WHAT'S UP ? in New
York ![]()
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November, 2001 ![]()

お待たせしました!ようやく、あのツリーを撮りに行ってまいりました。28日に点灯式が行われたRockefeller
Centerのクリスマスツリーには、早速、大勢の人々が見物に訪れていました。今年、点灯のボタンを押したのは、Laura Bush大統領夫人と、今年がこの役目も最後となるRudy Giuliani市長。今年もNBCの中継をテレビで見ていたのですが、クリスマスソングを歌う歌手や舞台に上がるゲストの他に、New
York在住の有名人たち(Kevin Bacon、Sigourney
Weaverなど)が応援にいかにもフラッと訪れたように登場していたのが、いつもと異なる点でした。前にも書きましたが、New
Yorkを訪れる観光客の減少は、復興を目指す街にとって深刻な問題なので、最近はWoody
Allen、Robert DeNiro、Billy Crystalといった、やはりNew
York在住の有名人が出演した観光局の新しいCMもできましたし、こういう人々に影響力のある著名人たちは、New
York観光のPRにかなり尽力しているのです。
おなじみの角度から天使と一緒にも撮ってみました。昼間に見に来たときは、点灯前に比べれば断然人は多かったものの、それほどでもなく、やはり、ツリーのライトアップが映える暗くなってからの方が大変。どう撮っても必ず人が入ってしまうので、だいたい位置を決めておいて、人がいなくなったスキを狙って急いでシャッターを押さなくてはなりません!?
点灯式の夜までなんとかもったお天気は、翌日大荒れとなり、写真を撮りに出かけるどころではありませんでした。今日もまだ時折通り雨が降るようなイマイチの空模様でしたが、明日から12月ですし、週末になってしまうと、すごいことになりそうなので、意を決して出かけたら、夜には雨も上がり、この混雑ぶり。うーん、明日からは、五番街を歩くのすら、渋滞で大変になってしまうのでしょう。本当に観光客が例年より少ないの?とちょっと疑ってしまうくらい。
ところで、今年のツリーの特徴は、テロ事件後のアメリカ愛国色を反映して、ライトアップしている30,000個の電球の色が赤青白の3色のみということ。昼間見たときは、なんだかいつもとあんまり変わらない気がしましたが、夜見直してみたら、やはり、少しイメージが違うような感じがしました。色の比較のために、手前にある星条旗と一緒に撮ってみたのですが、いかがでしょうか?
写真だとやっぱりそんなに明らかではないかもしれませんが、実際に見ると、やはり色合いが全体的に少し白っぽいような印象です。いつもはもう少し、黄色っぽいというか、温かみのある色合いのような気が・・・色もさることながら、今年のツリーは、高さはそんなでもありませんが、横に張った枝ぶりが立派で見栄えがするような気がします。これで、1月初旬まで、常にこの場所に人々を惹きつけてくれそうですね。
セントラルパーク沿いに美術館が連なるMuseu
Mileの一角にあるSolomon R.
Guggenheim
Museumは、そのユニークな外観がひときわ目を引きます。現代美術専門のこの美術館は、入場料が15ドル(また値上げしたような気が・・・)と比較的高いので、とても興味のある特別展示のときくらいしか出かけません。この前行ったのは、確かちょうど1年くらい前の大雪の日の「Giorgio Armani」だった気がします。
ところが、この秋の特別展は、いろいろなところで前宣伝をさんざんされていたし、いずれNew
Yorkにも来るだろうといわれていた大々的な展示だったので、始まる前からとても楽しみにしていました!それが、「Norman Rockewell
Pictures for the American
People」。20世紀のアメリカで最もポピュラーなイラストレーターであり、United
Nationsのお土産のTシャツや、雑誌の表紙、各種ポスターなどにその絵が使われている作者の原画60点以上が集められている大回顧展です。以前、Tanglewoodを訪れたとき(Tanglewoodへの旅行記はこちらでどうぞ。)、その前に立ち寄ったStockbridgeという避暑地の街にNorman Rockwell
Museumなるものがあったのですが、その当時から既に主な作品が貸し出し中とあって、パスしてしまいました。今回の展示は、その美術館からも全面的に作品提供を受けており、これだけ彼の作品を集めた展示もそうそうないとの評判でした。
