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WHAT'S UP ? in New York

February, 2003 

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●バレンタインも癒し系
●Blizzard 2003
●極寒のスキー
●雪解けのManhattan
●頑張れ!松井・新庄
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- 2月26日(水) 頑張れ!松井・新庄

もうすぐ3月だというのに、New Yorkには、また真冬の寒さが戻ってきてしまいました。さすがに、除雪と先週の陽気で、かなり少なくなっていた残雪ですが、この寒さで凍ってしまい、今度は、道のあちこちが滑りやすくなっています。先週は、そろそろ春物も見ておかなくちゃ!という気になったりしましたが、今週は、またまたロングコートに、今年大活躍したミンクの耳当てという格好に逆戻りしてしまい、せっかく盛り上がりかけた春気分もすっかりしおれてしまいました・・・日中の気温がまたまた氷点下にまでしか上がらず、午後には小雪が舞った今日は、道行く人々の服装も、帽子にマフラー、毛皮のコートと、皆さん、最大級の防寒服。今週は、New Yorkのみならず、アメリカ南部の方までも寒波に襲われ、テキサス州あたりでもかなりの積雪があったようです。いったい、いつになったら、この寒さが終わってくれるのやら・・・
さて、一方、暖かいフロリダやアリゾナでは、3月末の開幕に向け、大リーグの球団が既にキャンプに入っています。そろそろ、オープン戦も始まる頃。ご存知の通り、New Yorkには、New York Yankeesに、期待の松井 秀喜選手、New York Metsに、カムバックの新庄 剛志と、ふたりの日本人大リーガーがいて、ニューヨークの日本人コミュニティでも、期待が高まっています。New Yorkの両チームに日本人大リーガーが複数いたことはありましたけれど、今までは、新庄選手以外は全てピッチャーだったので、試合の登場頻度はかなり限られていました。今年は、ふたりとも野手ということで、全試合もれなく中継される地元チームの試合も、どちらを見ようか迷ってしまう、といううれしい悲鳴!状態になります。こちらで、日本人向けに発行されている情報紙がいくつかありますが、その表紙も、期待のふたりが飾っていたりして、既に応援体制は万全といったところ。彼らの状況と、それぞれのチームについて、ちょっとご紹介してみます。
相変わらず、オフィシャル・グッズ・ショップのYankees Clubhouseの店頭を「55」のユニフォームが飾っている松井 秀喜選手ですが、こちらで発行されている日本の新聞ではもちろん、アメリカの新聞やニュースでも、その動向がよく報じられます。既に始まっているチームの紅白戦でも、レギュラー組でプレーするなど、もう、最初からレギュラーポジションは確約されているも同然。今のところは、どうも、レフトを守ることになりそうですね。紅白戦では、クリーンアップの一角を打ったりしたようですが、多分、公式戦では、6番か7番あたりになるのではないでしょうか。去年は、プレーオフの1回戦で姿を消したとはいえ、それまで、過去6年間で4回ワールドチャンピオンになっているチームなので、選手層の厚さはピカ一。去年も活躍したBernie WilliamsとJason Giambiが主軸を打つのは間違いないし、キャッチングは???だけど、打撃はめっきり成長したキャッチャーのJorge Posadaや、ベテランのRobin Venturaが続きそう。これからのオープン戦の出来によって、松井の打順が、彼らより上になるかどうかが決まりそうですね。
今年は、球団創立100周年にあたるようで、王座奪回にも、いっそう力が入っているようですが、球界のエースRoger Clemensと再契約した投手陣も、豪華絢爛の顔ぶれです。Clemensの他、David Wells、Andy Pettitte、Mike Mussinaらの先発陣に、キューバのエースJose Contrerasが加わりました。守護神Mariano Riveraも健在ですし、先発ローテーションの5人を決めるのすら大変という、他の球団にはあり得ない、贅沢な悩みがあるくらいなのです。打つ方でも、球界のプリンスDerek Jeterや、松井の通訳にもなれる!?