★ WHAT'S UP in New York ★

WHAT'S UP ? in New York

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●トニー賞候補ドラマ「The Tale of the Allergist's Wife」
●Go Go Shinjo!!
●中世にタイムトリップ!?「The Cloisters」
●愛国心に訴えるだけ?「Pearl Harbor」
●New Jerseyでいちばん!のステーキハウス
続き(5月前半の話題)を見る・・・



5月31日(木)  New Jerseyでいちばん!のステーキハウス
このところのNew Yorkの天気は、本当に訳がわからないです。基本的には雨がちで涼しい日が続いていますが、昼間、あっという間にあたりが暗くなって、ものすごい雨と雷が襲ってきたり、急に晴れて日差しが強くなったり。皮のジャケットを着ている人の横をタンクトップに短パンの人が通り過ぎたりしていますが、1日でも天気がクルクル変わったりするので、何を着ていいかがよくわかりません・・・そろそろ落ち着くといいのですけれどもね。RiverPalmTerrace
さて、「Road to Suburbanite」でもご紹介している通り、わが家は郊外のNew Jerseyに住んでいながら、車は夫が通勤で使う1台だけなので、車ナシの私の平日の行動範囲は基本的にはManhattan。地元のはずのNew Jerseyのレストランというのには、実はほとんど行ったことがないのです。もちろん、New Yorkに比べれば数はずーっと少ないですが、やっぱりNew Jersey内にも評判のレストランというのがあるのですよね。一応、レストランガイドのZAGAT SURVEYにも「New Jersey」というのがちゃんとあります。それで、今回、地元で最近定期的にやっている集まりでみんなでランチをしよう!ということになり、そんな話題のレストランのひとつ、The River Palm Terraceに行ってきました。場所的には、New Jerseyのいちばん東、Hudson River沿いの道に面したところで、うちから日本人がたくさん住んでいるFort Leeというところに行く途中にあります。ミツワマーケットプレイス(旧ヤオハン)をご存じの方なら、同じ道沿いの少し北の反対側にあるので、きっと前は通ったことがあるはず。のフードとヤシの木が描いてある看板が目印です。RiverPalmTerraceInside
わりとそっけない店の外観には似合わず、中に入るとちゃんと白いクロスが掛かったテーブルには飾り折りの白いナプキンが置かれていて、かなりクラシカルなダイニングという雰囲気。それもそのはず、このお店は、New Jerseyではピカ一のステーキハウスという評判で、夜は駐車場に入りきらない車で、前の道に渋滞が出来てしまうほどなのです。今日は駐車場に全然車がなかったので、昼は夜と違って空いてるんだ・・・と思いきや、こちらのランチはちょっと遅めなので、12時ちょうどに予約した私たちが一番乗りだったのでした。
いくらステーキハウスといっても、さすがにランチには少し軽めのものもあって、ハンバーガーやサラダ、パスタなども。ステーキ以外はロブスターがおすすめとの事前情報もあり、アペタイザーにロブスターカクテルの半身をふたつ(つまり1匹分ですね。)とハウスサラダをみんなで分けて、あとはめいめいで1品ずつ選びました。(下線部をクリックして料理の写真をご覧くださいね。)Schallops
メインは、New JerseyローカルのCMでも流されているような、ジュージュー音を立てて焼いた厚切りのステーキ・・・というのが正道だと思いますが、他の人が頼むということだったので、私はおすすめというシーフードの中から今日のスペシャルのホタテをオーダー。「ホタテの○○○○」という名前があったようですが、聞き取れず、来るまでどういうものかは不明。軽く小麦粉をふってソテーした大ぶりのホタテにトマトソースがかかり、ニンジンとライスが付け合せ。レモンも添えてあったりなんかして、わりと食べやすくて当たり!でした。他では、王道のフィレミニヨン・ステーキとかサーロインのひき肉を使ったハンバーガーなんかは、やっぱり迫力ありました。どれもやっぱり量は多め。肉も魚介類も確かに素材はよいので、美味しいです。まあ、味付けはどちらかというと薄め?かな。というか、足りなければ塩コショウで十分。付け合せのものもまあまあなのですけれど、いかんせんあのボリュームだと、日本人女性では、ひとりで一人前を平らげるのは結構難しいかもしれませんね。幸い、私たちは、皆、こちらに住んでいる主婦なので、しっかり残したものはお持ち帰りにしてもらいました。
