WHAT'S UP ? in New
York 
December, 2001 

2001年も残すところあとわずか。Times
Squareには、大晦日のカウントダウンイベントNew Year's Eve Ball
Loweringの準備が始まり、「2002」の文字も登場しました。そろそろ、イベントの行われるステージや、テレビカメラが並ぶ中継用の足場も組まれ始めています。今年最後のビッグイベントも、これまで以上に警備が厳重になり、カウントダウンとともに落ちてくるボールが見えるエリアへのアクセスは、金属探知装置のある数ヶ所の入口に限られ、7th〜9th
Avenueまでの、34th〜59th Streetと、今までになく広範囲に交通規制が敷かれるそうです。その他、例年とちょっと違う注意事項としては
| ・リュックサックなど、大きめのカバンの持ち込み禁止 ・アルコール禁止 |
そして、2001年とともに、New York Cityから惜しまれつつ去ってしまうのが、TIMEで、2001年のPerson of the
Yearにも選ばれた、Rudy
Giuliani市長。なんといっても、9月11日にNew
Yorkを襲った悲惨なテロ攻撃後の街で、物理的にも精神的にも大打撃を受けていた市民に対して、見事なリーダーシップを発揮し、その被害を最小限に抑えただけでなく、さらにここまで早く街を立ち直らせた手腕は、本当に賞賛に値します。もう、共和党とか民主党とか、そういうことを関係なく、誰もがほとんど無条件に彼のことを信じ、付いて行ったような無我夢中の数週間でした。New
Yorkの犯罪を劇的に減らし、観光客にとって魅力ある街に立ち直らせた功績も大きかったのですが、それ以上に、今回発揮した見事な手腕は、後世語り継がれるに違いありません。一時は、州の法律を改正してまで、彼の任期延長を望む声も高かったのですが、本人もそこまでは考えておらず、新年1月1日から、同じ共和党のMike
Bloomberg氏にその座を譲ります。これだけ絶対的に支持された市長の後で、ビジネス界でいくら成功したといっても、政治はほとんど素人のBloomberg氏がどこまで頑張れるかは、もともとちょっと???なのですが、しばらくは、かわいそうですけれど、何をやっても「Rudyはよかった・・・」といわれてしまいそうです。
2001年は、それまでにもいろいろなことがあったのですけれど、やはり9月11日のことがあまりに大きかったので、それ以前に起きたことは、もっとずーっと前のことのような気がしてしまいます。個人的にも、もちろん、多くの尊い命が失われたWorld Trade
Centerの崩壊を目の当たりにしてしまったことは、その後の生活や物の考え方にも知らず知らずのうちに影響を与えているように思います。幸い、ごく近しい人で、亡くなった人はいなかったため、心に深い傷を受けたというわけではありませんが、やはり、アメリカという世界各国から人が集まる異国に暮らしていて、様々な物の考え方やその表現方法があるということを、あらためて考えさせられました。また、その後のアフガニスタンへの攻撃や、炭疽菌事件も通じて、日本という国の態度や考え方というものも、客観的に見ることができたように思います。なにがいいとか悪いとかではなくて、今、いちばん願うのは、多くの人たちと同じように、争いごとのない平和な社会の訪れ。それがいちばんです。そして、やっぱりI♥NY。観光客も訪れなくなって、すっかり活気をなくしてしまった街から、ここまで復活させたのは、市長だけではなくて、力強い市民の力です。それを見ていると、やっぱり、私も皆と同じように常に力強く躍動しているNew
Yorkという街がとても好きなのであり、そのNew Yorkのために私ができることといえば、ホームページを通して、皆さんに、New
Yorkの今の様子をお伝えすることなのだとあらためて思いました。これからもその気持ちを忘れずに、このページを続けて行けたらと思っています。| 今年1年、このページをご覧いただいた皆さん、どうもありがとうございました。 そして、どうぞ、よい2002年をお迎えください。 |
Kyoko |
クリスマスが終ると、次はお正月・・・と行きたいところですが、カウントダウンイベントくらいしかなくて、お休みは元旦のみというアメリカでは、新年を祝うという習慣はほとんどありません。その代わり、クリスマスの後といえば、After Christmas
Sale!たいていのお店は25日は休みで、その翌日、26日から大々的なセールが始まるのです。基本は、やっぱりクリスマス用品で、50%