元・広島のAlfonso Sorianoは、手堅く活躍しそうですし、個々の選手が、それぞれの力を発揮すれば、地区優勝しない方がおかしいくらい。なんといっても、今年から決まった、選手の年俸総額が一定額を超えると、その分に特別課税されるというLuxury Taxを払う唯一の球団(多分)なのですから、お金はかかってます。ただ、その分、New Yorkのファンは勝たないチームや、勝利に貢献しない選手に対してはとっても厳しいので、松井選手も4月5月くらいまでがガマンのしどころ。去年、西海岸のOakland Athleticsから来た、Giambiも、最初は全然打てなくて、ブーイングの嵐でした。それを乗り越え、最終的には堂々の看板選手としての活躍をした彼を見習い、あせらずになんとか、よい成績を残してほしいものですね。

そして、今まで、あんまり話題に出なかった新庄 剛志選手ですが、ファンの皆様、ご安心ください、Metsのショップには、あの「5 SHINJO」のTシャツやユニフォームが店頭に飾ってありました!おまけに、道路標識を真似た?飾りのプレートにも登場していたりも。ただ、このプレートのいちばん下は、「51 ICHIRO」だったりするので、ちょっと???なんですが。と、ショップの扱いは、4番まで打って活躍した2年前と同じなのですが、彼の立場は、あのときとはちょっと異なります。今年のMetsは、去年、地区最下位という屈辱を味わったため、まず、元ロッテのBobby Valentine監督をクビにしてしまいました。新しい監督が来て、新庄のライバルとなる外野陣にも、FAの強打者Cliff Floyd(新庄の隣の背番号30)を獲得して補強、去年、ワールドシリーズまで進んだSan Francisco Giantsでプレーしたものの、後半は控えに甘んじていた新庄に対しては、Metsもあくまで準レギュラー扱いで、ポジションは保証されていない状態なのです。去年の成績は、揃って本当にひどかったJeromy BurnitzとRoger Cedeñoが一応レギュラーで、これに、こちらも元・広島のTimo Perezらが続くので、新庄も位置的にはこの辺り。個人的には、BurnitzとCedeñoのどちらかは、絶対にトレードしてしまうと読んでいたのですけれど、ふたりとも残したままキャンプイン。まだ、開幕までには、多少、動きがあると思われるので、もし、これらライバルの誰かがトレードされれば、それだけ、新庄にチャンスが増えるのですけれどもね・・・
でも、Metsの今年のいちばんの補強は、なんといっても、将来、野球殿堂入り間違いなしのTom Gravine投手を獲得したことでしょう。これまで、同じ地区のライバル球団Atlanta Braves一筋にプレーしてきた、GravineがFAを取得して、なぜかMetsへの移籍を決意。Metsとしては、自分のチームに強力なエースを得ただけではなく、ライバル球団からエースを奪ったわけですから、一石二鳥といったところ。背番号も、Braves時代の47を踏襲して、最初から、チーム一の大投手として別格の扱い。どんなときもMets投手陣を支えてきた、同じく左腕のエースAl Leiterとともに、2枚看板となることは間違いないでしょう。中継ぎには、去年までYankeesのブルペンで活躍したMike Stantonを獲得、左ひじの手術から復帰する超ベテランJohn Francoを上回る活躍が望まれています。去年だって、Metsは、投手陣はそんなに悪くなかったのですよね。問題は、打つ方。いくら大スターだといっても、いつでもMike Piazzaだけに頼っていたのでは、さすがに荷が重過ぎました。ナショナル・リーグに来て2年目になるRoberto Alomarには、もっと頑張ってもらわなくては困りますし、個人的にはすっかりおなじみだったヒスパニック・ニ遊間コンビ、Edgardo AlfonsoとRey Ordoñezの抜けた穴を、どうやって埋めるのかも気になるところです。
チーム的には、Yankeesの地区優勝は堅いだろうけれど、Metsも少なくとも、プレーオフには進出してもらって、また、2000年のSubway Series(詳細は、こちらで)の再来を目指してほしいものです。そして、松井 秀喜選手には、プレッシャーに負けない安定した活躍を、今年はイチローとの対戦もある新庄 剛志選手には、まずはレギュラー獲りを期待して、応援&見守って行きたいと思います。なんだか、チケットを取るのが、年々厳しくなっているのですけれど、今年も頑張って、観戦に出かけるつもりですので、ナマ松井やナマ新庄の様子をお伝えできると思います。お楽しみに!