お肉好きの方で、車でNew Jerseyに来ることがあったら、ちょっと立ち寄ってみてくださいね。お値段も、多分、Manhattanよりは安めではないかと思います。ディナーは、要予約。私たちが行ったのは、Edgewaterのお店ですが、その他にもNew Jerseyに計3ヵ所のお店があります。住所、電話番号など詳しい情報は、http://www.riverpalm.com/からご覧ください。
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5月28日(月)  愛国心に訴えるだけ?「Pearl Harbor」
StarsandStripesこの週末は、月曜日がMemorial Dayの祝日で3連休。そろそろ学校なども終わる頃で、海開きを行うビーチも多く、この連休を持ってオフィシャルには夏の始まり!と見なすところが多いようです。 Memorial Dayは、年に数回ある戦争関連の祝日のひとつで、基本的には戦争で命を落とした人たちの冥福を祈る日。街中に星条旗が飾られ、の3色のものが出回る「」の日なのです。私たちの住んでいるアパートの前にも、ご覧の通り、大きな星条旗が飾られました。ただ、Manhattanへの交通の便がよいこのアパートは、私たちも含めてかなりいろいろな人種の人が住んでいるので、厳密にはあんまり関係ない人も多いとは思うのですが、まあ、お祝い事なので細かいことは気にしないようです。
PearlHarborPoster天気予報もいまひとつだったこの連休は、遠出をする予定を立てていなかったので、久しぶりに映画を見に出かけました。今週末なら、やっぱりこれ!話題の超大作「Pearl Harbor」でしょう。題名通り、日本のハワイ真珠湾奇襲攻撃について描いたハリウッド超大作。実際に起こったのは12月7日ですが、年中夏のようなハワイが舞台だし、敵国日本に奇襲されたものの、そのままだまってはおらずすぐにやり返して最終的には勝利をおさめたというストーリーは、夏の始まりでかつ愛国心が高まっているこの週の封切りがいちばん集客力があるということだったのでしょう。その狙いは見事当たったらしく、ガラガラなことが多いアパートのビル内にある映画館はほぼ満席状態でした。
ストーリーは、古典的というかどちらかというと陳腐に近く、戦場に赴く恋人とその親友の間で揺れるヒロインや、空襲にもめげずに生き延びて、最後は敵地(日本)へ乗り込んでお返しに空から砲撃しまくる主人公などは、見た目も美しく生き方も清く潔いいかにものタイプ。まあ、わかりやすいといえばわかりやすいので、単純に愛国心の強いアメリカ人には受けるのかもしれません。真珠湾攻撃のシーンのCGはすごく見事で、迫力も満点、これは見ごたえあり。途中に数回登場する日本軍の会議のシーンなどはかなり????ですし、アメリカ側は若くて活きのよい若者がたくさん登場するのに、なぜか日本側は年寄りばかり。あくまでアメリカ人がアメリカ人のために作った映画という印象がすごく強かったです。この映画によって、反日感情が高まるのでは?という懸念の声もかなりあるそうですが、アメリカ人って、相手や敵がどこであろうと自分たちが一番であると信じているフシがあるので、そんなに心配しなくても大丈夫なような・・・
PrimaryEmpireある意味では今でも日米間のデリケートな部分である真珠湾攻撃がどのように描かれているかに、日本人としてとても興味があったのに、その辺りについてはなんだかあまりに普通というか、なんの工夫もなく、あくまで敵国日本の卑劣な行為・・・というような扱い。なぜ、この後に及んでこのテーマで映画を作ったのかがピンときませんでした。見終わった後に読んだ、新聞の映画評などでも、話題性のわりにはイマイチとの評価。アメリカ人ならあれでも好きなのかと思いましたけれど、そうでもないのですね。今週末の興行成績No.1は間違いないとは思いますが、もしかしたら、その後の客足は失速してしまうのかも。日本公開は7月中旬で、連発する「Jap」はしょうがないにしても、セリフの一部はカットされたりするそうです。きっとあの部分がカットされるんだろうなーというところはなんとなく予想しているのですが、あってるかしらん?それにしても、あの映画で日本での観客動員数を期待して内容を修正するというのもなんだかムダな抵抗のような気もしますが。映画「Pearl Harbor」については、http://www.pearlharbor.comにて。
このところ、雨がちの涼しい天気が続いていましたが、連休最終日はなんとか晴れ間も出て、ずっと雲や霧で見られなかったPrimary Colorsに輝くエンパイアステートの姿もきれいに見られました。この晴れもあんまり長続きしないようですが、とにかくNew Yorkの季節はこれから。屋外イベントなども増えてくるので、ますます楽しみが増えます!
