★ Pacific North West Travel Report ★

7月28日(金) 曇り一時雨 ビクトリア <Part 3>◆このページをとばすときは
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TheEmpress昨晩ディナーをしっかり食べたのと、今日の昼はアフターヌーンティーを予約してあるので、朝は部屋に備え付けのコーヒーと持ち帰った残り物などで済ませて、10時からのホテル内のガイドツアーBird's Eye View Walking Toursに参加しました。Quebecのときと同様、やはり昔風のコスチュームに身を包んだ女性が総勢20人ほどを案内してくれました。
前にもちょっと触れましたが、ここThe Empressは、上流階級の人たちのためのホテルとして1908年に建てられたVictoria Harbourを臨む街の中心にあるホテルです。もちろん、建設には並々ならぬ費用と時間がかけられていますが、一時はただの古いホテルになり下がってしまい、1960年代には押し寄せる現代化の波に対応すべく、まるでアメリカのモーテルのようなサインボードまで掲げ、ホテルもThe Empress & Motor Lodgeとまで改名してしまったこともあるそうです。その後、やはり、この立派な建物は古き良き時代のままに残すべきという懐古主義の流れから、再び、元の格式高いホテルの内装に戻すとともに、コンピューター化や現代人のヘルシー志向に応えたフィットネスクラブの新設などの近代化を施し、客足も戻って来て現在に至っています。EmpressArchives
地下の一角に展示コーナーもある過去の歴史の中で、興味深かったのは、この見事な建物の設計者についてのエピソードでした。この建物を設計したのは、すぐ向かいにあるBritish Columbia's Parliament(ビクトリア州議事堂)を設計したのと同じ、当時20台半ばで天才建築家といわれたFrancis Rattenbury。昨日訪れたホテルの裏手にあるCrystal Gardenもそうで、Victoriaの玄関ともいえる港に面したこれらのヨーロッパ風の見事な建物が、街の雰囲気を決定付けているといっても過言ではありません。付近の新しい建物も、これらの建築風を真似していることがうかがえます。州議事堂を建てるにあたっての建築コンテストで見事選ばれ、Vancouverからやって来た若者は、議事堂に続いて、いくつかのホテルや公共の建物などの大きな仕事をこなして、あっという間にVictoriaを含むBritish Columbiaの名士になります。ところが、若くして有名になってしまったのが災いしてしまったのか、この建築家はその後スランプに見舞われ、若い愛人とのスキャンダルも引き起こしてしまい、結局、生まれ故郷のイギリスに引っ込んでしまいました。このとき、その若い愛人は妻として一緒にイギリスに渡ったのですが、年寄りの夫と若くてきれいな妻といえばありがち(?)なストーリーは奥さんの浮気。メロドラマ通り、奥さんは庭師の青年と浮気をし、年老いた建築家はあるとき不可解な死を遂げてしまいます。当然、奥さんと庭師が共謀して邪魔な夫を殺したに違いないとふたりは警察に追求されるうち、奥さんの方は自殺してしまいました。残った庭師は一度は死刑を求刑されたそうですが、その後恩赦などで釈放。現在、イギリスで存命中だとか。EmpressPalmCourt
そんな小説のような話を聞きながら、昨晩ディナーをとったThe Empress Roomや、カレーのいい香りが漂っていたThe Bengal Lounge、カジュアルレストランのKipling'sなどをまわり、天井が見事なステンドグラスになっているPalm Courtというパーティールームに立ち寄りました。ここにも、クリスマスパーティーで出会った男女が、心惹かれながらも別れ、何年も経ってから再び同じ場所で出会い、晩年を一緒に過ごしたという美しいラブストーリーがあるそうです。ちなみに、この天井、かつて大雪の日に雪の重みでガラスが砕けてしまい、再び作り直したもの。現在は外側に強化された覆いがあるので、崩れ落ちる心配はないとのことですが、冬はそれくらいの大雪が降る寒さなのですね。
また、パーティーといえば、過去も現在も華やかなダンスとお酒がつきものですが、ホテルでは禁酒法施行以来、1950年代半ばまでお酒が出せませんでした。でも、お得意様のパーティーなどでは、内側に持ち込んだお酒を置く棚みたいなものを作りつけたテーブルを配し、グラスと氷だけを出したのだそうです。そのあたりは、上流階級の人々向けのホテルならではのサービスといったところでしょうか。
それから、女帝の意味のホテル名のThe Empressは、もちろん当時の英国女王Queen Victoriaのことを意味しており、ホテルの親会社であったCanadian Pacific Railwayは、このEmpressという名前をとても好んでおり、船の名前などあちこちに使ったそうです。
なかなか盛りだくさんの説明だったツアーは、1時間強で終わりました。5〜10月中旬の観光シーズンのみの営業ですが、興味深い話がいろいろ聞けたので、7カナダドルはまあまあかなと思いました。

