WHAT'S UP ?
in New York 
May, 2002 ![]()

梅雨はないNew Yorkですが、最近の雨がちの天気はそれを思わせるほど。しかも寒い!最高気温が10℃ちょっとくらい、しかも風が強かったりすると、思わず、もうしまった冬のコートを出して着たくなってしまいます。さすがに季節感的にウールのコートは着なくても、皮のジャケットはまだまだ活躍中。一度、暑くなったときに買ってしまったカットソーなどは、いったい、今度はいつ日の目を見るのやら・・・涼しいのと、雨が断続的に降ったりするので、ワンちゃんまでレインコートを着ていたりします。依然として水不足が続いているNew
York近郊にとって、雨が降るのはよいことなのですけれど、シトシト雨ではあんまり足しにならないそう。いっそのこと、ザーッと大雨が降って、後はすっきり上がってくれればいいのですけれどもね。
以上が、今回のアートたちです。さすがに設置許可が出ただけあって、とても、公園になじんでいるものばかりなので、恒久的にしてもいいかなと思うくらい。ですが、今回の展示は、Whitney Biennial 2002という特別展の一環なので、予定としては、5月26日の日曜日までで終ってしまうことになっています。お天気がずっと今ひとつで、ご紹介するのが、遅くなってしまいましたが、これからいらっしゃる方、New York近郊にお住まいの方は、公園散策がてらに、ちょこっとご覧になってみてはいかがでしょう?
1.Emil Dobbelstein and Henry Drope Keith Edmier,2002
- 59th Streetの公園の入口に立っている2つのブロンズ像。これはいやでも見逃すことはないでしょう。制服を着ているおじさんの姿で、公園内にある他の像ともあんまり違和感なく、アートというより、誰かの功績をたたえて、ここに像を設置しましたといわれるとそうかと思ってしまうかも。
アート鑑賞のコースは、ここから、始まります。この道をまっすぐ、動物園の方に向かって北に歩いて行ってください。
- 2.Kneeling Happy, Squatting Happy, Standing Happy, Sirens Kiki Sumith,2001
公園内の動物園Central Park Wildlife Centerの入口の門の周辺にある銅像群。左の3体は、いずれも門の上のところにあって、左から「Kneeling Happy (ひざまずいてハッピー)」「Squatting Happy (しゃがんでハッピー)」「Stainding Happy (立ってハッピー)」とわかりやすい題名。実は、門の下のところに「Sirens (半人半鳥の海の精)」という銅像もあったはずなのですが、スミマセン、見逃してしまいました。
3.Deductive Object Kim Sooja ,2002
- 入口の門を入って、動物園の手前にLeaping Frog Cafeというファーストフードとほとんど変わらないカフェテリアがあります。次の作品は、このカフェと、向かいにあるWildlife Centerの建物内にあるのですが、またまた、スミマセン、どちらも、わりと早く閉まってしまうので、中に入れませんでした。写真によると、どうも、色鮮やかな韓国の伝統的な布地を使ったキルトかなにかのようです。カフェの方では、テーブルクロスにしているようなので、ぜひ、昼間に出かけてご覧になってみてくださいね。
- 4.Bluff Roxy Pine,2002
動物園を通り過ぎ、トンネルみたいなところをくぐったら、ふたてに分かれている道の左側の方の道を進んで行きます。しばらく進むと、前方にBaltoというソリを引いて人の命を助けた犬の像が見えてくるはず。
これは、今回のアートではなくて、前から置かれているものですが、ここで左手に曲がり、写真右に見えているトンネルをくぐり、The Mallの方へと向かいます。
そのまま、The Mallを突っ切って、巨大な芝生が広がるShepp Meadowの方向、前方にバレーボールコートがある道の手前に、光るステンレス製の木が見えてきます。これが、今回のアートの中ではいちばん大きいもので、本当に他の木々と同じ大きさ。うっそうと茂る緑で木陰ができている中、日の光を反射し、きらめいて見えます。まだ、葉が繁っていない頃は、その寒々とした風景をいっそう寒そうに見せていましたが、今の季節は、その金属的な涼しさが心地よい感じ。やはり、遠くからでも目立つので、人々が珍しそうに近寄って見たり、写真を撮ったりしていました。
