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WHAT'S UP ? in New York

February, 2003 

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●Lunar New Year
●2月の話題あれこれ
●Mr.Loveの最新?作
●一流ブランドのバレンタイン・ギフト
●スウィートなバレンタイン
続き(2月後半の話題)を見る・・・

- 2月13日(木) スウィートなバレンタイン
いよいよ、明日はSt. Valentine's Day!その前に、まず、日本でも大きく報道されているようなので、最近のテロ警戒に関するNew Yorkの現状について、ちょっとお知らせしておきます。確かに、今週に入って、警官や迷彩服を着た警備兵の姿が、ちょっと目立つようになり、Grand Central Terminalにも、9/11以来、いつも常駐している警官の他に、ご覧の警備兵たちが増員されていました。今週、久しぶりにMetropolitan Operaを観に行ったのですが、持ち物チェックが厳しく、持ち込めるバッグはひとつだけということになっていて、私が持っていたA4くらいの書類封筒も取り上げられてしまいました。もちろん、ちゃんとした劇場なので、ちゃんと預かり札を渡され、舞台が終わるまで保管してくれるのですが、同様の目に遭った人がかなりいて、幕が下りた後の荷物の引き取りには長蛇の列が出来ていました。要は、人が集まる場所の警戒を厳しくしたということですね。取り沙汰されている、化学兵器使用の危険性に備え、地下鉄の主要駅のいくつかには、ガス類の探知装置が設置されたそうですし、トンネルや橋のチェックも厳しくなっているようで、しばしば、渋滞ができています。
9/11以来、何回目かの警戒レベルORANGE(ふだんはYELLOWで最高レベルはRED)ということですが、住民はだからといって、別になにか行動を変えているわけではありません。疑わしい物があれば、道路や施設が封鎖されたり、交通機関が一時ストップしたりすることもありますが、それも、安全確保のためには仕方のないこと。旅行でいらっしゃって、そういう場面に遭遇した場合には、他人の行動に準じれば、まず、問題ないと思われます。日本で、どれほど危険という報道をしているのか、ちょっとわかりませんが、「絶対テロはない。」と言い切ることは、私にはできませんし、各自でどうするかは決めていただくしかないと思います。在ニューヨーク日本総領事館の情報などをご参考にしてください。

ということで、ここからが本題のValentine特集。今回は、ほとんどの女性が大好き!な甘いものについてです。まずは、ケーキ・クッキー編。いつもながら、この毒々しいまでの色に驚くのがケーキ類。メッセージ入りのハート型ケーキは、見栄えするので、やっぱり定番。スーパーには、山と積み上げて売られていました。でも、これって、やっぱり、食べる気にはなれない・・・ですね。で、ちょっと気になったのが、グランドセントラル駅に入っているJunior'sのハート型ケーキ。これは、多分、台が定番のチーズケーキではないかと思うのです。色が赤過ぎはするけれど、クリームとかは、イチゴっぽいし、これなら、まあまあいけそうな感じ。大きなケーキの周囲に置いてあった、ミニ・ハートケーキなら、チーズケーキのとチョコレート・コーティングのがあって、さらに普通のケーキっぽい。ちょっとトライしてみたくなりました。