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5月24日(木)  中世にタイムトリップ!?「The Cloisters」
CuxaCloisterCourtNew Yorkには、基本的には梅雨や雨期はありませんが、なんだか雨がちで涼しい気候が続いている今日この頃。朝晩の涼しさには、ほとんどしまいかけたウールや皮のジャケットを引っ張り出して着ている人々がたくさんいるほど。そんな中、今週唯一といってもいい晴れ間がのぞいた午後に、Manhattanのほぼ北端に位置するThe Cloistersに久しぶりに出かけてきました。中世ヨーロッパの修道院をそのまま復元した建物の中には、教会美術を中心とした中世時代の美術品がたくさん。ご存じの通り、The Metropolitan Museum of Artの別館なので、同じ日であれば、メトロポリタンのバッチでそのまま入場が可能です。Fort Tryon Parkという公園の中にあるクロイスターズの住所はだいたい190th Streetと200th Streetの間。ミッドタウンは40〜50th台ですし、セントラルパークの北端が110th Streetというと、どんなに北にあるか想像していただけるかと思います。
StainedGlass今回は、時間もたっぷりあるので、友人とミッドタウンからバスで向かいました。おおよそ150ブロックを進むのに、約1時間半あまりもかかってしまいましたが、混雑したミッドタウンからブランドショップが連なるアッパイースト、スパニッシュハーレムを抜けて、緑あふれる公園へと、移り変わる窓の景色を見ていても結構楽しいので、長い時間もそんなに気になりませんでした。新緑と中庭に植えられた草花が美しい今ごろの時期は、ここを訪れるのには絶好のシーズンとあって、同じようにバスで終点まで行った人たちが何人もいました。
ひんやりとした回廊の建物の中には、タペストリーや彫像がひっそりと展示してあって、初夏の光あふれる外とは対照的。そんな暗めの室内に、美しいステンドグラスを通して差し込む光はなんともいえずおごそかな雰囲気を醸し出しています。なんだか中世のヨーロッパに迷いこんだようで、Manhattanにいることをすっかり忘れてしまいそう。
GWBViewでも、しっかりNew Yorkなのは、ハドソン川に面したバルコニーからの眺めでした。公園の緑越しに見えるのは、わが家もあるNew JerseyとManhattanを結ぶ全米一通行量の多い(!)橋George Washington Bridge。ほぼセントラルパークの川向こうにあるうちの窓からはこの橋は見えませんし、日本人御用達のミツワ・マーケットプレイス(旧ヤオハン)あたりでも、まだまだ北に見えるのが、逆に南に見えるなんて、ずいぶん北に来ていることを実感しました。
帰りはさすがに時間をかけても行きと同じ景色を見るだけなので、少し歩いて地下鉄で。190th Streetに駅があるAラインは急行で停車駅がかなり少なく、ミッドタウンまであっという間です。ヨーロッパの中世美術や教会芸術に興味がある方はもちろん、夏でもひんやりした建物の中は都会の喧騒から逃れてゆっくりした時間を過ごすのにはぴったりの場所。時間のある方はぜひ。
ちなみに、クロイスターズの入口のところが終点のバスはM4で、セントラルパーク北端まではMadison Avenueを走っています。地下鉄は、ポートオーソリティー・バスターミナルの下を通っているAラインで、190th Street下車、徒歩で10分ほど。駅を降りて地上に出ると、すぐ近くにM4のバス停があるので、メトロカード利用ならそのままトランスファーでタダだからバスに乗ってしまってもよいかもしれません。
The Cloistersについては、特集ページ作成を検討中です・・・うまくまとめられるかしらん? 尚、展示案内などはメトロポリタン美術館のコレクションのページ(http://www.metmuseum.org/collections/)からご覧くださいね。
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5月21日(月)  Go Go Shinjo!!