- 5.Waylay Brian Tolle,2002
ここから、最後の作品への道のりはちょっとあります。The Mallの北端にある、ドームの半分みたいな形のBandshellを通り過ぎ、そのまま大きな道を横切ってまっすぐ進み、階段を下りていきます。そうすると、今は渇水対策で水が張っていない噴水のあるBethesda Fountainに到着。ここは、The Lakeの東側の部分の南端にもあたり、ここから、湖沿いに歩いて行きます。
左手にサクラの季節は美しい土手Cherry Hillを見ながら進むと、やがて前方に美しい白い橋が見えてきます。最後のアートは、これだけでも十分アートなBow Bridgeの周辺で飛び跳ねる水のインストレーション。時々、湖面からピュっと、まるで中からストローで吹いたかのような、ひと筋の水が吹き上がるのですが、それがどうも作品のようです。「Waylay」という作品名は、「待ち伏せする」とか「呼び止める」とかいう意味の言葉なので、橋を渡ったり湖畔を歩いている人たちに、ふいに水が呼びかけるというようなイメージなのかもしれませんね。
公開前から、New Yorkの街中にSpider-Manが氾濫しているとお伝えしましたが、3日に封切られた映画「Spider-Man」は記録的な大ヒットになりました!私も、早速、週末に見に出かけたのですが、わが家のアパートのビル内にある映画館は、スクリーン数が少ないため、1スクリーンだけなので、開始時間前から行列が出来てしまっていました。なので、それを横目に車で5分ほどの、スクリーン数が多い映画館へ直行。そこでは、15室ある映写室のうち、なんと4ヶ所で上映中!でした。だいたい2時間くらいの映画なので、少なくとも30分に1回は上映している計算。おかげさまで、列に並ぶこともなく、上映開始時間ギリギリに滑り込むことができました。| おじさんが襲われてしまうのは、New York Public Libraryの前 | Have Fun!! Christmas Map '01 | |||
| Spider-ManとGreen Goblinの最初の対決は、Times Square | What's up? 去年12月の「幕を閉じる2001年」、 去年9月の「観客激減、ピンチのブロードウェイ」「New York復活への兆し」 等 | |||
| 最大の見せ場、決死の戦闘の場所は、Queens Borough Bridge → Roosevelt Island Tram → Roosevelt Island | What's up? 4月の「お花見モード全開!」
おととし4月の「手軽なお花見の名所」 | |||

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最後にもうひとつ。先日、新庄が来たときに見に行ったNew York
Metsの試合には、生身?のスパイダーマンが登場しました。5回にファンサービスのTシャツをバズーカ砲で飛ばすイベントのとき、スペシャルゲストとして登場し、7回に「God
Bless America」の後に「Take Me Out to the Ball
Game」を歌うときには、なんとスコアボードの上によじ登り、歌にあわせたフリをするという大サービスぶりでした。実は、スパイダーマンに変身する高校生、Peter
Paker少年が住んでいたのは、メッツの本拠地、Shea Stadiumがあるのと同じQueens。彼の住まいの設定は、Forest
Hillsというところなので、地下鉄の路線は違いますが、位置的にはそう遠くありません。Peterがメッツファンかどうかは定かではありませんが、普通ならそうなるはず。そうではなかったとしても、まあ、Queensつながりということで、関連は深いわけです。
週末に続いて、またまた大リーグ観戦に行ってきました。今回の目的はこの人!オフにSan Francisco Giantsにトレードされてしまった新庄 剛志選手が、古巣New York Metsと対戦するため、久しぶりにNew
