WHAT'S UP ?
in New York 
May, 2002 ![]()

27日のMemorial
Dayがまるで合図だったかのように、めっきり夏らしい日々が到来しました!気温はそんなに高くはありませんが、湿度が高いので、ちょっとムシムシした暑さです。でも、まだ朝晩はそれなりに気温が落ち着くのと、冷房がすっかりきつくなったので羽織るものは必要。今ごろの羽織りものとしては、街ではGジャンがいちばん目につきます。
たとえば、左は「サクラまつり」で有名な植物園Brooklyn
Botanic
Garden。入り口入ってすぐの芝生の大通りの突き当たりには、大きな噴水が勢いよく水しぶきを上げ、緑をいっそう美しく見せて・・・のはずでしたが、ひっそり静まり返った噴水は、緑の中に埋もれてしまっているようでした。他にも、園内を流れる人工の小川も節水のため中止。ただ石ころが敷き詰められた流れの跡に、その理由を説明する看板が立っていました。また、隣はMetropolitan Museum of
Artのアメリカン・ウィングにある噴水。ここは、銅像といっしょに植物がたくさん配してあり、ベンチもある中庭のようになっていて、一休みするのにもってこいの場所ですが、底に這わせたホースが見えてしまっている池はなんだか殺風景。
この節水の原因は、暖冬で雪がぜんぜん降らなかったのと、春先の雨も例年より少なかったため、市の水がめとなる貯水池の水位が危機的に下がってしまったから。それで、市では、「Stage1
Drought Emergency(レベル1の干ばつ警戒)」として、以下のような対策を打ち出しました。
| ・ | 洗車はしない。業者による洗車はOK。 | |
| ・ | 芝生の水やりは、朝7時から9時までと夜7時から9時までに限る。 | |
| ・ | 装飾的な噴水は停止。 | |
| ・ | 5室以上あるビルディングには、6"x 9"(15cm×22.5cm)以上の節水を呼びかけるサインを貼ること。 |
今日27日は、Memorial
Dayという全国的な祝日で、会社や学校はお休み。記念日の主旨は、国のために戦争で亡くなった人たちの冥福を祈る日ということなのですけれど、Independence Day(独立記念日)やVeterans
Day(退役軍人の日)と並んで、アメリカ国民の愛国心を象徴する記念日のひとつ。そこで、おなじみの赤白青に彩られたものや、星条旗模様のものがたくさん出回ります。当日、スーパーに買い物に出かけたら、やっぱりありました、星条旗の付いたケーキとそのカラーのクリームがのっかったカップケーキが。毎度のことながら、やっぱり、どう見ても、この食欲をそぐような鮮やかな色合いは、食べ物のものとは思えませんね・・・
New
Yorkでは、先週水曜日の22日から今日までが、Fleet
Weekという記念週間とされ、いくつかのイベントが開催されました。メインの会場が、Manhattanの西端、Hudson
Riverに浮かぶ空母を博物館にしたIntrepid
Sea-Air-Space
Museumだったため、川に面したわが家のすぐ近くを、22日の朝から軍隊のものらしき、ヘリコプターやジェット機が飛び交っていました。最初は、例の新たなるテロ攻撃に備えた警備なのかと思ってしまい、それにしては、ずいぶんと気合が入った厳重なものだと感心していたら、どうも記念週間の開始を祝う式典行事の一環だったのでした。![]() |
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また、これらの行事に参加するために、多くの海軍兵たちが、New
Yorkにやって来ました。この記念週間とぴったり同じ時期に、日本から母と伯母が遊びに来ていたので、あちこち歩き回りましたが、観光地という観光地には、どこにもセーラー服や憲章のついた白い服を来た水兵さんたちがいました。若い人が多い彼らは、例の2階建てバスに集団で乗っていたり、人に頼んでシャッターを押してもらっていたり、街角でニセモノのブランド・バッグを冷やかしていたりと、なかなかしっかりNew
Yorkを観光している様子が見られて、面白かったです。ちなみに、右側の写真は、テロ事件の現場Ground
Zeroの展望台のところでの光景ですが、この期間中は、午前中の10時までが、水兵さんらの専用時間帯にあてられていました。
まず、残念ながらこのことに言及しなくてはいけないのですが、ご存じの通り、アメリカは再びテロ攻撃の標的になる可能性があるという発表がありました。New
Yorkでは、自由の女神や、Brooklyn Bridgeなど、標的になり得るランドマークの警備をいっそう厳重にしています。でも、去年のテロ事件の後、New
Yorkそして、そこに暮らす人々はひとまわりもふたまわりもたくましくなりました。大多数の人々の気持ちを代弁しているのは、New York Postの右の1面。「The only
thing we have to fear is fear itself (我々が唯一恐れることは、恐れること自体である)」 -
つまり、攻撃されるのではないかという恐れを抱くことで、既に精神的な攻撃を受けてしまうことになるので、私たちはそういうことに屈せずに毅然としていつも通りの生活をしよう!ということです。これは、去年9月11日直後、Rudy