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- 2月21日(金) 雪解けのManhattan
あの大雪以来、初めてManhattanに出かけてきました。なかなか出かける気にならなかったのは、まず、スキーから帰ってきて、洗濯物を片付けたり、疲れの残る体を休めたりして、ちょっとのんびりしていたのと、連日、ニュースで映るManhattanを見ると、まだまだ雪が残っていて歩くのも大変そうだったからなのでした。でも、しばらく放っておいた髪の毛もなんとかしなくちゃいけないし、土曜日には雨が降るという予報なので、Manhattanの積雪も見ずじまいになってしまうかもしれないので、意を決して、美容院に予約を入れたのでした。さすがに、New Yorkの中心地でもある、5th Avenueの除雪は見事なもので、道路と歩道の間には、まだ雪が残っていましたが、それもたいした量ではなく、除雪作業のために収集が滞っているゴミの袋だけが、ポンと雪の上に投げ出されていました。

でも、広い南北の通り、Avenueではなくて、狭い東西のStreetは、除雪もまだまだのよう。プロムナードやスケートリンクの周囲など、完璧に除雪されたRockefeller Centerも、角を曲がれば、Radio City Music Hallの前の道の両脇には、子供の背丈ほどの雪がうずたかく積まれていましたし、高級デパートSaks Fifth Avenueの周囲の道は乾いていましたが、向かいのオフィスビルでは、雪を数ヶ所に集めただけでした。New Yorkでは、各商店は、自分の店舗の前の道に関しては、雪が止んでから4時間以内に除雪をしないといけないというようなことをニュースでやっていました。そこで人が転んだりしたら、訴えられる場合もありますし、「15ドルの罰金」が課せられる場合もあるのだそうです。
今週は、気温が比較的高く、日中は10℃近くまで気温が上がっているため、雪はかなり解けているようなのですが、なんせ、1日で50cmという、半端じゃない積雪量だったので、雪が降ってから4日経った今日でも、全般的に残雪は大量に残っていました。市では、2,000万ドルという巨額の費用を投じて、除雪作業に臨んでいるわけですが、その一端が見られたのが、大々的な除雪作業をしていたTimes Square。ディスカウント・チケットTKTSのブースのすぐ北側一帯を通行止めにして、ショベルカーで雪をかき集めていました。で、これをどうするかというと、New York City Department of Sanitation(市清掃局)の所有している、雪を解かして下水に流すという巨大な機械に、次々と運び込んでいたのでした。テレビで見たことのあるこの機械、とにかく巨大で、ショベルいっぱいのスキーを上から入れると、熱であっという間に解かして、それを下についている太いパイプから、直接、下水道に流し込んでしまうというものです。確か、New York Cityで10台持っていて、各区(Borough)に配置してあるとか聞いたような気がするのですが、この珍しい機械の出動に、しばし立ち止まって眺めている人が何人もいました。雪を集めて処分するのなら、なにも、こんな人通りも車通りも多いところを通行止めにしてやらなくても・・・と思いますが、市の職員たちにしても、「これだけ頑張って除雪作業をしているんだ!」というところを皆にアピールしたいところなのでしょうね。「なんで除雪に、私たちのお金が2,000万ドルも使われるの?」という疑問を口にしている市民も少なくないようなので、この立派な機械を見せることで、その答えを示すということもあるのでしょう。確かに、あんな機械は、わが家の付近、New Jerseyでは見たことがありません。重要な会議や催し物の開催等、緊急性が問われる場合も多い大都会としては、万が一に備えての設備なのでしょうけれど、例年、そんなに積雪量のないNew York Cityにしては、ずいぶんと立派な設備を持っているものなのですね。