同じ、Junior'sにたくさん並んでいたのが、クマの形をしたクッキー。バレンタインの定番のひとつとして、ハートを持ったクマのぬいぐるみというのがありますが、これは、それのクッキー版ということですね。上の白いクマが普通よりちょっと大きめのクッキーで、下のハートをかかえたクマ君はかなり巨大です。まあ、巨大なケーキよりはいっか・・・この、クマ・クッキー、今年の流行らしく、すぐ近くのZaro's Bread Basketの店頭にもぶら下がっていました。でも、こっちは、作りがちょっと雑でクマかなんだかよくわからない!? この手の、いろとりどりのアイシングをしたクッキーは、Zabar'sやDean & Delucaなどの、高級食料品店でも定番商品で、ちょっと見には、スーパーや庶民的なお店のものとあんまり変わりませんが、よく見ると、凝った飾りがついていたり、色がたくさん使ってあったりして、さりげなく違いを出しています。もちろん、お値段も違うので、当然といえば、当然ですけれどもね。
そして、アメリカ独特の強烈さでは、やっぱり、忘れちゃいけないのが、カップケーキ。イベントごとに色が変わる、これって本当に食べものなの?というくらいカラフルなケーキですが、このショッキングピンクは、やっぱり凄すぎる!上で、ちょっとお粗末!?なクマのクッキーを作っていたZaro's Bread Basketは、カップケーキの方にずっと力を入れているので、少しずつ違う、ハートのついたものがショーケースに何種類も並んでいました。イベントごとに派手なカップケーキを見せてくれるので、いつも写真には撮っているものの、実際に食べたことは、もちろんありません。実際に買っている人の姿も見たことがないので、アメリカ人がここまで派手なものも本当に好きかどうかは不明です。美味しいカップケーキといえば、ウエストビレッジのMagnolia Bakeryが有名ですが、ここでも、スコーンとかビスケットしか試したことがなく、それは美味しかったですけれど、カップケーキは不明。いくら甘いもの好きの私でも、アメリカのカップケーキはちょっと引いてしまうのですよね。

そうはいっても、New Yorkでも、王道はやっぱり、チョコレートでしょう。女性でも男性でもOKの万能ギフトとしては、これを置いて他にありません。個人的には、New YorkでNo.1のチョコレートといえば、Jacques Torresなんですが、こんなに寒いと、駅からちょっとあるBrooklynのお店まで行く勇気!?がなかなか出なくて、ちょっと残念。ミッドタウンなら、高級感で勝負してLa Maison du Chocolatか、パッケージのかわいらしさでTeuscher Chocolates of Switzerlandあたりなら、もらった方も感激。日本人に人気の5th Avenue Chocolatiereは、生チョコ以外はちょっとパス・・・かな。こちらには、最近、日本人の店員さんがいます。