Yorkへ帰ってきたのでした。去年、新庄がメッツでプレーしたのを何回も見に出かけて、チーム全体の調子はいまひとつだったながら、大リーグ観戦がますます楽しくなったと思っていたのに、まさかのトレード劇は、ちょっとショックでした・・・なので、今回の試合のチケットは、シーズン前にスケジュールが発表するやいなや、手に入れてしまったものなので、3塁側の内野席というかなりいい席でした。
持ち前の明るいキャラクターと、意外!?と勝負強いバッティングや華麗な守備で、新庄がNew
Yorkの野球ファンの間ではすっかり人気者になっていたのは、去年何回もご紹介した通りです。彼が去ってしまったことを惜しんでいるのは、なにもNew
York近郊に住む日本人だけではなく、打席に向かうときには、ジャイアンツの他の選手とは違い、大きな拍手や歓声が送られていましたし、新庄Tシャツを着ているファンも発見!髪の毛は黒いですが、この人、日本人じゃあなくて、普通のアメリカ人のファンです。新庄がシーズン当初から、いまひとつ調子が出ておらず、メッツの脅威になるほどでもないということも大きいのかもしれませんけどね。太もも痛とかで、ここ2試合ほど欠場していたので心配でしたが、New
Yorkのファンの声援に応えるべく、今日はスターティング・ラインナップに名前を連ね、ますます明るくなった気がする?金髪をなびかせて、元気な姿を見せてくれました。
雨の天気予報も出ていた曇り空が、ちょうど昼間の熱をそのまま保ってくれたらしく、最近には珍しい暖かい夜は、ナイター観戦には最適。夫が会社から帰宅するのを待って家を出てきた私たちは、試合開始に間に合わず、2回、この日、新庄が打った唯一のヒットも見逃してしまいました。この回は、ピッチャーのヒットなどでジャイアンツが3点先取。連敗中のメッツと連勝中のジャイアンツの勢いの違いを早くも感じさせる序盤となってしまいました。
守備では、おなじみの捕球時にホップするスタイルで、再三いいプレーを見せたものの、2割そこそこの打率が物語るように、新庄のバットは湿りがち。この日も、ヒットは見逃した第1打席のみで、ホームラン性の大ファールなどはあったものの、ランナーを得点圏において凡退するなど、さっぱりでした。
今回はぎりぎりまでチケット手配がうまく行かなかったため、断念かと思われていたSeattle MarinersのNew
York遠征ですが、やっぱり行ってしまいました!このところ、ケーブルテレビで年間契約したMLB
Extra
Inningsという全米各地の大リーグの試合を見ることができる有料チャンネルで、マリナーズの試合もしょっちゅう見ており、イチロー、佐々木 主浩、長谷川
滋利の日本人トリオのみならず、他の選手の名前と顔もかなり覚えました。そうなると、やっぱりナマで見たくなって、前日になんとか内野席のチケットを手に入れ、3連戦の中日、土曜日のデーゲーム、地元New York
Yankeesとの対戦を見に出かけました。予想通り、球場には、たくさんの日本人が詰め掛けていて、「一打入魂」なんていうプラカードも見かけられたりしました。
現在のところ、マリナーズは、アメリカン・リーグ西地区の首位を突っ走っており、大リーグの年間最多勝記録を作った昨年に並ぶような勢い。迎え撃つヤンキースは、すごく調子が悪いというわけでもないのですが、同じアメリカン・リーグ、東地区の2位。そこそこ勝ってはいますけれど、連戦連勝というわけではありません。勢いとしては、マリナーズの方があったのですけれど、その原動力となっているイチローは、序盤、なんだかさえなくて、1打席目、2打席目とも、あっけなく内野フライに打ち取られてしまいました。そして、先頭バッターが出塁できないマリナーズはいまひとつ調子が出ないまま。対するヤンキースは、初回から打線に火がつき、1回、2回と連続でホームランが飛び出し、あっという間に5点を先取。このまま行けば、ヤンキースのワンサイド・ゲームになってしまうかもと思われる展開になってしまいました。当然、地元ヤンキースファンは大喜び。去年のアメリカン・リーグ優勝決定戦以来の両チームの対戦ですが、また、あのときのように強いヤンキース復活を思わせました。