いくら頑張って除雪しても、やはり、道路の脇とか、交差点の角などの雪は残ってしまっています。そして、それらがどんどん解けて、一部ではちょっとした池みたいになってしまっていたりします。こういうところを歩かなくてはいけないことも多々あるので、やっぱり、まだ、街を歩くには濡れても構わない靴じゃないと厳しいです。それから、ちょっと歩いてみてわかったのは、街の中心部に近いほど、きちんと除雪されていて、そこから遠くなるほど、除雪の状況はよくないということ!例えば、高層のオフィスビルが立ち並ぶAvenue of the Americasは、ビルの前の広場や噴水にすら、残雪が全然なく、「いつ雪が降ったんでしたっけ?」という感じなのに、個人商店のみやげ物屋やレストランが立ち並ぶ8th Avenueでは、今でも人がショベルで雪かきをしているような状況。高い家賃を払っている場所では、除雪作業も人や業者を雇ったりして、さっさと済ませてしまっていますが、そうではないところでは、自力でやらなくてはいけないため、作業も遅々として進まないということのようです。
天気予報では、明日、土曜日は、少しまとまった量の雨が降るとのこと。これらの雪がどれだけ流されるのかはわかりませんが、今度は、あちこちで水が溢れたりしそうで、ちょっと心配。東京と同じように、大都会New Yorkも、大雪とか大雨とかの自然の脅威には、かなり弱いのでした。
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- 2月20日(木) 極寒のスキー
先週書いた通り、Presidents Dayの連休は、金曜日からスキーに出かけていました。行き先は、インターネット・カフェもできてしまった、東部最大のスキー・リゾートKillington。今回は、友人夫婦と2組で1台の車で出かけました。出発は、Valentine's Dayの14日夕方。帰宅ラッシュと、行楽ラッシュの両方にかかってしまったのか、行きに使ったハイウェイI-95の混雑は相当なものでした。途中で事故があったりもして、道には全く迷っていないものの、結局、宿にたどり着いたのは、ほとんど明け方の3時半!途中、夕食の休憩を取ったり、チェックインの手続きをしたりもありましたけれど、家を出たのが6時半頃でしたから、9時間もかかってしまったことになりますね。帰りの大雪で、すっかり忘れていたのですが、実は、今回のスキーは行きからちょっといわくつき!?だったのでした。
連休とあって、ゲレンデはかなり混んでいました。スクールもあちこちでやっていて、おそろいのゼッケンを着けたチビッ子たちの行列も、よく見かけました。でも、ここで注目していただきたいのは、その行列の手前にいる親子スキーヤー。大きなお母さんも子供も、帽子にゴーグルにマスクで、顔が全然わからないくらい覆われているのがおわかりいただけるでしょうか?上のインターネット・カフェの前を歩く、ボーダーたちも、ヘルメットにゴーグル、そしてマスクで、体型とさっそうとした歩きぶりから若い男の子たちだとわかりますが、やっぱり、顔は全然わからない状態。
そうなんです、今回は、New Yorkより、かなり北にあるVermontのKillingtonでは、お天気はとてもよくて、雪にはほとんど降られなかったのですが、とにかく、とにかく寒かったのです。スキーを始める前の朝に、泊まったロッジのすぐ外にあった温度計をふと見てみたら、-10°を指していました。そして、これは、摂氏ではなくて華氏、つまり、摂氏に計算し直すと、-23℃!しかも、ここは、ゲレンデのふもとですから、リフトに乗って上っていけば、さらに寒くなるということ。チェックインしたときに、係りの女性から、「とにかく寒いから、ゴンドラに乗ることを勧めるわ。それから、ピアスみたいなアクセサリーはしないでね、凍ってしまうから。」と言われて、ちょっと大げさかな?と思ったのですが、とんでもない!その通りでした。