Norman
Rockwellの絵の特徴といえば、上のパンフレットのような、緻密で計算しつくされた精緻なタッチの絵であることと、なんといってもアメリカ人の間で大人気である理由は、常に庶民の視点からこの国の様々な人々を描いてきたことでした。こちらは、その中でも特に人気がある「Rosie the
Riveter」という作品。第一次大戦のころから、軍隊のポスターを描いたりしていた彼の、1943年というまさに戦時中に製作されたものです。「Riveter」というのは、ネジみたいな鋲を留める作業工のことで、軍隊でその作業に従事していたRosieという女性を描いたのがこの絵。膝に乗せているのが、そのときに使う工具です。バックの星条旗の色合いといい、サンドウィッチを掴んだ彼女のユーモラスな表情といい、雰囲気を和らげてはいますが、確実に国民のアメリカへの愛国心を煽る絵ですよね。この他に、戦時中の作品には、兵隊を描いたものなどもありましたが、そのものズバリの戦闘シーンなどを描くのではなくて、戦時下の市民の様子を描くことによって、戦争の大変さや悲惨さなどを表している点が、より広く老若男女に愛された理由なのでしょうね。
こちらの2枚は、とりわけNew
Yorkerにはなじみ深い作品。9月11日の事件以来、New York
Timesには、「A Nation
Challenged」という新たなセクションができて、痛手から立ち直る市民の取り組みや、アフガニスタン攻撃についてなどをこのセクションで報じています。この2作品は、ちょっとだけ形を変えて、いずれもその裏表紙に紙面全面を使って登場したものなのでした。まず、左の「Freedom from
Fear」は、安らかに眠る子供の傍らに立つ父親の持つ新聞が事件翌日の炎上するWTCのもの(紙面イメージはこちらでご覧になれます。)になって、そして、右の「The Stay at
Homes」は、おじいさんと子供が見る対岸の岸辺には崩壊してしまったWTCがあり、手前に星条旗がはためいていたのでした。有名な絵をパロディ化したということで、賛否両論あったようではありますが、どちらもWTCへの哀悼の意と、こういう困難な事件があっても、これに屈せず、市民は平静を保って自分たちの生活をしようという、もともとの絵の意味合いにも通ずるところがあって、本物を見た後でも、個人的には、結構いい企画だったように思いました。
実はこの4連休、遠出をしなかったおかげで、結構いろんなことをしたので、今、「何から書こう・・・?」状態。Manhattanで写真を撮りまくってしまったChirstmasモノは、整理しながら追い追いご紹介するとして、やっぱり、今アメリカで最も話題になっているもののひとつといえば、これでしょう!16日に公開されて以来、2週連続でダントツの興行成績1位を誇り、さらには新記録樹立かともいわれている映画「Harry Potter and the Sorcere's
Stone」。Times Squareからも近い42nd
Streetの駐車場にも、公開日少し前から、巨大ポスターが貼られました。わが家のアパートと棟続きになっている小さな映画館でも、公開日から上映中で、最初の週は子供たちで結構にぎわっていたようですが、いかに休日でも、さすがに10時からの最終回はそんなに混んでないであろうと、この連休中に絶対観に行く予定にしていました。結局、連休最終日の最終回に出かけたので、びっくりするほど空いていて、なんだか肩透かしを食ったようでした。
ご存じの通り、これは、イギリスの女流作家J.K.Rowllingのベストセラーシリーズの映画化で、魔法使いの一家に生まれた主人公のハリーが11歳の誕生日を迎え、初めて自分の身の上を知り、真の魔法使いになるべく魔法使い専門の学校に通い、そこで様々な事件を起こすという、いかにも子供の好きそうな、夢のある不思議な学園物といった感じの物語です。うちでも、こちらで深夜の発売開始時に行列が出来て話題になった、3冊目の「Harry Potter and the Goblet of
Fire」の分厚い本は、英語の勉強にもなるかな?と、ついアメリカ版をつい買ってしまいましたが、結局、全然読破できず、前に帰国したときに、日本語版の「ハリー・ポッターと賢者の石」を買ってしまったのでした。映画公開間近になって、あわてて読み直し、映画鑑賞に臨んだので、ストーリーをはじめ、ハリーやロンなどの主な登場人物や、ホグワーツで使われるいろいろな用語については、予備知識があり、忌まわしい英語(!)に悩まされることはなくてラクチンでした。
ちょっと遅くなりましたけれど、Happy
Thanksgiving Day!!