そんな、New Yorkのチョコレート・シーンに加わったのが、暮れに華々しくオープンしたHershey's Times Square。ご存じの通り、Hersey'sのチョコレート自体は、典型的アメリカの味で、お世辞にもとっても美味しいとはいえませんが、そのポピュラーさと手軽さでお店はいつでも繁盛しています。中でも、キスチョコは、ネーミングからしてバレンタインにうってつけなので、お店でも一押し。ショーウインドウのいちばん目立つところで、クルクル回っていました。ハートや赤い包装紙などのバレンタイン向けのパッケージもいくつかあって、値段は手頃。本命ギフトにはちょっと?だけど、子供や、こちらではないのだと思いますけれど、義理チョコにはぴったり。普通のチョコレートも、ポップなアメリカン調のパッケージがなかなかセンスよくて、味はともかく、次回、日本に帰るときは、お土産にしようかなーなんて思ってしまいました。
そう考えると、かなりのチョコレート激戦区であるNew Yorkで、店舗数ではおそらくNo.1のおなじみGodivaも、ちょっとあせったのか、ついに、ちょっと違う作戦に出ました。パッケージは、ハート型のボックスを作ったり、クマをつけてみたりといつもの通りなのですが、どうも、バレンタイン・ギフトを買うと、BMWが当たるという懸賞に応募できるらしいのです。それで、ショーウインドウのクマくんたちは、赤いハートのボックスを積んで、楽しそうにBMWっぽいミニカーに乗っているというわけ。アメリカの人は、宝くじも大好きですし、ギャンブル好きの人も多いから、こういう懸賞付きの商品は、なかなか魅力的に映るのではないかと思うのですよね。そういう意味では、するどい作戦なのかもしれませんが、愛とか夢とかのイメージがあるバレンタインのチョコレートを高級車で釣るっていうものどうかしらん?という気がしなくもありません。もともと、アメリカのGodivaは日本ほど高級感がないし、あんまり魅力的に思えなかったのですけれど、今年のバレンタイン商戦で、さらに私の中の株が下がってしまいました。
1日近く早い日本では、もう、バレンタイン当日ですね。皆さんは、今年、誰にどういうチョコレートをあげますか?カップルの人たちは、金曜日の今年は、人気レストランに予約を取るのが大変だったのでは?でも、本命かそれに準ずる人たち同士でしかプレゼント交換をしないNew Yorkの方が、日本よりシングルには辛いような気もする・・・このイベントなのでした。
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- 2月11日(火) 一流ブランドのバレンタイン・ギフト
2月14日はいわずと知れたSt. Valentine's Day。結婚してしまうと、独身時代ほどのドキドキとかワクワクを味わうことはありませんが、New Yorkはもちろん、アメリカでは、この手のイベントが皆大好きなので、なんとなく、その波に巻き込まれてしまうことが多々あります。よって、街中がなんとなくラブラブ・モードなのですが、それにぴったり合ったらしく、先週末の全米映画興行成績は、Kate HudsonとMatthew McCounaughhey(すごい綴り・・・)が主演したHow to Lose a Guy in 10Daysが、2月としてはかなりよい収入で第1位にランク。実は、わが家でもちゃっかり週末に観てしまったのですけれど、ただのラブコメにしては結構よかったです。舞台がNew Yorkだし、「10日間でオトコを失う方法」っていう題材もちょっとシニカルで面白い。ライターのKateが、女性誌のネタにするため、Matthewをゲットした後、10日間で捨てられるべく、男性と付き合うときに女性が犯しがちなミスを重ねて、奮闘するのですが、彼は彼で「10日間恋人としてキープした女性をレセプションに連れてくる」という約束をボスとしていたため、なかなか彼女をあきらめません。このあたりの、友人を巻き込んだふたりの駆け引きが見どころ。女性が犯しがちなミスというのが、大げさ過ぎるところもあるものの、「あるある」というところがミソ。デート映画としては、おすすめですが、付き合ってそんなに間がない恋人たちだと、もしかしたら笑えない部分もあるかも?しれません。