とにかく、人生の半分以上の長さになる私のスキー歴の中でも、おそらく、 最も寒いスキーだったのではないかと思いますが、スキーの板や靴と同様、防寒対策のグッズも、最近はどんどん便利なものが出てきていますね。その昔、学校時代に、スキーで凍傷ができたこともある私ですが、年をとるのに比例して?、寒さは年々辛くなってきます。そして、こんな寒さでも滑り続けられるお役立ちグッズとは・・・こちら。まずは、なんといっても欠かせないのが、顔の下半分を覆うマスク。左の写真のいちばん手前が、私の愛用しているもので、鼻の部分が尖っていて、鼻の下に呼吸する部分があり、口のところはボツボツと穴が開いているので、息がこもったりしません。表はスパンデックスみたいな水をはじく生地で、顔にあたる部分がフリース、後ろに付いているマジックテープで着脱も簡単!というすぐれモノなのです。1月のスキーで買いましたが、とってもよかったので、友人夫婦にも勧めたところ、極寒のKillingtonのショップでは、既に売り切れになってしまっており、頭からスッポリかぶるタイプ(右後ろの黒いものと同じタイプ)しかありませんでした。しかも、それすら、地味な色は売り切れで、グレーに蛍光グリーンの縁取りのものしかありませんでしたが、寒さには代えられないとみえ、それをかぶっている人をゲレンデでたくさん見かけました。そして、今回、私たちの強い味方!になってくれた新兵器が、ホッカイロの靴に貼るタイプ、「Tow Warmer」なるもの。ロッジのカフェテリアのところにたくさん積んであって、目ざとく見つけた友人がすかさず買って使ったところ、なかなか効果アリとのことで、私たちも早速その後の日数分、買ってしまいました。長い時間経つと、さすがに効き目がなくなってきてしまいますが、とりあえず、着けてすぐはかなりホカホカ。特に、リフトに乗っているとき、足先が凍るほど冷たくなるのを防いでくれました。「こんなのアメリカにあるんだー」と感心して裏返して見たら、やっぱり!の「Made in Japan」。この技術は、やっぱり、日本のものだったんですね。
連日-20℃くらいまで気温は下がり、最後の日は冷たい風が強かったりしましたが、お天気はよかったし、雪はサラサラのいいコンディションだったしで、これらグッズのおかげもあって、スキー自体はかなり楽しめました。同じ場所にスキーに行っていたという別の友だちには会えずじまいでしたが、ここまで武装!?していると、もし行き会ったとしても、誰だかわからなかった可能性が・・・
それにしても、ただの事故にしては混み過ぎていた行きの渋滞と、大雪の中の決死のドライブの帰り、このどちらもがアメリカでのみならず、日本ででも、あんまり体験したことのないようなものでした。渋滞に関しては、日帰りスキーによく行っていた頃、関越でちょくちょく経験しましたけれど、除雪していない高速道路を普通のタイヤで走ったというのは、本当に初めて。多分、普段は除雪が間に合うことが多いので、こちらでは、チェーン規制というのは、まずありません。スノータイヤもあることにはありますが、New York周辺くらいの降雪量なら、基本的には1年中同じタイヤです。でも、今回ばかりは、さすがのNew Yorkでも、一部道路でスノータイヤないしはチェーン着用の規制が出たそうです。今週は、気温が10℃近くまで上がり、どんどん雪が解けて、今度は道がビシャビシャで大変みたい。明日、いよいよ、大雪後、初めてManhattanに出かけますが、はたして、どんな状況になっているのでしょうか・・・?いずれにせよ、靴は濡れてもかまわないものにしないとダメなようですね。
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- 2月18日(火) Blizzard 2003