さて、ただ今、楽しい4連休中。わが家でも、この日ばかりは伝統的習慣をちょっとだけマネして、うちで友人を呼んでパーティー。欠かせないローストターキーは、普通のとミートローフになっているのを、近くのWhole
Foodsで出来合いを買っておきました。マッシュポテトやカボチャのサラダ、野菜のマリネなどが自作。あと、今回初挑戦は、トルティーヤチップスに付けて食べるお手製のワカモレ。アボガドとトマト、タマネギのみじん切りを擦り合わせて、塩コショウとイタリアンパセリで味をととのえるだけの簡単なレシピですが、なんといっても新鮮なので結構美味しかった!買うのを忘れてしまったので、今回は省略してしまいましたけれど、ホントは、辛いパラペニオを好みで加えるともっと本格的な味になります。Manhattanにお店があるLittle Pie
Companyのアップルパイと、Lindtのトリュフは友人のお土産。どっちも期待を裏切らない美味しさでした。
恒例のMacy's
Thanksgiving Day
Paradeは、今年もテレビで見物しました。例年以上に厳重な警備下で行われましたが、テレビで見ている分には、いつもとあんまり変わりない感じ。もちろん、巨大な星条旗が登場したり、NYPD(New York City Police
Department)やFDNY(Fire
Department of New York
City)の行進には、特別盛大な拍手が送られたりと、テロ事件以降、どのパレードにも色濃く現れているアメリカ愛国色は強かったのですけれど、沿道には朝早くからたくさんの子供たちが詰め掛け、次々登場うする巨大なバルーンに目を輝かせていました。今年のいちばん人気は、こちら!初登場のPikachuのバルーンでした。テレビの中継で、子供たちに「いちばん好きだったバルーンは?」とインタビューしたら、4人中3人が「ピカチュウ!」と答えていたくらい。
たらふく食べた後は、健康と美容のために運動・・・とはいかないのが、この連休。サンクスギビング当日はどの店もたいてい休みで、翌日からクリスマスに備えた盛大なHoliday
Shoppingなるものが始まるのです!新聞の折込チラシは、軽く普段の3倍以上は入っていて、全て、翌日の23日からのセールの広告。やっぱり、子供のプレゼント用にと、オモチャとかゲーム機を含む電気製品などの広告が多いようです。開店時間は、朝7時とか早いと6時とかで、11時まではさらに値引きをしたり、先着何名までには特別提供品があったりして、どこのお店も客足の確保には一所懸命。家の中を整理するものが欲しかったので、出かけついでにNew
JerseyのIkeaまで行ったら、駐車スペースを見つけるのすら大変!なほどの混雑ぶりでした。でも、せっかくここまで来たのだし、人々の旺盛な購買意欲にも刺激されて、私たちも結構いろいろ買い込んでしまったのでした・・・そういえば、この連休中、アパートの中にあるジムに2回行ったのですけれど、こちらの方はいつもの週末よりずっと空いていましたっけ。
今週の木曜日はいよいよThanksgiving Day!!
たいていの学校や会社は次の金曜日もお休みなので4連休。意外と休日の少ないアメリカでは、この連休は、1年でいちばん大量の人々が移動する連休といわれています。道路や空港などは、日本のゴールデンウィークか、またはそれ以上の混雑なので、実はわが家では、この連休に旅行をしたことはいまだにありません・・・。
ということで、11月も中旬になると、どこのスーパーにも、可哀相(?)な丸焼き用七面鳥が並べられます。一番最初のサンクスギビングにこれを見たとき、なんてグロテスクなんだろうと思いましたけれど、アメリカ人にしてみれば、顔の付いている魚を食べる日本人ってグロテスクらしいので、これは「慣れ」の問題ですね。ここでは、ポンドで1.79ドルとあり、1羽の重さがだいたい16〜18ポンドくらいみたいなので、だいたい30ドルくらいになります。必ず一緒に売っているのが、Stuffingという詰め物。パン粉みたいなものだったりしますが、いろいろなフレーバーがあり、七面鳥を焼くときこれを中に詰めて、パサパサした肉にしっとり感をプラスするのだそうです。ローストターキーについては、各家庭に代々伝わるおふくろの味的レシピがあり、詰め物もワイルドライスや栗を入れたりと、いろいろなバリエーションがあるようです。かくいう私は、アメリカにいるうちに一度くらい挑戦するかな・・・?と思いつつ、あの巨大さに圧倒されて、まだ七面鳥を焼いたことはありません。この分だと、一生しないかも・・・しれません。
とにかく、この日は朝から食べ物の準備をして、ひたすら食べまくるというのが、正しい過ごし方。七面鳥はもちろん、その昔、清教徒たちが収穫の恵みに感謝して祝った初めてのThanksgiving
Dayの伝統的習慣に従うと、この他に、スイートポテト、マッシュポテト、パンプキンパイ、アップルパイなど、やはり秋に美味しい野菜を使ったものを味わうみたいです。わが家では、今年も家で過ごす予定なので、ローストターキーやパイなどは出来合いを買ってきてしまい、野菜の料理だけ少し作る予定。c 2001
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