WHAT'S UP ? in New York
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January, 2003 ![]()
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このところ、本当に寒いNew York。日中の最高気温がなかなか氷点下から上がりません。アメリカの気温は華氏表示なので、摂氏0℃=華氏32°となりますが、この頃の最高気温は20°台!おまけに風が吹いたりすれば、体感温度はさらにぐっと下がるので、暖房が効きまくっている室内から外に出るためには一大決心が必要になります。どれくらい寒いかというと、犬の散歩には本人はもちろん、寒がりの犬にはコートを着せ、赤ちゃんをストローラーでお散歩させるときには、専用のビニールシートなどで風を防ぎ、フードが付いているコートを着る場合には、帽子の上からしっかりフードをかぶります。日本にいたときは、ダッフルコートなどのフードは、ただのおしゃれだと思っていましたけれど、こちらに来て、フードというのは、実際に活用するものだというのを初めて知りました!それでも、まだ寒い!
「こんな寒い日はどうやって過ごす?」と道行く人々に聞いてみたら、「映画はいいアイディアだよね。」という答えが返ってきました。ホリデーシーズンは終わってしまいましたが、ホリデー・ムービーのシーズンはまだまだ継続中。この冬公開された映画にも、相変わらずNew Yorkを舞台にしたものが目立っていて、1作目ほどは面白くなかった、Robert DeNiro・Billy Crystalコンビの「Analyze That」や、離婚やら結婚やら常に話題を提供してくれるJennifer Lopezのシンデレラ・ストーリー「Maid in Manhattan」あたりが代表作。この他にも、近々見たいと思っているHugh GrantとSandra Bullockのラブコメディ「Two Weeks Notice」や、Spike LeeとEdwart Nortonが組んだ「25th Hour」など、話題作が目白押し。
その中でも、いちばんの話題作は題名からして間違いなくNew Yorkモノの「Gangs of New York」でしょう。レオ様こと、Leonardo DiCaprio久々の主演作としても注目されていたし、去年封切りのはずが、編集等々で1年延ばされて、製作に足掛け3年以上という超大作なので、皆が楽しみにしていたはずです。日米、ほぼ同時公開だったから、もうご覧になった方も多いことでしょう。Entertainment@Homeの方に既に書きましたが、アイルランドなまりの英語がよく聞き取れず、New Yorkの歴史をあまり知らなかった私にとっては、ちょっと長過ぎ・・・でした。さすがのスケールでしたし、最後の方はすごく盛り上がったのでスクリーンに釘付け状態でしたが、同じように長さに飽きたお客さんは結構いたらしく、期待された興行成績は思ったほど上がっていません。私たちが見たときには、途中からいびきをかいて寝ているおじさんがいたほどですからね。
そして、Academy Awardsに向かって、映画の賞レースが始まっていますが、その前哨戦ともいえるGolden Globes Awardsの表彰式が、今夜、Hollywoodでありましたが、噂通り、いちばん多く賞を獲得したのが、ミュージカル映画の「Chicago」で、作品賞、主演男優賞、主演女優賞と、主要な賞を独り占め状態でした。上で、あんまりいいことを書きませんでしたが、「Gangs of New York」のMartin Scorsese監督は、その力の入れぶりが評価されて、監督賞を受賞。そして、「Chicago」に話は戻りますが、この映画、なんだかもったいぶった?公開方法をとっていて、公開は12月中ということになっているのに、そのときは、本当に一部の劇場だけで、1月になってから少し拡大され、本当の全米公開になるのが、来週のようです。New Jerseyでも、近くの映画館で上映され始めたので、週末に早速出かけたところ、上映時間の10分前でなんと、チケット売り切れ!アメリカの映画館でそんなことは初めて聞いたので、今度は、上映開始30分前に行ったところ、無事、買えました。映画の人気もさることながら、上映館が少ないために、観た人たちが集中してしまうのですね。映画の舞台となっているのは、題名通り、Chicagoですけれど、元になっているのはBroadwayのミュージカル「Chicago」で、ストーリーは同じだし、挿入されるミュージカルの部分の曲は全てミュージカルのものを使っていました。ミュージカルの方は、だいぶ前に見ていたので(詳細はこちらで)、比べることができましたが、Bob Fosse独特の黒いセクシーな衣装もだいたいそのまま、舞台の臨場感こそないものの、普通の物語とミュージカルを平行して見せてくれるので、ストーリーはずっとわかりやすくてよかったです。