2月17日は、Presidents Dayで全米的にお休みでした。先週から、アメリカのイラク攻撃にけん制する形での、New YorkやWashington D.C.を狙ったテロ攻撃への警戒が強まっていましたが、この連休、New Yorkを襲ったのは、生物兵器でも自爆テロでもなく、記録的な大雪!でした。17日にアメリカ東部を襲った、大規模なBlizzardがNew Yorkにもたらした積雪量は、なんと19.8インチ(約50cm)。1日でコレだけ降ったのは、観測史上、4番目の記録なのだそうです。ローカル紙のNew York Postの表紙の写真通り、Times Squareもご覧の通り、一面の銀世界。イエローキャブや車ではなくて、スキーを履いた人がBroadwayを歩くという、すごいことになっていました。ちなみに、New York Cityでは、この大雪を除雪するために、1日で2,000万ドルを使用したとか。積雪量は、約20インチなので、「$1M AN INCH(1インチあたり100万ドル)」もかかったというわけです。その他、市の清掃局New York City Department of Sanitationでは、臨時の「雪かき作業員」を急募していて、写真入りIDを持参すれば、誰でもすぐに仕事をあげると報じていました。
実は、この週末、ここよりかなり北のKillingtonまでスキーに出かけていたのですが、帰りの道でものすごい雪に見舞われてしまいました。順調なら、ハイウェイを使って5時間ほどの道のりですが、すでにかなりの積雪のうえに、まだまだ雪が降り続いていて、除雪作業が全然間に合いません。一時は、途中で宿をとらなくてはならないかと思ったほどでしたが、乗っていた車がジープだったのと、運転していたのが雪国出身のO氏だったため、8時間以上かけて、ようやくNew Jerseyまでたどり着きました。途中で、タイヤが上に向いてしまった横転した車や、スリップして雪深い路側帯に突っ込んでしまった車、果ては雪の中に乗り捨てられてしまった車など、事故のオンパレードを目撃しました。でも、いちばん怖かったのは、私たちの車を抜いてスピードを出していた車が、前方でスリップし、一回転して中央分離帯の雪の中に突っ込んだ瞬間を目撃したこと!まさに、ヒヤっとしたを通り越した、血も凍るような怖さで、そのすぐ後にあったサービスエリアで、すかさず休憩を取りました・・・それにしても、すごいドライブだったです。Oさん、どうも本当にお疲れ様でした。
さて、Bloomberg市長が、「市民は通勤には、車を使わず、公共交通機関を使うように。」と呼びかけていましたが、バスはこの様子ではまだ厳しいけれど、地下鉄が発達しているNew York Cityは、こういう時、いいですよね。うちの夫も含め、大部分が車で通勤しているNew Jerseyでは、今朝は大変なことになっていました。かなり小降りにななっていたものの、まだ、雪が降り続く中、屋外に駐車している場合は、まず、自分の車の雪を下ろし、前後の雪をどけて、車が動くようにしなくてはなりません。わが家の向かいにあるタウンハウスでは、雪との壮絶な戦いが繰り広げられていました。窓越しに、思わず応援!?してしまった、雪の中の脱出劇を一例としてご紹介してみます。状況としては、車の雪を下ろし、なんとか動き始めた、ある人の車が、除雪してある道までの途中、まだ雪が残る通路の途中で立ち往生してしまったのでした。同じように雪下ろしをしていた付近の住民が集まり、車の持ち主も含め、男性3人、女性ひとりの救出チームが急きょ編成されました。ちなみに、写真の左手にある車が、なにもしない雪に埋もれた状態。この状態から、動くようにするだけでも、かなり大変な作業なのです。
まずは、持ち主が車に乗り、ひとりが前方の雪をどけて、少しずつ前進するという、いちばんオーソドックスな手段を試してみました(@)。でも、まったく進まず、結局、ふたりがかりで後ろから押してみました(A)。 これも効果なし。運転を女性に代わり、今度はギヤをバックに入れ、男性3人がかりで前から押し、車を後退させ、体勢を立て直すことに(B)。これは、やや効果ありで、車の位置と向きが多少変わったようです。
再度、気合を入れ直して、3人で車を押します(C)。ところが、これがうまく行かず、車はたいして進まないばかりか、スリップして、かなり右の方向を向いてしまいました(D)。このままでは、雪の壁に当たってしまい、前に進むことができません。しょうがないので、また、少し前方の雪をかいてみたりしましたが、結局、ダメらしく、再度、ギアをバックに入れ、後退してまっすぐの体勢に戻すことにしました(E)。