OFFは基本。わが家では、毎年、このセールで次の年のクリスマスカードを全部買ってしまうことにしているので、今年も26日の午前中に勢い込んで買い物に出かけました。
今年、ちょっとだけ戦法(?)を変えたのは、狙いを絞ったこと。いつも、カードショップをいくつか回り、定価だとちょっと躊躇してしまう高級感のあるカードをなるべく買っていましたが、それを何回か繰り返すうちに、実はいつも同じメーカーのカードを買っていることに気付きました。それが、Rockefeller
Centerの一角に、直営のショップがあるCrane &
Co.というメーカーだったのです。セール初参加の友だちとすぐ近くで待ち合わせをして、まずはここのお店へ直行。狙っていたものがあったのですかさず買いました。場所もよいし、人気があるお店なので、いいカードをゲットするのは、26日でないとダメのよう。ちょっと買い足したいなと思って、翌々日、再度出かけたのですが、時すでに遅し。すっかりバーゲンハンターに荒らされた後でした・・・ちなみに、Crane & Co.のカードは、オンライン販売もしていて、http://www.crane.com/で買えます。お店同様、クリスマス直後のセールがありますが、オンラインでは、クリスマスに発送が間に合わない22日から始まっていました。実は、今回はこのHPも活用。送料は掛ってしまいますが、重い思いをしてお店を回って買うことを思えば、ずいぶんラクチン、半分くらいをこの方法で調達しました。
とりあえず、必須アイテムを手に入れてしまえば、あとは気ままにお買い物。まずは、向かいのSaks Fifth
Avenueで、クリスマス用品売り場に突入。普段手の出ない高級なオーナメントなんかにも興味があったのですが、半額にしてもやっぱりお高め。かといって、ツリーにそういうオーナメントがひとつだけでは浮いてしまうので、いくつかは欲しい気がします。となると、やっぱりなかなか決断できなくて、結局、戦利品はナシ。これは、次に寄ったBergdorf
Goodmanも同様で、すごくステキなんですけれど、いくつか買うとちょっとした額になってしまうため、やっぱり買えませんでした。
Merry
Christmas!! 日本の皆さんは、もうクリスマスは終って、お正月の準備に入られているかと思いますが、New
Yorkでは、全国的にどこもお休みで、ほとんどの人が家でゆっくり過ごす12月25日、クリスマスの祝日を迎えています。まだお店がやっている昨日のイブは、ダウンタウンに新しくできた創作和食のZipanguでディナーした後、一気に北上して、Washington HeightsにあるSt.John the Divineの愛称で親しまれているThe Cathedral Church of St.John the
Divine(聖ヨハネ大聖堂)で、深夜に行われるミサに出かけました。世界最大の大聖堂で、19世紀の着工以来、資金面などの問題もあって、いまだに未完成というこの大聖堂は、もともと、英国国教会系の教会としての作られましたが、今では、あまり宗派を問われず、同性愛も容認してしまう(カトリックなどでは認めない)という、New
Yorkでもっともリベラルな教会のひとつです。巨大な建築物や所蔵している美術品などを紹介するガイドツアーもあり、やや遠いながらも、Manhattanの観光スポットでもあります。
おととし、New York
Timesで見つけて、誰でも参加しやすいイベントとあったので、行ってみたら、歌が中心のミサで、細かい式次第もくれるので、日頃、教会のミサなどに無縁でも参加しやすくてよかったので、もはや、わが家のクリスマスイベントのひとつとなりつつあります。でも、毎年、数千人が参加するこのイベントも、今年は行われるかどうかが微妙な危機に瀕してしまいました。先週、教会の一部から出火し、消し止めるのに数時間かかったという火事に見舞われてしまったのです。朝のローカルニュースでこの一報を聞いたとき、「え、じゃあクリスマスのミサは・・・」と思ったのは、きっと私だけではないはず。その巨大さが幸いしたのか、焼失したのは、お土産物屋さん付近の一部分のみで、夜だったこともあり、少なくともこの日のミサでは火事の跡を目にすることはありませんでした。9月11日のテロ事件、炭疽菌騒ぎ、11月の飛行機墜落事故、そして、先週の火事と、この教会の周辺では、苦難が相次いだので、無事、ミサが行われたことに安心した人々も数多く、例年よりかなり多い、4,500人ほどがミサに参加していました。すごく混んでいるといけないので、私たちも開始時間の10時半の1時間も前に行ったのですが、閉ざされた門の前には既に行列が出来ており、まもなく重々しいドアが開かれると、あっという間に席の半分近くが埋まってしまいました。
