WHAT'S UP ? in New
York 
January, 2002 

まずは、ホリデーシーズンが終って、やや混雑が解消された感のあるMetropolitan Museum of
Art。それでも、寒さの厳しいことが多いこの季節、美術館巡りなどが観光や娯楽の主体となるため、週末はそれなりに混んでいました。12月に出かけたときに、あまりに混んでいたため、避けてしまった、インドの秘宝の数々が展示された「Tresury of the World:Jeweled Arts of India in the Age of the
Mughals」はあわてて最終日に見たので、すごくよかったのに、ご紹介できませんでした・・・残念。ただ今開催中の特別展で興味深いのが、エジプト館の地下の狭い展示室でやっている「Extreme
Beauty:The Body Transformed」。以前、ロックやポップスの有名ミュージシャンの衣装を集めた「Rock
Style」という展示をやっていたのと同じ場所です。
今回も、歴史的価値のある古い衣装から、最新の有名デザイナーのオートクチュールまで、様々な衣装が飾られていますが、「Extreme
Beauty(= 究極の美)」というのはわかりやすいからいいとして、注目すべきは、「Transformed Body(=
変形された体)」という表現なのです。美を追求する結果として、体の一部を極端に強調した服というのが、今回の展示のテーマ。体の部分を強調するというと、すぐ思い浮かぶのが女性の胸だったりしますが、それだけでなく、立ち襟で首を長く見せたり、厚底靴で足を長く見せたり、ドレスの下にパニエを履いてウエストと腰の差を大きく見せたりと様々。必然的に女性の衣類がほとんどになりますが、面白かったのは、日本のお侍さんが着ていた裃は、肩を強調した服ということで、肩パッドのたくさん入ったイッセイ・ミヤケの服かなんかと並べて展示してありました。地下の薄暗くてとても通路の狭い展示室なので、お子さん連れには不向きですが、女性はきっと興味ある人が多いはず。いつの時代にも、出るところは出て、締まるところは締まっているメリハリあるボディというのが女性の理想の体型なんですね、ホントに。
もうひとつ、やはり女性だったら洋服と並んで興味がある人が多いであろう宝飾品がズラリなのが、American Museum of Natural Historyで開催中の「Pearls」。こちらは、そのものズバリ、真珠をテーマとした特別展です。真珠といえば、やっぱり日本よねえ・・・と思ったら、この展示も日本の田崎真珠がバッチリ、スポンサーに付いているようでした。マリリン・モンローが愛用していた粒が揃った大粒のネックレスから、不揃いで小さいながらも無数の真珠がちりばめられた、昔の飾りものがあったりして、同じ真珠を使ったものでも形は様々。でも、私たち日本人女性がいちばん見慣れている丸い玉の真珠は、人の手を介在して作っているので、天然真珠とはいわず、Curtural
Pearl(養殖真珠)っていうのですね、知らなかった。そうでない天然物の真珠で、粒を揃えるなんて至難のワザなので、昔から珍重されていたのでしょう。真珠が形成されるしくみや、養殖の技術などの展示もあり、自然が作り出す神秘的な美しさにちょっと魅了されてしまいます。きっと、家に帰ったら、自分の持っているパールのピアスとかネックレスをあらためて見直したくなってしまう、そんな特別展です。
今年のNew
Yorkの冬は暖かいというのは、何回かお知らせしましたが、今日はそのピークを迎えてしまったらしく、日中の気温は10℃をはるかに越えて約18℃!もはや、冬の気温とはいえず、コートを抱えて歩くなんていうのは、序の口、Tシャツで歩く人々が続出する有り様でした。私も、今週と来週に渡って開催されているRestaurant Weekの20.02ドルランチを楽しみに出かけ、薄手のシャツ1枚にコートを羽織っていましたが、途中からコートを抱えて歩き、それでもあまりに暑いので、Rockefeller
Centerのプロムナードでちょっと一休み。人々が次々と上着を脱ぎながら眺めていたスケートリンクでは、Tシャツで滑っている人が何人もいました。アメリカ人は、体感温度が日本人とは全然違うから、ちょっと暖かくなるとすぐ薄着になる・・・というのが常ではありますが、今日に限っては、彼らのTシャツ姿もそんなに間違っていないような気がしました。さすがに、季節感を大切にする日本人(!?)としては、Tシャツで歩くというのもなんでしたけれど、バスに乗ったら軽く冷房がかかっていたのがちょっとうれしかったくらい。本当に今日は1月なの?と錯覚してしまうような、異様な暖冬の1日でした。さすがに、これは長続きはしないそうで、徐々に気温は下がり、今週中に、また例年並の最高気温が1桁の寒さに戻るらしいので、気温の乱高下に体が付いて行くかどうかちょっと心配・・・
外を歩くのが暑い(!)ので、思い立って、今週から開通したとニュースでいっていたWorld