女性誌のライターというだけあって、映画の中のKateや、その同僚たちのファッションや小物も見もの。彼女が持っていた、PRADAの書類が入る大きめのコンビのバッグもキュートでした。どれくらいの女性がこういうものをもらえるのかは?ですが、New Yorkでは、一流ブランドものもバレンタイン・ギフトと展示してあるものが結構あります。たとえば、赤い壁に大きいけれど控えめなハートマークが踊るSaks Fifth Avenueでは、よく見ると展示してある小物はブランド品ばっかり。それぞれ、その部分のズームが下の写真になっていますが、左側の写真のいちばん左は、シルバーに輝くChristian Diorのクラッチ・バッグ。その隣のピンク色のカメリア・マークはきっとChanelだし、ラリックのすりガラスがトップの香水ビンは、マドンナも愛用しているというフランスの高級香水Annick Goutalの新作を巨大にしたもの。そして、右側のウインドウも、黒地にくちびるが強烈なLulu Guinnessのバッグに、Ferragamoのネクタイとネクタイ生地で作ったティディベア・・・と、さりげなく置いてあるけれど、どれも本命ギフト以上の高額商品なのでした。クマの前に置いてある時計は、どうも紳士物みたいですが、それにしても、やっぱり、女性向けギフトばかりですよね。
週末、本当に久しぶりに、New JerseyのGarden State Plazaという巨大ショッピングモールに車で出かけました。この辺りでは、いちばんの規模のモールなので、クリスマス前には、駐車場もいっぱいになり、一時入場禁止にまでなったほどの人気のモールです(詳細は、こちらでご紹介しています。)。ホリデー・ショッピングもアフター・クリスマス・セールも終わって、今ごろはガラガラ・・・と思いきや、思ったよりずっと混んでいたのは、どうも、バレンタイン・ショッピングなるものがあったから。このモールがあるBergen Countyという郡は、法律で日曜日の営業が、食料品店やドラッグストアなど、ごく限られた業種にしか許されていません。よって、このモールも日曜日がお休みで、バレンタインまでの最後の休日が、この土曜日だったのです。そのせいか、赤やハートのモチーフものを全面に出しているお店がよく目に付きました。Macy'sで見かけた、ゴールド・チェーンの赤いMoschinoの皮製バッグは、ハートを半分に折った形がユニーク。個性的なモスキーノっぽいアイディアですが、物をたくさん入れると形が崩れてしまってかわいくないし、手持ちにしなくてはいけないので、実用性にはちょっと欠けるかも?しれませんね。
ヨーロッパもののブランドばかりになってしまいましたが、New Yorkものでは、最近、日本でもとっても人気になっているCOACHを忘れてはいけません。この春のラインでは、今までのシグネチャー柄をずっと小さくしたミニ・シグネチャーのシリーズが目玉。この時期は、その中でもチェリーという赤い色のものを、どこのショップも全面的に出して飾っていました。さらに、ハートものも特別に作っていて、ポーチの取っ手のところに付けているのは、シンプルな皮のハートのキーホルダー。値段も手頃でかわいいのですけれど、Madison Avenueの本店には、このキーホルダーだけ、他のと違って、箱に大量に投げ入れて売られていたので、なんだか、ちょっと安っぽく見えてしまいました。さらに、コーチらしくない、赤いハートマークが付いた皮の小さなリストレットや、赤とピンクの皮の間にビーズみたいな重しが入っているハートのペーパーウエイトまでありました。
バレンタイン商戦にかける気持ちもわかりますが、露骨にハートのものなど、14日が終わってしまったら、いっせいに店頭から姿を消すのは必至。特にコーチのハートものは、2月下旬には、どれも、Woodbury Common Premium Outlets行きかな・・・なんて、考えてしまったのは私だけではないはず。

