も吹いていて、とにかく寒いというか冷たいので、できるだけ露出する部分を少なくしなくてはなりません。帽子やフードで頭や顔も覆われるので、ちょっと見では、年齢はもちろん、性別すらわからないような始末。友だちのオフィスの1階で待ち合わせしたとき、彼女は目深に帽子を被った東洋人女性らしき女性を私だと思って、話し掛けようとしてしまったとか。いちばん右の写真の女性は、帽子もフードも被っておらず、しかも手袋すらしていませんが、これは、彼女がバスから降りた直後のためで、暖房ガンガンのバスの中で取っていた防寒具をこれから身につけるところなのです。
Central Parkの池がすっかり凍ってしまってスケートが出来る!と新聞に出ていたので、ランチの後、一瞬、その写真でも撮りに行こうかな?と思ったのですが、レストランの外に出て風に吹かれたとたん、そんな考えは頭の中から吹っ飛んでしまいました。お店をハシゴして暖を取りながら、最終的には、バスに乗ってしまったのですけれど、その中から恐るべき光景を見てしまいました。この寒さの中、人々がミュージカルの半額チケットのため、TKTSに列を作っているのだけでも、スゴイ!と思ったのに、その1ブロック先には、あのTimes Squareの名物のひとつ(ひとり?)、Naked Cowboyが、吹きすさぶ風に髪をなびかせてギターを弾いていたのです!New York特集のテレビ番組などで紹介されることが多いので、ご存じの方も多いかと思いますが、どんなときにも、カウボーイハットとブーツの他は、お尻に「NAKED COWBOY」と書いてあるブリーフ1枚でギターを下げている彼です。写真は、もう少し暖かいときのもので、さすがに今日は一緒に写真を撮ったりする人もなく、ポツンとひとりで無心にギターをかき鳴らしていて、その姿には、鬼気迫るものすら感じられました。ここ数年、寒くなってからの方が目立っている彼は、平日はいないことも多いのですけれど、今日がいちばん寒い日だということで、きっと出てきたに違いありません。それにしても・・・バスの中から、こっそり、声援を送りました。
これが、この冬一番の寒さになるのではないかと思われる極寒はまだ続いていて、どうやら、週末までずっと、気温は氷点下から脱することはないようです。やれやれ・・・うちのアパートの駐車場は、一応屋内なのですが、夫が出勤するときに、車の中に置いているペットボトルの水を飲もうとしたら、すっかり凍ってしまって飲めなかったとか!? 来週は、楽しみなRestaurant Weekですし、早くこのArctic Chill(=北極のような寒さ)に去ってほしいものです。
人々がここに集まる理由がもうひとつあって、それは、12月にLower Manhattan Development Corporation(LMDC)から発表された、WTC Siteの再開発計画案が、ミニチュアモデルで展示されているからなのです。去年の夏、最初に、LMDCが6つの案を独自に作成したのですが、これが、どれも不評!で、結局、国際的な建設事務所などから広くデザイン案を募集し、最終的には、その中から7つの案が候補として残りました。それらの案が決定したときには、ニュースでそれぞれを紹介しましたし、新聞にも図入りで説明が記載されていましたけれど、やっぱり、立体で見てみるとイメージが掴みやすく、皆、熱心にそれぞれの計画案に見入っていました。1.FOSTER & PARTNERS ![]() | 2.PETERSON/LITTERNBERG ![]() | 3.RICHARD MEIER & PARTNERS ![]() | ||
| 4.SKIDMORE,OWINGS & MERRILL ![]() | 5.STUDIO DANIEL LIBESKIND ![]() | 6.UNITED ARCHITECTS ![]() | ||
7.THINK![]() ![]() ![]() | ||||
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