Trade Centerの駅へと、地下鉄のEラインに乗って行ってみました。Manhattanの西、8th Avenueを南下し、最後は6th
AvenueからWorld Trade Centerの地下に乗り入れていたEラインは、事件後、終点が中華街の近くのCanal
Streetになっていましたが、それが、WTCまで延長されたというのです。確か、地下はビルの崩壊でメチャクチャになったはずなのに、なんでこんなにすぐオープンできたんだろう?とかなり不思議だったので、どんな様子なのかちょっと見てみたかったのでした。
しばらく待って到着した電車の脇の行き先も、ちゃんとWorld Trade
Centerと書いてあるし、きっと行くんだろうなーと思いつつ、乗り込みました。Canal
Streetを過ぎて車内放送が入り、「終点は、Chambers Street、World Trade
Center。」と聞えたので、「へ?どっちが終点なの?」と思いつつ、ひとつ手前のChambers
Streetでドヤドヤと人が降りるのも無視してそのまま座っていました。で、しばらく停車した後、ドアが閉まると動き出したのは、今まで進んでいたのとは反対方向。つまり、電車は戻り始めたのです。あわてて、戻ってしまったCanal
Streetで降り、再びダウンタウン方向に乗り換えてChambers
Streetで降り立ちました。
閑散としているホームで、駅名のプレートをよく見ると、「Chambers
Street」の後ろに小さい字で「World Trade
Center」と書いてあるではありませんか!オープンした駅というのは、ここのことだったのです。WTCの駅・・・と聞いて、私がイメージしたのは、WTCに行くのに使っていた、まさにツインタワーから直結していた駅で、てっきり、あの駅がオープンしたものだと思い込んでいたのですが、実際は、ちょっと離れた駅だったのですね。それでも、この駅も地下道を通ってWTCに行けたらしく、そちら方向の通路は閉じられたままでした。まだまだ、現場では復旧作業が続いているのに、あの地下鉄の駅がオープンするなんて、やっぱりありえないことだろうと、ちょっとがっかりしつつ、納得。ちなみに、このChambers Street - World Trade
Centerという駅は、もともとオープンしていた、ただのChambers
Streetという駅とも直結しているので、ニュースで報じているほど、通勤者の不便が解消された!という感じもしませんが、きっと、今まで使えなかった出口が使えるようになったなどが大きいのでしょう。開通路線の詳細は、Metoropolitan Transportation
Authorityでご確認ください。
ちょっとばかり雪が降った冬らしい天気もどこへやら、今週もまた暖冬が戻って来て、どうも週末は日中の気温が10℃以上まで上がる模様です。過ごしやすいのはよいのですけれど、あまりの暖かさはちょっと不気味。普通ならこの時期、寒くて絶対ムリなスカートなんか履いて、街を歩いてしまっていたりします。さて、観光客が去り、最後の冬物セールからそろそろ春物にショーウィンドウも変わろうかという五番街で、ちょっと目に付いたことがあったのでご報告を。![]() ![]() |
先週末は、New
Yorkもこの冬初めてのまとまった雪が降りました。そして、私たちはもっともっと雪深い場所で、この冬初めてのスキーを楽しんでまいりました!いくら運転嫌い(!?)とはいっても、こういうときに使わないと持っている意味がないので、スキーを積んで車で出かけた先は、東海岸では最大規模のスキー場、VermontのKillington。一度、ツアーで行って以来、コースの充実度と雪質の良さ、宿泊施設などの多さから、すっかりリピーターと化し、このところ3年連続で出かけているスキー場です。今回も、killington.comから、宿の場所など調べ、3泊4日でリフト券付きのパッケージを年内に予約していました。泊まったのは、KillingtonのメインストリートであるKillington Roadのかなりゲレンデ寄りにあるRed Rob
Innというこじんまりしたロッジ。家族経営だそうなので、かなりのんびりしていて、ホテルのようなスマートなサービスはありませんが、ゲレンデまでの無料送迎バスがあり、チェックアウト後も着替えにシャワー室を使わせてくれたりして、なかなかアットホームな雰囲気のよいところでした。予約時には知らなかったのですが、料金には、朝夕の食事とチップまで含まれていたので、運転して食事に行くのが面倒くさかった私たちにはラクチンだったのと、思ったより安く上がりました。アメリカでのスキーは、シーズンが限られているのと、やっぱりちょっと贅沢なレジャーという認識があるせいか、宿も設備のわりには高めだし、リフト券はたいてい1日券が50ドル以上!と、日本よりもかなり高いのです。

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