そして、これこそ、バレンタイン!という強烈なウインドウ・ディスプレイのブランド・ショップは、Madison AvenueにあるクリスタルのSteuben。巨大なキスマークがウインドウを飾っていて、道行く人たちが目を見張っていました。くちびるばかりに目がいって、一体なにを飾ってあるのか、見過ごしてしまいそうですが、ちょうど、上唇の中央付近にちょこんとあるのが、金の冠をかぶった「Flog Prince」というクリスタルのカエル。そういえば、おとぎ話かなにかで、カエルに姿を変えられてしまった王子様が、心のこもったキスを受けると魔法が解けて、元の姿に戻る・・・なんていうのがありましたっけ?多分、それを意味しているのでしょうけれど、あまりのインパクトに、実は、6,000ドル(約70万円!)もするカエルくんの影は薄め。どうも、限定品らしいので、これは単に目を引くためだけのディスプレイで、ギフト品として売りたいのは、隣のウインドウにあったハートのオーナメントやペーパーウエイトなんかのようでした。まあ、それでも、そんなに安いものではないですけれど。
せっかくNew Yorkにいるのなら、この時期だけは、独身で、彼からプレゼントもらったりしてみたいなーなんて思ってしまいました。でも、さっきも書きましたけれど、皆が皆、こんなゴージャスなプレゼントをもらえるわけではないんですけどね・・・他のバレンタインの様子についても、まだまだ写真があるので、追ってご紹介します。
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- 2月9日(日) Mr.Loveの最新?作
St. Valentine's Dayがいよいよ今週の金曜日に近づき、どのお店も、バレンタイン商戦に向けてラストスパート。前にも触れましたが、アメリカでは、バレンタインは女性から男性に告白するとか、チョコレートをあげるとかいった日ではなくて、愛する者同士がお互いにプレゼントを交換したり、一緒に過ごしたりする日。よって、ホワイト・デーなるものもありません。日本に比べると、ずっとダイレクトな愛の表現が好まれると思われるアメリカでは、バレンタイン商戦のデコレーションも、日本人的にはちょっと赤面してしまう!?ような、露骨でとってもわかりやすいものが多いです。貴金属や時計など、ちょっと高級なギフトが揃う五番街のFortunoffのウインドウには、ひとつのクリームソーダを分け合う男女がハートに囲まれている、かなりクラシック?な恋人たちの絵が描かれていました。他にも、まだまだ、いろいろなバレンタインのウインドウがあったので、それは後でまとめてご紹介します。
そんなラブラブ・モードあふれる街中ですが、New Yorkで、LOVEといえば、Avenue of the Americasの55th Streetにある、この有名なオブジェをご覧になったことがある方も多いはず。1966年に作成された、このアルミ製の大きな「Love」は、Richard Indianaという、今も存命のアーティストによるもので、少し前のNew York Timesに、メイン州の田舎で暮らす、その人と家の様子が出ていました。それによると、ポップアートを代表するAndi Warholらとともに、1960〜70年代は、New YorkのSOHOなどで活躍していましたが、最近は、ずっと田舎で隠遁生活を送っているのだそうです。でも、この「Love」の成功で、Mr.LoveというニックネームまでもらってしまったIndiana氏は、大きさや素材、他のものとの組み合わせなどで、いろいろなバージョンの「Love」を作成、自宅にはとっても豪華なビクトリア調のリビング・ルームに、さりげなくその一部が置かれていました。
で、ここからが本題なのですが、そのRichard Indiana作の、アルミ製のオブジェが、今、Park Avenueに設置されていて、話題になっています。題名は「One Through Zero(1から0)」というもので、1から0までのカラフルな、高さ2m弱という巨大な数字が、中央分離帯の植え込みのところにだいたい、1ブロックにひとつずつ置かれています。60th Streetと61st Streetの間に「1」があって、そこから北に向かって、数字が並んでいるのが見えます。なんとなく、写真を撮り始めたら、同じようにこの芸術を見物した人がいたらしく、うっすらと積もった雪の上に靴跡が残されており、それを追いながら、ちょうど休日で車が少ないこともあったので、狭い中央分離帯の通路を歩いて、最後の「0」まで、全部の数字を撮ってしまいました。数字がわかるようにと、真正面から撮ってしまったので、ちょっとわかりづらくなってしまいましたが、実は、それぞれの数字が正面と側面との2色のコンビネーションになっています。それぞれの数字が、人生のそれぞれの時期をその色で表しているのだそう。同じ白の「5」と「0」も、組み合わせの色が違うから、意味するところは違うのでしょうね。Yomiuri Americaに、オレンジとブルーの「3」は、思春期を表していると書いてありましたが、他はちょっとわかりません・・・これらの作品は、ここに展示するために新たに作られたわけではありませんが、New Yorkでは、Mr.Loveの最新展示作品。これから、他のギャラリーでも、久しぶりの作品展示が予定されているそうです。展示期間は、5月3日迄と長いので、これから春にかけてNew Yorkにいらっしゃる方も、通りかかったら、ちょっと見てみてくださいね。今は、雪に埋もれた枯れ木の中にありますが、春になって、木が芽吹き、花が植えられたら、きっと、数字も違う表情を見せてくれることでしょう。
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- 2月5日(水) 2月の話題あれこれ
New Yorkでは、1月から2月にかけてが、いちばんの観光閑散期。ましてや、今年ほど寒いと、そうそう外を歩こうという気にもなれないので、街が閑散としてしまうのは、いたしかたありません。週末から、ちょっと寒さが緩んで、一時10℃近くまで気温が上がったのですけれど、それもつかの間、また、あっさりと氷点下に気温は下がってしまいました。冬物バーゲンセールも終わりつつあるし、そのわりには、まだ寒くて春物を買う気にもなれないから、ショッピングも今ひとつ。そろそろ、Valentine's Day関連の飾り付けも見られるようになりましたが、それは後でまとめてご紹介するとして、そんな寒々しい街中で、ひときわ目立っているのが、Rockefeller Center。目にも鮮やかなオブジェがそこいらじゅうに置かれ、時々は雪にも覆われる冬色の街に彩りを添えていました。