Giuliani前市長も再三言っていたことで、New
Yorkerの間には、すっかり浸透していること。さらなる警備強化で、多少不便は出るかもしれませんが、それにも慣れていますし、このような警告が出たからといって、皆、普段と変わらない生活を送っていることをお知らせしておきます。
それでは、このことは忘れて楽しい話題を。5月も末になって、ようやく、本来の暖かさが戻って来たような気がするNew
Yorkの街。この前の週末までは、朝晩10℃以下の冷え込みに、まだ、皮のジャケットやブーツを身につけている人が多かったのですが、やっとそれらの冬物とはオサラバできそうな気配です。さて、五番街の憩いの場、Rockefeller
Centerのプロムナードには、なんだか不思議なオブジェが登場。近寄ってよく見てみると、オレンジあり、グレープフルーツあり、レモンあり、ライムあり・・・ひとつひとつが、全部柑橘系の果物!なのでした。オレンジからグリーンの自然の色のグラデーションがきれい。実際はほとんどしないのですけれど、なんだか、さわやかな柑橘系の香りが漂ってきそうな感じです。これは、今も続いているNew
York
City及び近郊の水不足による渇水対策の一環。本来は、この時期、目にも涼しげな噴水が登場するはずなのですが、それが出来ないための応急措置とのこと。噴水には、まだまだ寒々しい時期だったし、キュートでオーガニックなこのオブジェはかなり好評のようです。
今日は、その五番街で目に付いたファッションをご紹介。New
Yorkのファッションといえば、「カワイイ」よりも「カッコいい」が圧倒的に好まれるので、日本の流行とは違うなーといつも感じていました。私自身、すごくファッションに興味があるわけではありませんが、多分に周りに影響されやすい(!)ため、こちらに来てから、洋服の趣味はガラリと変わってしまいました。ところが、今年の春夏物は、なんだか、かなり、日本の流行と似ているような気がするのです・・・季節的には毎年のことですが、やっぱり夏場の色は白。そして、去年あたりから圧倒的に増えたスカート、さらに、裾やトップスにはフリルがヒラヒラ。袖も懐かしのちょうちん袖だったり、ウエストがブラウジングされていたりして、ふんわりムード。さらにベルト使い。
これは、どちらかというと、若者向けのお店だからかしらん?なんて思いながら、歩き進んだら、Saks Fifth Avenueや、Henri
Bendelといった、決して若者向けではない高級デパートのショーウィンドウにも、ヒラヒラやフリフリが堂々展示してありました。やっぱり、全般的なファッション・トレンドなんですね。もともと、防寒が必要な寒い冬に比べると、かなり露出度も高くなり、軽やかさが増す春夏のファッションではありますが、今年はちょっと違う感じ。なにかでNew
Yorkファッションの今年のキーワードを見たら、「Something Pretty
(なにかカワイイものを)」というのがありました。だから、五番街でもプリティ路線が目立つのでしょう。
トレンドといえば、やっぱりこのお店、H &
M。そろそろ、水着が増えてきてしまったので、ちょっと前ほどではありませんが、店内にはフリルやレースや白がてんこ盛り。一時期、オープン直後の大混雑ぶりが影をひそめ、同じ商品がずっと置いてあったりして、勢いが失速してしまった感がありましたが、いつもと違う今年の流行に、すっかり活気を取り戻したよう。夏物は安いこともあって、ひとりで山ほど抱えたショッピング客が右往左往していました。私も負けずに!?、今年っぽいTシャツとか、スカートとか買ってしまいましたが、日本人の方に要注意なのは、こっちの夏物は総じて胸の開きが大きいということ。もちろん、身長の問題もありますが、それだけではなく、胸の谷間を強調するようなセクシーさが好まれるのは、たとえ、プリティ路線になっても同じことのようです。試着がムリでも、鏡の前で当ててみることは絶対必要。思ったのと全然イメージが違って、プリティのはずが、ただのだらしないヒッピーみたいになって返品するハメになりますから。それと、ベルトにサイズがあること。標準的な日本人女性だったら、Sサイズを選ばないと厳しいかも。サイズ・フリーは長すぎる場合も多々あるので要注意です。これも、実際に胴回りに当ててみることをおすすめします。![]() |
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2階には、キャラクターグッズ・コーナーが設置されていて、子供たちに大人気間違いなし!のジェダイの騎士が使う剣や、フィギュアなどがずらりと並んでいます。さらに、奥のLEGOのコーナーには、わかりやすいYodaの他、Darth
Vaderや戦闘機などのブロックが売られていました。ニュースによると、このヨーダの特大モデルを子供たちの一般参加を得て作るイベントが開催された模様。もう、完成作品が展示してあるのかも?しれません。