ゴールデングローブをとったRenee ZellvegerもRichard Gereもよかったけれど、個人的には、素晴らしいスタイルと見事に似合う黒髪のボブで、他を圧倒していたCatherine Zeta-Jonesに大拍手でした。去年ヒットした「Moulin Rouge」はよかったけれども、普通にしゃべっていたのが突然歌いだすという、ミュージカル独特の唐突さはぬぐえませんでした。でも、「Chicago」の場合は、衣装もガラリと変わって、別の場面として見せるので、その違和感がありませんでした。ミュージカルだと、半額券でも40ドルとかしてしまうけれど、映画なら、高いManhattanで見ても10ドルなので、これだと、舞台を見るより、この映画を観た方がおトクかも・・・なんてまで、思ってしまいました。NY1・Neil Rosen氏が選ぶ2002年度ベスト・ワースト映画 | |||
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週末から気温がぐんぐん下がり、日中の最高気温が氷点下!という寒い寒い今日この頃のNew York。おかげで、この冬初めての風邪をひいてしまいました。今年の冬は雪がよく降っていますが、お天気はよくて、青空が見えているのだけれど、気温が低くて風が死ぬほど冷たい、という最近の気候の方が、本来のNew Yorkの真冬なのです。でも、今週は、そんなこともいってられない大きなイベントがありました。日本のメディアのみならず、New Yorkのメディアも大いに注目していたGodzilla(ゴジラ)こと、松井 秀喜選手のNew York Yankeesの入団発表記者会見が盛大に開かれたのでした。もちろん、翌日のローカル紙、New York Post・New York Daily Newsとも堂々一面。(写真をクリックすると記事をご覧になれます。)これは当然予想されたことですが、びっくりしたのは、先週、Manhattanに出かけたときに乗ったバスの中で、ヒスパニック系のおじさんが読んでいたスペイン語の新聞の一面も、前日、初めてNew Yorkのマスコミの前に姿を現した松井の写真が飾っていたのでした。
新聞の一面に使われた写真は、New Yorkの象徴でもあるTimes Squareのど真ん中で、松井がバットスイングをしているところ。で、その前に行われた記者会見は、報道陣が入りきらないという理由で、通常のYankee Stadiumではなく、そのTimes SquareにあるホテルMarriott Marquisで行われたのでした。Bronxの球場まで行く気はないけれど、あのホテルなら、バスを降りて歩いてすぐ・・・ということで、Yankeesファンの友だちと行ってしまいました、現場へ。ローカルニュースでも朝から報じていて、New York的にも大きなイベントだし、詰め掛けた報道陣のひとつも見られれば、HPのネタになるかな、くらいの軽い気持ちでした。ところが・・・・
最初は、ホテルの1階、車寄せがあるところに、帽子をかぶったりグッズを手にした、どこからどう見てもYankeesファンのアメリカ人が数人たむろしていたので、そこに一緒にいました。予想した日本人の姿はどこにもなく、ちょっと拍子抜け!? 12時少し前に、黒い車から、Yankeesの監督Joe Torre氏が降り立ち、私たちの目の前を通り過ぎて行きました。あれ!?みんな、バラバラに来るの?じゃあ、松井は?とコソコソ騒いでいたら、アメリカ人グループのひとりが、記者会見は7階であって、松井はもうそこにいるらしいと教えてくれました。そこで、私たちもエレベーターで7階へ。警備とかで降りられないかと思ったら、全然そんなことはなく、エレベーターを降りたところに、日本人の人たちが10数人いました。「Welcome NY」の文字にYankeesのロゴマークを描き入れた手作りボードを持っている人も。でも、数日前、結局は空港で巻かれてしまったNew Yorkに到着したときや、成田空港での出発時のフィーバーぶりからすると、なんだか、とっても人数が少ないような気が・・・
で、12時を少々回った頃、コンファレンス・ルームの扉が閉められ、いよいよ、記者会見が始まったようでした。でも、遅れてくる人たちやなぜだか出入りする人たちが結構いて、閉められたドアの前にも、いつも人がいる状態でした。会見場のドアは、右手の大きな柱のすぐ後ろです。私たちみたいな野次馬は当然入れないので、少し遠ざかった扉の外にいました。記者会見はそんなに長くないだろうし、思ったより人が少ないから、出てくるときに本人の写真が撮れるかもしれないし、ここまで来たら待ってみようということになり、覚悟を決めて、その場で待つことにしました。