近寄って見てみると、カラフルな色をつけた金属かなにかの薄い板を、リボンみたいに組み合わせて作ってあるものでした。横のビルの壁に貼り付けてあったり、ワイヤーで上から吊るしてあったりと、かなりたくさんの数があるのですが、ひとつひとつが軽やかな形なので、にぎやかだけどそんなにうるさい感じはしません。現実的にはまだまだだけど、ひと足先に春の雰囲気を伝えようといったところでしょうか。チアリーダーの持つポンポンみたいにも見えるオブジェは、寒さに凍える街を元気づけようと応援しているみたいでした。「Color, Light & Mortion」というタイトルのこのインストレーションは、4月上旬まで展示の予定です。

それから、2月になって、New Yorkに再上陸したのが、GodzillaというニックネームがNew Yorkでもすっかり定着しつつあるNew York Yankeesの松井 秀喜選手。Times Squareにも近い、42th StreetのYankees Clubhouseには、外から見えるところに「MATSUI 55」のユニフォームが飾ってありました。なんでも、Tシャツなど、日本人がまとめて5枚10枚と買っていくので、お店の人にとっては「Unbelievable!」なのだそうです。実は、うちでも、そろそろ買おうかなーと思っていたところだったりして・・・日本のプロ野球同様、大リーグの各チームも2月になるとキャンプインしますが、さすがに、こんなに寒いNew Yorkではなく、たいてい、フロリダとかアリゾナとかの暖かい場所。その前に、自宅のあるNew Yorkに立ち寄ったとのことですが、こちらでは、松井の新居は、アッパーイーストの豪華アパートという噂がまことしやかに流れています。有力候補であった、超豪華アパートTrump Towerではないということらしいのですよね。もっとも、かつて、吉井 理人選手がNew York Metsにいたとき住んでいたアパートは、Manhattaのうちのアパートからも近く、同じアパート内には日本人の人がたくさん住んでいたのですが、誰に聞いても、皆、全然見かけないといっていたので、シーズン中、移動の多い野球選手と会うということもなかなか難しいのでしょうね。ちなみに、今のNew Jerseyのアパートの近くには、「Yankeesで唯一日本語を話す」元・広島のAlfonso Soriano選手が昨シーズン住んでいて、夫の同僚は、家探しの際に、偶然、遭遇したのです!もっとも、彼らが、有名なしかもYankeesの選手と知ったのは、ずっと後なので、会おうとしているとなかなか会えないけれど、意識していないとばったり出くわすこともある、まあ、そんなものです。

最後に、この観光閑散期ならではの、おトク情報を。お客さんが少ないBroadwayの劇場では、3月16日(一部劇場は3月9日)迄、チケットのディスカウント・クーポンを発行しています。Times Square Visitor Centerには、それらのクーポンを綴じ込んだ冊子が置いてあって、切り取ってそれぞれのミュージカル・劇に使うことができます。含まれる作品としては、「Beauty and the Beast」「Aida」のディズニーもの、「Cabaret」「Chicago」のBob Fosseもの、さらに「42nd Street」、もうすぐ閉演を迎える「LesMiserable」など。I♥NY THEATERからプリントアウトすることもできますし、指定されたコードを入力することによって、インターネットでチケットを買う場合にも、ディスカウントが適用されます。適用される公演日時、期間等はそれぞれ異なりますので、詳細は、http://www.ilovenytheater.comでご確認ください。
それから、この他にも、市の観光局NYC & Companyでは、おトクなディスカウントが受けられるPAINT THE TOWNキャンペーンを実施中。同じく、ビジターセンターに置いてある赤い冊子に付いているカードを切り取って提示すると、ホテルの宿泊やレストランでの食事が割引になります。こちらも、http://www.nycvisit.comからプリントアウトして使うことができますので、ぜひ、事前にチェックしてみてくださいね。
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- 2月2日(日) Lunar New Year
恭賀新禮!今年は、2月1日が、旧正月の元旦でした。前は、Chinese New Yearと呼んでいましたが、中国以外の国でも、この旧暦のお正月を祝う国があるということみたいなので、最近は、Lunar New Year(陰暦の新年という意味)と呼ばれることが多いようです。でも、旧正月といえば、やっぱり、全米一の規模を誇るNew YorkのChinatown。今年は、NHK「地球ラジオ」という番組で、New Yorkの旧正月の様子をレポートするという大役!?を仰せつかったので、そろそろお祝いが始まる先週と、本番の今週、2週間続けてChinatownに通ってしまいました。1月中にも、みやげ物屋には、新年のお飾りや根元がクルクルと曲がった竹、「Lucky Banboo」なんかは売っていましたが、にぎやかさは、やはり、本番の比ではありませんでした。ちょうど週末と重なったこともあり、午前中は雨がしとしと降る悪天候だったにもかかわらず、お昼頃には、車が締め出された狭い道には人があふれていました。