でも、やっぱり、今の勢いはマリナーズの方が上でした!追加点を許さない一方、ソロホームラン4本で追い上げ、気付いたら4 -
5の1点差ゲーム、終盤に来て、にわかに緊張した試合展開になりました。そして、いよいよイチローの出番!1点を追う8回の第4打席で、ランナーを1塁に置いて、見事クリーンヒット。さらに、盗塁まで決め、無死2・3塁の一打逆転のチャンスを作りました!結局、この回は、パスボールによる1点しか得点できませんでしたが、5
- 5の同点になり、ということは、マリナーズ版「勝利の方程式」長谷川−佐々木の日本人投手リレーも見られるかも!と面白い試合展開プラス、日本人的期待もつのるばかり。
ヤンキースも守護神Mariano
Riveraが登場したので、延長戦もありかと覚悟した矢先、なぜかアンラッキーなヒットやフィルダースチョイスなどのミスが重なり、9回表にマリナーズが一挙4得点!あっという間に9
-
5と、完全に試合をひっくり返されたヤンキースファンは、怒っていっせいに席を立って帰り始めました。そして、4点差というセーブポイントすら付かない十分な余裕をもったマリナーズは、9回裏のマウンドに、序盤からウォーミングアップしていた長谷川 滋利投手を送りました。佐々木
主浩投手は、同じ4点差でセーブが付かない昨日も投げていたので、同じように安心できる抑えの長谷川投手の登板となったのでしょう。大リーグはもう6シーズン目となる長谷川投手ですが、マリナーズでは初めてのシーズン。去年までも、西海岸のAnaheim
Angelsに所属していたため、実は、彼のピッチングをナマで見るのは今回が初めてでした。今シーズンは、中継ぎながらすでに3勝で、無失点だった当時は一時、アメリカン・リーグ投手部門の1位に名前が出ていたほどの好調ぶり。この日も、危なげない投球で、3者凡退に打ち取り、見事、マリナーズの勝利を締めくくったのでした。
空模様が安定しないまま、5月を迎えてしまいました。ゴールデンウィーク中の日本から、New
Yorkにいらしている皆さんも多いことかと思いますが、このお天気はちょっと残念ですね。1日は、すっきりと五月晴れになったものの、やっぱり気温はやや低め。風がまだ冷たいので、ジャケットがないと、ちょっと心もとないかなといった感じです。で、私も用事を済ませるついでに、街をブラブラ歩いてみましたが、思ったほど日本人観光客とおぼしき人たちの姿はなく、ちょっと残念・・・あ、でも、返品したりしたので、ここのところ通ってしまった五番街のH &
Mでは、結構日本語を聞きました。
道路の反対側には、ありがちな土産物屋さんがあって、ここのショーウインドウも、人形やTシャツ、キャップなどをはじめとする、スパイダーマン・グッズ一色。結構キョーレツですね。お店や映画館がどうして、ここまでスパイダーマンに肩入れしているかというと、大きな理由のひとつが、この映画の舞台がNew
York!だから。スーパーマンやバットマンなどと並び、アメリカ人に人気のある大人向けコミックが原作なので、撮影開始時から、誰がスパイダーマンをやるのかなど、いろいろと話題になっていました。そして、撮影は、あの9月11日以前にほぼ終了。当初のストーリーでは、スパイダーマンがそびえ立つツインタワー、ワールド・トレード・センターの2棟の超高層ビルの間に巣を張るというシーンがあったのだそうです。摩天楼を象徴する建物に、クモの巣を張ってしまうなんて、発想としてはかなり大胆で面白いし、ポスターとか短い宣伝クリップなどにも使われる予定でした。ところが、あの事件で、さすがにカットせざるをえず、すっかり差し替えになってしまいました。それでも、ビデオクリップを見ただけでも、Brooklyn
BridgeやEmpire State Buildingなど、New
Yorkの有名な場所が次から次へと登場。実写と最新のデジタル映像技術が見事に組み合わされ、New
Yorkの街を縦横無尽に動き回るスパイダーマンを見ることができそうです。![]() |
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c 2002
kyoko_isaka@msn.com
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