体勢を立て直した後、運転を持ち主に交代(F)。それほど、状況が変わったようには見えなかったのですが、どうも、少し明るい兆しが見えたようです。いくらアメリカ人とはいえ、さすがに女性に車を押させはしないので、今度はふたりで力いっぱい押します(G)。と、これまでになかったほど、大きく車が前進しました。なかなか、いい感じで、さらにもうひと押し(H)。応援にまわった女性の立っている様子で、いかに雪が深いかということがおわかりいただけるのではないかと思います。
いい感じで動き始めてからまもなく、ようやく、車が除雪した道に達し、無事、走り去っていきました。見送る3人は、かなり満足げな様子。車が立ち往生してから、ここまでにかかった時間が、約15分ほど。これは、この手のトラブルにしては、かなりうまく行った方だと思います。でも、その前に、車と前後の雪を除雪し、ここまで車を動かすだけで、かなりの時間と労力を費やしているはずですから、今日の出勤には、本当に並々ならぬ苦労を強いられたことになりますよね。その辺りは、日本人よりはずっと割り切っているアメリカ人、「車で出勤するのが大変なんだからしょうがないじゃないか。」と休んでしまった人もかなりいると思いますし、いつもより、ずっと遅れて出勤した人も多かったでしょう。さらに、今日は、ほとんどの学校も臨時休校になってしまったので、子供だけで家にいることができない法律があるこの辺りでは、休暇を取らざるをえなかった人もいるのではないかと思います。
それにしても、本当にすごかった今回の大雪。個人的には、2000年の暮れの大雪(詳しくはこちらで。)以来ですが、あのときの倍の積雪量ということで、さすがのManhattanでも、道路の除雪作業によって、歩道が雪で埋もれてしまっていたり、地下鉄の入口からも雪が吹き込んでしまっていたりして、雪が止んだ今日も、まだその残骸がかなり残っているようです。今回は、やっぱり、スノーブーツとか、それに準ずるものがないと歩くのはムリそう。今週は、気温が上がるので、明日あたりから雪はどんどん解けていくみたいですが、それでも、あと丸1日以上はこのままのようです。それにしても、出かける前と後とで、全くの別世界になっていたのにはびっくりしました。スキーに出かけたのに、スキー場近辺では雪も降っておらず、道路もきれいに除雪してあって、わが家に近づくにつれ、雪は激しくなるし、道路の積雪はすごくなるなんて、ホントに冗談みたいな話です。
雪はほとんど降らなかったけれど、とにかく寒かった、スキーの様子は、また次回に。
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- 2月14日(金) バレンタインも癒し系
Happy Valentine's Day! いよいよ、恋人たちの祝宴、バレンタイン・デーがやって来ました。もともと、週末に向けて、金曜日はとっとと仕事を終わらせて帰る人が多いですが、今日はそれに拍車がかかりそうです。しかも、来週の月曜日、2月17日はPresidents Dayでお休みなので、今週末は3連休。恋人たちのみならず、家族持ちも早く帰って旅行に出かける人が多いことでしょう。わが家も、負けずに今日の午後から、また、車でスキーへと出かけます。なので、それを口実に、今年はバレンタインのチョコレートを買っていません!行く途中で、日本人好みのものが揃うMitsuwa Market Placeででも買おうかな?といったところです。
スキーは体を動かすスポーツとしての気分転換、プラス、雄大な自然に接することで、日ごろのストレスが癒されるような効果もあると思われます。日本同様、忙しい都会人のNew Yorkerも、日々の疲れとストレスがたまっている人が多いよう。そこで、バレンタイン・ギフトにも、リラックスをもたらす癒し系グッズが結構出ていました。例えば、こちらのバラの花がたくさん飾ってあるお店は、アロマテラピー効果のあるロウソクやポプリなどを、かわいいパッケージにして、バレンタイン用に売り出していました。