あんな火事の後だったので、全国ネットのテレビ局も数多く来ていて、あちこちに報道の車が駐車し、聖堂内も心なしかいつもより明るめのライティング。でも、入場に際して持ち物チェックなどはなく、席に座って開始を待っていると、間もなく聖歌隊の歌が聞えてきて、Christmas Eve Midnight
Eucharistが始まりました。今回は特別だから、有名人が来ているかもしれないな・・・なんて思っていたら、まさにその通り。なんと、Bill Clinton、Hilary
Clinton夫妻がミサに参加していました。ご存じの通り、Hilary女史は、New
York州選出の上院議員、引退した元大統領も今はHarlemに事務所を構えているとあって、依然としてNew
Yorkでは多大な人気を誇るカップルです。最初の方で、司祭が「今日、特別なゲストとして彼らをここに迎えることを嬉しく思います。」と紹介すると、皆、立ち上がって盛大な拍手。手を振っている人までいたりして、もちろんフラッシュの嵐となり、私も負けずに望遠で撮ってみました。ふたりの短いスピーチがありましたが、今は、上院議員という公職に就いているHilary女史の方が先でした。それにしても、有名人がバッチリ見れて、ちょっとラッキーでした。実は、クリントン夫妻と一緒にクリスマスのミサに出席するのは2回目。1回目は旅行でWashington
D.C.に出かけた98年、National
Cathedralで(ミサの様子はWashington
D.C.旅行記でご覧ください)。アメリカで迎えるクリスマス5回のうち、2回もこの元大統領夫妻と一緒というのも、なんだかちょっと奇遇!?なんて思ってしまったりしました。
この他、聖書の一節を朗読したのは、次期州知事への出馬も噂されている人気の黒人政治家でしたし、途中で、先週の火事を消し止めたFire Department of New York
Cityの消防士さんたちが紹介され、またまた全員立ち上がって拍手喝采を送ったりしたのも、今年のミサならでは。もちろん、牧師さんのお説教の中には、テロ事件やその他の悲しい事件のことが言及されていましたし、祈りの文句の中にも、それが盛り込まれていたりしました。その、お説教の中でも述べられた通り、いくつかの難事を乗り越えて、今日、クリスマスを家族や友人と無事、迎えられることに対する喜びは、New
Yorkやその近郊に暮らす私たちにとって、いつもにもまして大きいものです。
聖堂の入口にあった大きなクリスマスツリーの飾りは、先日見たAmerican Museum of Natural
Historyと同じく、千羽鶴を意味する折鶴。こちらは、教会らしく白い折鶴のみのシンプルな飾り付けです。あらためて、平和への祈りを強く感じるとともに、個人的には、ふと、あと何回アメリカでクリスマスを迎えるのだろう?などと考えました。

でも、今回の目的は、こちらのクリスマスツリー。かなり大きいツリーのオーナメントとして飾られているのは、全てOrigami、そう「折り紙」なのです!ツリーの足元のところには、これが1枚の紙!?というほど凝った、ちょっと大きめの恐竜の折り紙などが飾られていて、日本人の私たちでさえ、ちょっと感心。ちなみに、アメリカ人は不器用な人が多いのか、折鶴を目の前で折って見せたら、絶賛されたことがあります。皆さん、手が大きすぎるのかしらん?今年のツリーは、恐竜をはじめ、いくつかの動物の折り紙の他に、帯のように連なった折鶴がツリーの周りをぐるっと取り巻いているのが、いつもとちょっと違う点。これは、Cranes for
Peaceと名付けられていて、このツリーの千羽鶴は、「平和な世の中になりますように」という願いを込めて1羽ずつ折られた、まさに日本の千羽鶴の発想そのものです。てっぺんも大きな折鶴。よく見ると、星条旗模様の紙を使って作られた鶴もあったりして、アメリカへの愛国心もしっかりと現れています。頭の部分を白く折り返してそれっぽく作ってある、アメリカのシンボルの鳥、Bold
Eagleの折り紙も、ちゃんと目立つところに飾ってありました。
それから、今年ならではの赤白青の3色にライトアップされたツリーが目立つ場所に相次いで登場。向かって左の背景に見えるのは、おなじみ、巨大な日清カップヌードルの看板。そう、まもなくカウントダウンイベントでボールが落とされるTimes
Squareです。ツリーが置いてあるのは、それより数ブロック北、当日ディスカウントチケットが発売されるTKTSのブースがあるところ。暗くてまったくわかりませんが、ツリーには星型のオーナメントが付いていて、上演中のBroadwayのミュージカルや演劇のタイトルが書いてあります。今までも、このツリーは登場していましたが、3色のライトアップになったのは今年が初めて。