NYPostNYDailyNewsやってくれました!Shinjo!! New York Mets新庄 剛志選手が、週末のデーゲームで、見事サヨナラヒットを放ち、チームを勝利に導きました。もちろん、今日のローカル紙の1面も新庄づくし。またまた、New Yorkでの彼の知名度がグンと上がったことは間違いありません。(紙面をクリックすると、それぞれHPがご覧になれます。) 試合後にローカル局のインタビューがあったのですけれど、その中で、対戦した先発の朴投手のことに話が及び、「日韓対決になったが、試合前になにか話をしたか?」という質問に、「してないよ、だって友だちじゃあないもん。」と答えたのには大ウケ!もっとも、通訳の岩本さんは、「初めてだったので話はしませんでした。」と無難に訳していましたけれどもね。
先週は、先発3番とついにクリーンナップの一角まで担ってしまった新庄。日本人初の大リーグ・クリーンナップ!と話題になりましたが、新庄が実力でもぎとった3番の座・・・であれば、これは喜ぶべきことなんですけれど、主力が揃って不調なメッツの苦肉の策。つまり、メッツファンとしては、素直に喜べない事態だったりするのです。確かに、打率.300はキープできないものの、.280から.290あたりをコンスタントに打っている新庄の活躍は予想以上。でも、本来、楽々.300を越えている主砲Mike Piazzaは、まさかの.200台だし、その他の主力も皆、せいぜい、.250がいいところ。こんな状態では、チームが強いはずありません。ナショナルリーグ東地区のビリをひた走り続けており、勝率は3割台と、これじゃあ、アメリカンリーグ打率ベスト10上位のイチローの打率と変わらない!?
AllStarBallotHP.gifそして、そろそろ本格的になりつつあるのが、日本同様、夏に行われる2001 MLB All Star Gameの出場選手を選ぶ投票です。投手には投票することができないのですが、今年は、日本人野手が誕生したとあって、日本語の投票用紙が作成、配布されたということですが、皆さんは投票されました? 監督は、それぞれのリーグの昨年度優勝チーム監督が務めるので、ナショナルリーグの監督は、メッツのBobby Valentine。人気投票で選出された選手の他、監督推薦でも数人の選手を出場させることができるので、新庄にもチャンス?・・・と思いきや、ここまでチームが弱いと、それは厳しそう。1試合しか開催されないオールスターゲームの今年の開催地は、Seattle Marinersの本拠地Safeco Field。ならば、当然、好成績のマリナーズから佐々木イチローは、かなりの確率で選ばれるのではないかと予想されます。でも、ファン投票でイチローも選びたいし、ファン投票しか出場する手のなさそうな(!)新庄にも投票したい!という方は多いはず。ということで、投票用紙を入手された日本の皆さんはよいとして、そうではない方のために、インターネットでできるオンライン投票しかたをご説明してしまいます。
まずは、上のホームページ画面をクリックして、投票のページ(http://vote.mlb.com/)を開いてください。
AllStarBallotIchiro.gif多分、二重投票を防ぐためだと思うのですが、生年月日、画面に表示されている「Validation Key」や好きなチームなどを入力して次に進みます。最初に表示されるのは、アメリカンリーグの選手を選出するページ。それぞれのポジション別に、チームを代表する選手の名前が掲載されていますので、その横の○をクリックするだけ。そして、最後の「Outfield」のところには、いよいよイチローの名前が。ボックスの右端の列、真中あたりに「I Suzuki, Mariners」がありますので、忘れずに○をクリックしてくださいね。選択し終わったら、一番下の Continue to.... をクリックして進んでください。
AllStarBallotShinjo.gif次はナショナルリーグ所属チームの選手を選ぶページになります。選出方法は、アメリカンリーグと同様なのですが、ここで注意しなくてはいけないのは、新庄の名前はHPに記載されていないということ。そこで、全部で3人選ぶ「Outfield」のところは、2人しか選ばず、さらにその下にある「Write-In」のところに新庄の名前を書かなくてはなりません。 First Name に「Tsuyoshi」、 Last Name に「Shinjo」(※「Shinjyo」や「Shinjho」ではないので注意。) と入力し、 Club は「NY Mets」、 Position は「Outfield」を選択します。
Submit Your Vote をクリックすると、投票した結果が表示され、これで、完了。ページ上には、各ポジションひとり、外野手は3人の選手を選ぶことみたいに書いてありますが、全部選ばなくてもOKにはなってしまいました。無効票になってしまうといけないので、全部選んでおいた方がいいかな?とは思いますけれど。よくわからないときは、名前が書いてある選手を、チーム名などから選んでくださいね。さあ、これで、イチロー、新庄がどれくらい得票できるのでしょうか・・・