ハイライトはなんといっても、華やかな獅子舞、Lion Dance。このところ、いつも平日だったので、かなり近くで見ることができましたが、今回はそうは行きません!シンバルの音が鳴り響くので、お獅子が近づいてくるとどこにいるかはわかるのですが、皆が押し寄せるため、あっという間に人だかりができてしまいます。しかも、この獅子はかなり激しく動き回るので、人々の上から頭が出たかと思ったら、また隠れ・・・と、シャッターチャンスを捕らえるのが本当に大変でした。一緒に行った友人夫婦ともはぐれないようにと、何枚も失敗した中で、なんとか撮ったのがこちらの写真。

今年の旧正月で、今までと違ったのが、道での爆竹遊びにOKが出たこと。旧正月といえば、この爆竹がつきものですが、街の治安維持にことさら力を入れたRudy Giuliani前市長が、就任直後に個人の爆竹使用を禁止していたのでした。なので、去年までは、広場で行われるセレモニーだけでは、爆竹が鳴り響き、煙が上がっていましたが、子供たちは、音だけでる「かんしゃく玉」みたいなので雰囲気を出していたのでした。OKが出た今年は、道端で、この赤い箱の爆竹を5個で2ドルで売っていて、子供たちはもちろん、大人も楽しそうにパンパンやって遊んでいました。私たちも、負けずに買って、ちょっと挑戦。おがくずみたいな中に入っている白い包みの中に火薬が入っていて、これを堅いところに打ちつければよいのですが、雨で地面が湿っていたりして、やや不発気味だったりもしました。でも、誰もがこれで遊んでいたので、道はゴミくずだらけ・・・多分、清掃局の車で一気に掃除してしまうのでしょうけれど、狭い路地なんかはそのままかも・・・なんて思ってしまいました。まあ、Chinatownらしいといえば、らしいのですけれど。


さて、それから、ちょっと物議?をかもしていたのが、今年の干支についてです。一応、今年はYear of Ram、つまり、羊年ということは、間違いないようなのですが、Chinatownの公園にテントを張って行っていたイベントのパンフレット(写真右)も、お店によく貼ってあったちょっとリアルなポスター(写真中央)も、たくさん預金するともらえる?Citi Bankの置物(写真左)も、これって、ヒツジじゃあなくてヤギに見えるのは私だけ?ローカルニュースでも、インタビューされた人が、「今年はYear of Goat?」なんて答えていたのですが、どうも、中国で羊というと、これになるようなのですよね。私たち日本人的には、羊といえば、みっしりした毛に覆われて、オーストラリアやニュージーランドの牧場なんかにたくさん飼われている、あの動物を想像しますが、どうも、中国の羊はそうではなくて、もうちょっと雄々しい?タイプのものを指すようなのです。大きな種類としては、同じなのだと思うのですけれど、同じ漢字を使っている隣同士の国でも、微妙にイメージするものが違うというのは興味深いところですね。
最後に、このにぎやかな祝宴が行われる日、アメリカでは、NASAのスペース・シャトルColumbiaが帰還中に空中分解し、イスラエル人ひとりを含む、7人の尊い命が失われてしまうという悲しい事件が起きてしまいました。30日から、新年を祝う赤と金に輝いていたEmpire State Buildingも、事故が起きた1日の夜は、ライトアップを中止し、哀悼の意を示していました。9月11日のテロ事件以来、こういった悲劇的な事故に対して、敏感になっているNew Yorkでは、教会で追悼ミサが行われたり、イスラエル系の人々はシネゴーグという教会で同じように祈りを捧げたり、女性飛行士のひとりがインド系アメリカ人だったことから、インド系の人々が多く住むJackson Heightsというところでは花束やロウソクを供えたりと、多くの人が、悲劇を身近なことのように悲しみました。今回は、たまたま搭乗した人がいなかったけれど、日本人宇宙飛行士が活躍している今、私たち日本人にとっても、他人事ではありませんものね。お亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈りいたします。
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