出てきた記者のひとりが、「もう、会見は終わったよ。でも、まだ、みんな中にいる。」と言っていたので、開け放たれたドアにおそるおそる近づいてみると、はるか前方に青い幕と中央に掲げられたYankeesのロゴマークが見えました。まだ、あんな遠いところにいるんだ・・・と思って見ていたら、あまりに人の出入りが激しいので、それに紛れて、コンファレンスルームの中にちょこっと入れてしまいました。そして、パッと明るくなった右を見たら、なんと!松井 秀喜選手がすぐそこでインタビュー撮りをしているではありませんか!あまりに間近にいたのにびっくりしつつも、しっかりシャッターを押してしまいました。ナマ松井が、思いがけずにそばで見られたのにはちょっと感動。巨人時代に出場している試合は何試合かドームで見たことがありますけれど、そのときと今の注目度は桁違いですものね。
さらに、入口のところに置いてあった、当日配布用の松井選手の経歴も、たくさん余っていたので1枚もらってきてしまいました。このユニフォーム姿の写真は、明らかに合成写真ですが、作成者がちょっとミスってしまったらしく、顔が異様に横に伸びてしまっていて、これがマスコミお披露目用の写真では松井がちょっと気の毒・・・体格的には、こちらの選手にも決して見劣りしませんが、やっぱり、日本人だから、バランス的に顔が大きいのは、ちょっとしょうがないですけれどもね。
お正月を特別に祝う習慣のないアメリカでは、年が明けると、それまでのにぎわいがウソのように、静かなただの冬がやって来ます。日本だと、クリスマスが終わるやいなや、お正月の準備が始まりますが、それがないので、クリスマスの片付けは、年が明けてから。ホリデー・シーズンの名残を惜しむように、なかなか片付けないところも多いようです。そんな中で、年が明けてもしばらく、緑赤のクリスマス・カラーに輝いていたのは、Empire State Building。いつまで、このホリデー・モードなのだろう?と思って、HP(http://www.esbnyc.com/)で調べたら、これも今日までだったのでした。その、今や、New Yorkでいちばん高いスカイスクレイパーですが、今週に入って、ビルから氷が落ちるということで、周囲の道路が通行止めになってしまいました。日中の気温が10℃以上!という、この時期のNew Yorkにしては、かなりの暖かさに、最近の雪や低温でビルの壁面で凍っていた氷が溶け始めたのが原因だそうです。ビルがあるのは、34th Streetと5th Avenueの角という、Manhattanのど真ん中であるため、迂回するバスや車で、ミッドタウンにちょっとした交通渋滞を引き起こしています。42nd Streetのバス停でいつも乗るバスを待っていたら、全然違う番号の路線バスが次々と通り過ぎて、肝心の利用したいバスがなかなか来ず、待っている人たちの間にも不満の声が上がっていたのですが、これも、その影響だったのでした。
大規模なデコレーションの取り外しは、設置と同様、人手や機械を要するので、たいてい、週末に行われることが多いようです。Rockefeller Centerのツリーも、年明け最初の週末に姿を消しました。今年だと、4日くらいに撤去したようですが、週末が遅く訪れる場合は、もっと後になるようで、去年あたりは、かなり遅くまであった記憶があります。プロムナードのところの天使像も同時にはずされてしまうので、噴水とともに小さなツリーだけが残りました。写真の中央、緑のツリーの絵が描いてある台は、ツリーをバックに記念写真を撮るために設けられたお立ち台で、待ち行列が絶えなかったシーズン中は、ここに人がいないことはなく、こんなマークがあったなんてわかりませんでした。今は、片付けおわったクリスマスの残骸のようにポツンと残され、近寄る人もいません。
お向かいのデパートSaks Fifth Avenueでは、これも行列を作った、クリスマスのショーウインドウの片付けの真っ最中。右のウインドウのように、幕を下ろして見えないようにする場合が多いのですが、入口近くのウインドウでは、「眠れる森の美女」の人形とセットを、係りの人がせっせとはずしていました。ウインドウの左の柱の隣に見えている白っぽいのは、その人の足です。デパートの場合は、週末がかき入れ時なので、暇な平日に片付けをするところが多いらしく、どこも、せっせとウインドウを片付けていました。そういえば、After Christmas Saleでも冷やかしてみようと、デパートをハシゴしてみましたが、クリスマス商戦が低調だった今年は、クリスマス前から少しずつセールをしていたからか、なんだか、セールもそろそろ終盤のよう。それより、既に少しずつ入荷している明るい色の春物に目が行ってしまったりして、あんまりめぼしいものを見つけることはできませんでした。ただ、どこのデパートに入っているブランド品のショップも、今期の秋冬物で売り切ってしまいたいものをしぶとく値下げしていたりするので、コレ!というお気に入りのブランドがある方は、もしかしたら、掘り出し物を見つけることができるかもしれません。