オモチャといえば、Times Squareに、観覧車まで備えたアミューズメント・パークばりの大型店舗としてオープンしたToysRUsも負けてはいられません!同じく専用コーナーを設置し、人気の剣はその場で実際に使ってみることができるようになっています。皆、思わず近づいて来ますが、こんなふうにスイッチなどを触りつつ、そろりそろり手にとっているのは、やっぱり女の子だから?男の子たちは、手にとるや、その場でチャンバラごっこ。しかも、その辺りをうろついていて、使い方などを教えてくれるのは、1本だけ細い三つ編みをたらしたAnakin
Skywalkerの扮装をしたわりと美形(!)のお兄さん。なかなか徹底したサービスぶりです。
ということで、とりあえず、私も買い物に行く途中にある映画館で、この週末に観てしまいました!「STAR WARS EpisodeU Attack of the
Clones」。「Spider-Man」のときも、ここの映画館で見ましたが、同じように30分に1回は上映開始するスケジュールだったので、午前中なら大丈夫だろうと出かけましたが、結局、すぐ次の回の分は買えず、30分以上待つハメになりました。状況としては、前回よりもすごい混雑。でも、それは、まだ「Spider-Man」も複数のスクリーンで上映していて、前回みたいに、スクリーン数を無茶苦茶増やすことができなかったためのよう。客層的には、前回よりも、ずーっと子供が多くて、年齢層が低い感じでした。
全米では、今日16日から、いよいよ公開が始まりました!スター・ウォーズ最新作「STAR WARS EpisodeU Attack of the
Clones」。こちらでは、映画の封切りは金曜日が普通なので、てっきり17日からかと思っていたら、1日早く始めるんですね。そのおかげで、熱烈なファンが映画を観るために会社を休んだりすることが予想されており、経済的な損失がかなり出るはずとの分析まで発表されているほど。でも、ファンとしては、きっと1日も早く、公開日当日に観ることこそに意味があるのでしょうね。
美術館の正面玄関が工事中のため、駐車場のある裏手に回ってチケット売り場にたどり着いたら、週末だというのに、行列も出来ておらず、覚悟していたほど混んでいないのかと思いきや・・・5Fの展示会場に入ったら、すごい人でした!写真撮影OKなので、薄暗い展示室のあちこちでフラッシュが光っています。製作者のGeorge
Lucasはじめ、出演者たちなどが語るビデオが流れる大スクリーンを過ぎると、いました、いました!私でも知っているキャラクターが。R2-D2とC-3POの凸凹ロボットコンビ。スター・ウォーズの第1作目が作られたのは、今から20年以上前で、しかも、今度は遡って前の時代の話を作ったりしているのですから、同じ俳優さんというのはムリでしょうけれど、ロボットキャラなら話は簡単ですよね。
個人的に好きなキャラ、小さいおじいさん顔のYodaも変わらぬキャラクター。ちょっと奥まった小部屋の中に鎮座していました。これが実物大みたいですが、細かいしわが刻まれ、まばらに毛がはえた、その精密な人形に、子供がほとんどガラスケースに顔を押し付けて見入っていたのが印象的でした。確かに、ちょっと不気味なほどよく出来てる・・・ちなみに、今回展示されているのは、第1作から20周年を記念して製作された特別編と、1999年製作のEpisodeTで使われたアイテムが展示されているとのこと。だから、テレビ番組「Friends」のエピソードでも出てきた、アメリカ人男性に人気!?のレイア姫の金のビギニなんかはありませんでした。真のスター・ウォーズマニアにはちょっと物足りないのかもしれませんが、逆に、昔の映画をちゃんと見ていない私にとっては、見たことあるものが多くてわかりやすくてよかったです。
今回のEpisodeUにも登場しているNathalie
Portman演じるアミダラ女王の衣装は、モンゴルとかチベットの民族衣装のイメージなのだそうです。重そうな分厚いガウンの深い色味や、金の縫い取りを大胆に入れたところとかは、そういわれればそんな感じもしてきます。それから、これは知られていることなのかもしれませんが、いつでも息苦しそうな悪党、ダースベーダーのかぶりものは、日本のかぶとをイメージしたものなのですって。ご存じでした?ハリウッド映画関係者は、日本映画のファンが多いそうなので、黒澤監督の時代劇でも見て思いついたのでしょうか。巷で人気のアジアン・テイストが映画にも取り入れられているということを初めて知りました。
最後はおまけのひとコマ。出口のところに、ゴムで出来た人気キャラのかぶりものがあって、私はわりと好きなんですけれど、展示されていなかったオトボケ者のJar
Jar
Binksのもありました!迷わず夫にかぶってもらって写真を撮ったら、周りの人々の競争心をあおった?らしく、子供や大人が、次々とかぶりものを選び、ポーズをとっていました。キャラクターやシーンのスケッチ画、宇宙船の模型なんかも展示してあるので、スター・ウォーズ・ファンはもちろんのこと、そんなに詳しくなくても、それなりに楽しめます。尚、この展示、これから数年間かけて、世界中を周るのだそうです。次はオーストラリアらしいですけれど、そのうち日本にも行くのかしら?c 2002
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