クリスマスまであとわずか!人々のクリスマス・ショッピングも最後の追い込み段階に入りました。アメリカ人の皆さんは、プレゼントをあげる人のリストを作るそうなので、それを最終チェックして、まだの人の分を駆けずり回って揃えるのでしょう。さて、子供向けのプレゼントの定番は、やっぱりなんといってもオモチャ。これは万国共通ですよね。で、New
Yorkでいちばん有名なオモチャ屋さんといえば、今まで「Big」「Home Alone」など数々の映画にも登場したFAO Schwarzというのが常識でした。Thanksgiving
Dayが終わり、クリスマス商戦が本格化するやいなや、週末には行列ができる大人気。オモチャ屋さんとしては、かなり高級な部類ですが、観光客のみならず、クリスマスプレゼントという年に一度の特別なものくらいは、ここで、という庶民も多かったため、とにかくその人気は衰えることを知らず、他の追随を許さないものがありました。
ところが、今年のクリスマス商戦から、その勢力図は書き換えられるのではないかという事態が起きました。その原因がこちら。店内に観覧車がある超大型店舗、Times
Squareに出現したToys"R"Us。オープンは、サンクスギビング前の週末でしたが、当日、翌日とも、入場するためだけに長蛇の列!それぞれのブースは人気子供番組のキャラクターで、誰もが乗りたがる観覧車は無料ですが、整理券が必要だそうで、朝のうちにその日の夕方の分までが全部出払ってしまったそうです。
結局、少し混雑が落ち着いた平日に初めて中に入ってみましたが、確かに広い!入ってすぐの1階には、動物のぬいぐるみがたくさん並んでいて、なんだか、これってFAO Schwarzとソックリ!?
かわいかったラブラドールのぬいぐるみを手にとってみたら、手触りもいいし、作りもそんなに雑じゃあないし、お値段は?・・・と見てビックリ。8ドル弱だったのです。Schwarzだと20ドルはするような・・・
個人的に、スゴイ!と思ったのが、LEGOのコーナー。私が子供の頃からある、おなじみの組み立てブロックですが、今のはすごく進化してるんですねー。New
YorkのランドマークであるEmpire State BuildingとCrysler
Buildingは、エンパイアに付いているキングコングも含めて、全部LEGOで作ったもの。その先には、先日、一般公開を再開したばかりのStatue of
Libertyまでありました!これらはかなりの大きさなので、全く同じセットを売っているかどうかは不明ですが、小型の自由の女神セットは、大きな箱で売っていました。私たちの頃のブロックの遊び方って、作っては壊し、また作って・・・という感じでしたが、こんな精巧で大変そうなものだと、作ったら壊すのはもったいないですよね。
さらに、両者に殴り込み(?)をかけた形でオープンしたのが、Rockefeller
Centerのクリスマスツリーのところから歩いてすぐという好立地にあるPokemon
Center。もちろん、あの人気ゲームキャラPokemonのキャラクターグッズのみを扱うお店です。Pokemon自体は、まだまだ子供たちに根強い人気はあるものの、ブームのピークは過ぎた気がするので、ちょっと遅いかな?という気がしなくもないのですが、Toys"R"Usとほぼ時を同じくして開店しました。
ところが、片や入場するのにも行列なのに、こちらは全然OK。レジにはそれなりにお会計の列が出来ていましたが、思ったほどは混んでいなくて、ちょっとだけ心配?ピカチュウの赤ちゃん版のピチュウの着ぐるみが出て、盛り上げようとしていましたけれど、ほとんど同じ日のオープンで、あちらにすっかり話題をさらわれてしまった感はありました。|
FAO
Schwarz 767 Fifth Avenue (at 58th St.)Tel.212-644-9400 http://www.fao.com |
Toys"R"Us
1514 Broadway (at 44th
St.)Time Sq. Center Tel.646-366-8800 http://www.tru.com |
Pokemon
Center 10 Rockefeller Plaza (at 48th
St.)NYC Store Tel.212-307-0900 http://www.pokemoncenter.com |
c 2001
kyoko_isaka@msn.com
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