実は、何を隠そう、年始にスキーで出かけていたわが家も、今週になってから、ようやく、ツリーやクリスマスものを片付けたのでした。出すときはウキウキして楽しいものですが、しまうのは、ただただ面倒くさいだけで、やっぱり、なかなか気が乗らないものですね。なんとかダンボール箱に収め、セロテープで封印して、また、今年の年末まで、クローゼットの片隅に眠ってもらいました。

元旦早々、アパート全棟が停電になる!?というアクシデントから出発が遅れ、現地に行くだけだった1日は、まあまあの天気で、翌日2日も気温は低かったけれど、青空が広がっていました。でも、3日から、アメリカ東海岸北部は、Monstor Snow Stormとニュースで形容されたような、大きな雪嵐が到来し、ずーっと雪が降り続いていました。学生時代からやっているので、スキーは好きな方ではありますが、最近、めっきり根性がなくなってしまい、降りしきる雪の中を滑る気合と、重い新雪を滑り続ける体力がなかった私は、いつも夫より早めに上がっていたので、冒頭の鏡餅とか作って遊んでいたわけです。
今回特筆すべきことは、泊まった宿の部屋が、ものすごくいいロケーションだったこと! ベランダのガラス戸を開けると、そこがもうゲレンデという、写真の▲で示したところです。鍵の問題があるので、いつも使えるわけではありませんでしたが、ひとりが中に入れば、スキーをはいたままベランダまで来て、そこで板をはずして部屋に入れてしまうのでした。ファミリーで出かけることが多いアメリカのスキー宿にありがちな、キッチン付きの部屋だったのも、この雪続きのお天気の中、フルに活用させてもらいました。雪が降り続くという天気予報を聞いた3日の夜、その後はどこも出かけなくて済むよう、近くのスーパーに車で買出しに出かけ、カップラーメンやレンジでチン!で出来るTVディナー、缶詰、パン、野菜などを買い込みました。立派なキッチンは、わが家のより数段広く、電子レンジはもちろん、オーブン、コーヒーメーカー、トースター、食器洗い機などの調理機械の他、食器まで完備されていたので、その気になれば、なんでも作れそうでしたが、さすがに、スキーから帰ってきて料理をする気にもなれなかったので、すぐ食べられるものばかりにしました。スキー場の食事は、バリエーションに乏しいうえ、値段のわりには美味しくないというのは、日本もアメリカも同じで、その後は、夕食はもちろん、ランチも部屋まで戻ってとったりしました。インスタントコーヒーとティーバッグも買って、雪が激しくなったり、疲れたときのひと休みにも、部屋まで戻ってお茶したりしました。席取りが必要なほど混み合う、ゲレンデのカフェテリアに比べ、好きなときに休めて、その上好きなものが食べられるなんて、快適そのもの。普段、ほとんど食べたことのないTVディナーのバリエーションを試してみたり、わが家にはないトースターに感動して、パンを焼いてサンドウィッチを作ってみたり、久しぶりにカップヌードルを食べたりと、お正月とはかけ離れていましたが、なかなか楽しい食生活を送りました。
スキー的には、とにかく、雪が降り続いていたので、まるで、新雪スキーの訓練のようでした。気温がそれほど低くなかったので、八甲田山状態ほどヒサンな状況には陥りませんでしたが、上の方は霧も立ち込めていて、視界も悪く、斜面がわからずに滑るのも怖いので、同じコースを何回も滑ったりしました。でも、驚いたのは、正月休みで混んでいるときだったからなのか、そんなに悪いコンディションでも、結構滑っている人がいたということ。もやが晴れて前方が見えるようになったとき、やはり同じように、視界が悪いので立ち止まっている人たちが、コース上にたくさんいたのがわかって、びっくりしたこともありました。Vermontは東海岸では屈指のスキーが盛んなところなので、これくらいではめげないようなスキーヤーが集まっているのでしょうか。
入口のところの時計台がシンボルになっているOkemo Mountaine Resortは、コースはそんなに多くありませんが、雪質は確かにとてもよく、キッチン付きのコンドミニアムが多いので、家族連れに人気のあるスキー場です。アフタースキーを楽しむレストランやバーなどもそんなにないし、難コースの数も少ないので、若者にはあんまり向かないのかもしれませんが、のんびり、マイペースでスキーを楽しみたい人たちにはおすすめ。うちでは、同じVermontにある東海岸では最大規模のスキーリゾートKillingtonと、ここに交互に行っているような感じです。アメリカのスキー場はどこでもそうなのかもしれませんが、ゲレンデにはこんなに雪があるのに、そこに行くまでの道は、驚くほど整備されていて、除雪は完璧、チェーンなんて全く必要ありません。今回も、あれだけ降っていたのに、帰りの道はきれいなもので、快調にドライブできました。ところが、家が近づいてから雪が降り始め、スピードが出せなくなってノロノロ運転に。結局、行楽帰りの渋滞もあり、行きよりずっと時間がかかってしまいました。次回、2月の連休は、法則に従って!?Killingtonに出かけます。
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