お風呂グッズとしては、なるほど!と思ったのが、真っ赤なバスタブ用まくら。実は、前にBed Bath & Beyondで見つけて、私も愛用しているものなのですが、後ろについている吸盤でバスタブのへりに固定し、くぼんでいる真中の部分に頭を置くようになっています。確かにこのまくらの形、よく見るとハートに似ているのですね。ポリウレタンみたいな柔らかい素材で、ずっと使っていると、端がポロポロ崩れたりしますが、浅いアメリカのバスタブでゆっくりつかりたいときには、なかなか便利で快適。9.99ドルという値段(私は定価で買ったので、倍近くしました。)も手頃だし、実用的だから、もらってイヤな人はいないのでは?お風呂といえば、ManhattanにもショップがたくさんあるBath & Body Worksのセットもかわいい。ジェルやバスソルトに、ハートのついたタオル地のスリッパや、ハート型のボディ・タオルを組み合わせて、バスケットに入れてラッピングすれば、かなり気のきいたプレゼントになります。わりと好き嫌いが分かれやすい香水よりも、リラックスする香りの石鹸やバスソルトの方が、当たりはずれがない気もしますし。
かなり高級な癒し系としては、ウインドウにハートがたくさんぶら下がっていた、五番街にあるElizabeth Ardenのトータル・ビューティー・サロンThe Red Door Salon & Spaからのものがありました。New Yorkを舞台にした映画の中で、リッチな奥様がこのサロンでトリートメントを受けているシーンを、何回か見たことがあります。場所もすごくいいし、見るからに高級な雰囲気は、やっぱり気軽に入れるたぐいのサロンでないことは一目瞭然。店頭に飾ってあった、数々のビューティー・グッズもいいけれど、ここで、もらったらいちばんうれしいのは、オンラインでもオーダーできるギフト券でしょう。マッサージとかマニキュア、ヘアカットなど、金額によって、含まれるサービスの内容は違いますが、一流サロンでのサービスがセットになったパッケージは、170ドルから。安いものではないので、自分でお金を出して行くのはちょっと・・・と思ってしまう分、プレゼントされたら、とってもうれしいだろうなーなどと思ってしまったのでした。でも、ここに出向くために、お洒落をしていかないといけないのでしょうね、きっと。
おまけの癒し系?バレンタイン・ギフトは、なんと仏像!?週末に出かけたGarden State Plazaの中で見つけたのですけれど、ここのお店は、ヒスイのジュエリーや像など、東洋系の美術品、アクセサリーを扱うお店。ショーウインドウに描かれたのハートマークの真中には、花瓶に入ったバラの花があり、その隣にあるのは、まぎれもなくハスの花の上に立つお釈迦様のよう。New Yorkだと、中華街なんかでよく見るタイプのお店ですが、まさか、こういうお店の商品まで、バレンタイン・ギフトになるとは思いませんでした。心に落ち着きや安らぎをもたらす、アメリカ人にとっては、宗教というより、お守りに近いような、こういうものも、広い意味では癒し系グッズといえるのかも?しれませんね。ちなみにこのお店、東洋系のお店の方が商品を並べ替えたりしていましたが、お客さんの入りの方は今ひとつ・・・のようでした。やっぱり、ここまで東洋趣味のアメリカ人っていうのは、そんなにはいないのかも?しれませんね。
さて、最後に、まだ警戒体制が続いているNew Yorkの様子ですが、ニュースでも、今の警戒レベルORANGEというのは、「普通の生活を変える必要がない警戒レベル」というように報じています。「地下鉄は危ないからタクシーに乗れ」とか「窓をテープで封印しろ」とかいうウソだか本当だかわからない話も伝わってきますが(どっちもウソです。但し、万が一に備えてテープの準備はすすめていました。)、そういうことよりも、「家族や友人間で緊急連絡先を決める」とか「万が一に避難する際に持って出る物を決めておく」みたいなことの方が重要。旅行者の方も、特に行動を制限されることはないと思いますが、現地での連絡先を確保しておいたり、朝、必ずニュースを見るなどして、現地での情報を入れておけばよいのではないかと思います。
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