投票締め切りは、6月30日(東部時間11時59分)。7月10日現地時間5時(東部時間8時)プレーボールの2001 MLB All Star Gameについては、こちらで詳細をご覧ください。
◆ 追 記 ◆
上記の通り、オールスター投票を済ませ、最初のページで「返信メールをいるか?」というところをオンにしておくと、事務局からサンキューメールが来ます。それによると、投票は、ひとり25回(!)まで出来るそうなので、無事、投票された皆さん、よかったら何回でも投票してあげてください。今日も逆転ホームランを放った新庄の株は上がりっぱなしです。(5月23日記)
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5月17日(木)  トニー賞候補ドラマ「The Tale of the Allergist's Wife」
BarrymoreTheater初夏を思わせた陽気はこのところ影をひそめ、朝晩は結構涼しい日が続いていたりする今日この頃、友人に誘われて、Broadwayに劇を見に行きました。ミュージカルならば、日本語で書いたあらすじがある場合も多いし、歌やダンスを楽しむという要素も強いのでだいぶよいのですが、劇となるとかなり厳しいところ。今回誘ってもらったのは、無料チケットが手に入ったという「The Tale of the Allergist's Wife」。先週発表された演劇とミュージカルのアカデミー賞みたいなTony Awards(トニー賞)にも、最優秀演ドラマ(劇)と主演女優、助演女優の3部門でノミネートされており、評判は悪くないようなので、どこまで理解できるかあやしい?ものの、最近すっかりなまけている英語の勉強にもと思い、とりあえず劇場に乗り込みました。Playbill
事前に得ている情報は、日本人向け情報誌「U.S. FrontLine」で見つけた短いあらすじ紹介だけ。題名の「Allergist」というのは、アレルギーを専門にするお医者さんのことで、その医者の妻、つまりわりとリッチな中年女性の物語ということです。舞台設定もNew Yorkのアッパーウエストサイド。上流階級ならではの暮らしぶりや悩みなどを、ウィットに富んだ会話で綴っていくというところなので、その会話がどれくらいわかるかがポイントではありました。
タダだったにしてはかなりよい席で、よく見たら、私たちの前の列の黒人女性4人連れも同じような金額欄が「0.00」となっているチケットを持っている模様。なーんだ、結構タダ券配っているんだ・・・と思いきや、前の方や中央の席に次々と入場してくる人たちは、ほとんどが中年以上のわりと上品な身なりの女性同士やカップルで、いかにもちゃんと正規料金を払ったような感じでした。開幕直前にほぼ埋まった1階席を見回すと、明らかな外国人は私たちだけ、並んだ白髪を見回すと、かなりの確率で私たちがいちばん若いのではないかと思われるような観客層でした。PlayEnding
場面はご覧のアッパーウエストサイドにあるリッチなアパートの一室のみ。登場人物も、主人公とその夫、自分の母、アパートのドアマン、不意に現れた幼なじみという5人と少なめ。最初のシーンで、お母さんがなにかまくしたてるたびに、会場からドッと笑いが起こるものの、全く理解できず、マジにこのままいても全然わからないから、幕間に帰っちゃおうかな・・・と思ってしまうほどのわけのわからなさ。ところが、劇が進行するにつれて、細かい部分はあいかわらずわからないものの、話のすじはなんとなく理解できてきたため、休憩を挟んで2時間強の舞台をなんとか見きりました。やっぱり会話で笑わせる仕立てになっているので、ギャグやユーモア、皮肉などの細かい部分がわからないのはつらかったです。ただ、トニーにノミネートされている女優陣(主人公と幼なじみ)はさすがで、セリフもまあまあ聞き取りやすかったし、それぞれの役を見事に演じてい(たように見え)ました。見に来ていた人たちは、主人公と同じような、あるいはそんな立場に憧れるような奥さま方が多かったのかも?しれません。
The Tale of the Allergist's Wife」は、47th Street、Broadwayと8th Avenueの間にあるBarrymore Theaterで上演中。詳細は、http://www.allergistswife.com/で。英語に自信があって、多分、奥さまか年齢的にそれ以上の方にはおすすめできますが、あとはどうかな・・・尚、この劇も含めて、6月に発表されるトニー賞のノミネート作品については、http://www.tonys.orgでご覧になれます。今年は、スターを揃えたミュージカル「The Producers」の評判がすごくいいようですが、いつもディスカウントチケットで見に行く私たちは、まだ見ていない作品ばかり。そういう意味では、この劇は、私が見た唯一の2001年度トニー候補作品!ということになりました。
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