BCParliament部屋に戻って上着とカサを取り、今度は道路をはさんで向かいにあるBritish Columbia's Parliament(ビクトリア州議事堂)に向かいました。これこそ、Francis Rattenburyの出世作となった、25歳のときに設計した壮大な建物。完成は1897年ということで、The Empressより10年ほど前になります。昨日鑑賞したイルミネーションは、4,000個のも電球で建物の縁取ってあり、完成する少し前から現在まで続いているというのですから、もう100年以上Victoriaの夜に輝き続けていることになります。BCParliamentRotunda
中に入ると、内側も外見に負けない立派な造り。あいにくの雨空だからか、中にはすごくたくさんの人たちが見学ツアーの開始を待っていました。ガイドブックには日本語のツアーもあるとありましたが、時間もないのですぐ始まる英語のツアーに参加しました。Rotundaという高いドーム状の天井を見上げる場所からツアーが始まりましたが、ホテルのツアーと同じように、まずはビクトリア王朝時代の扮装をした男女が登場しました。彼らが寸劇を交えながら、議事堂や州自体の歴史を説明するのですが、この英語がほとんど聞き取れなかった・・・多分、訛りの強いイギリス英語だとは思うのですが、おまけに早口、しかも、British Columbiaの歴史などほとんど知らない私たちにとっては、ジョークも全然わからなくて、かなり厳しいものがありました。BCParliamentChamber
同じく早口ながら普通の英語(!)を話す係りの人の補足説明に救われながら、ゾロゾロと階段を上がり、実際に議会が行われるLegislative Chamberへ。カナダの議会は、日本やアメリカのような中央を囲む円弧のようなタイプではなくて、与野党が向かい合うイギリスと同じ対峙形式の座席配置になっています。座席や中央の壇上にふんだんに使われた木の色合いが重厚で、落ち着いた雰囲気を出してはいますが、光の強さや白っぽい壁、多用されている金から、こんなところでさえ、なんだかお城の内部のような華やかな印象を受けました。
また1階に戻り、ビクトリア女王の在位60年を記念して作られたという精巧なステンドグラスQueen Victoria's Diamond Jubilee(クリックすると写真が表示されます。) を見たり、また意味不明(!)の寸劇を見て30分のツアーは終わりました。日本語だとあの寸劇はないのだろうと思いますが、その分説明してくれそうなので、できればそっちに参加したかったと思いましたが、まあ無料のツアーなのでいたしかたないでしょう。

EmpressLibrary"ホテルに戻りチェックアウトして荷物を預けた後、このために今日の出発時間を遅らせたという楽しみなThe Empressのアフターヌーンティー。宿泊しなくてもお茶だけはここで、というほど有名で人気があり、午後になるとアフターヌーンティー用のTea Lobbyは訪れる人々と、お皿をかかえたホテルの従業員が行き交ってかなり混雑します。ところが、宿泊者は専用のLibraryと呼ばれる小さい部屋で別にゆっくりお茶をいただけることができるのです! 予約した1時の少し前に行ったら、まだひとつしかテーブルが埋まっていませんでしたが、皆、同じ時間になっているらしく、ちょっと上品な老夫婦など、宿泊者らしいが次々とやって来ました。EmpressAfternoonTea"
最初に冷やしたフルーツが出て、その後、専用の重ねられたトレイが運ばれてくるというのは、昨日のアフターヌーンティーとそっくり同じ。しかも、ケーキやサンドイッチの種類までほとんど同じでした。スコーンにちょっと固めのジャージークリーム、チョコレートとベリーのケーキ、サンドウィッチは、エッグサラダ、キュウリにサーモンのロールサンド。ただ、お値段的には昨日の倍以上(!)するので、大きさがどれもちょっと大きめで、お皿も今日は3段重ね(昨日は2段)でした。ダージリンとセイロンをブレンドした、専用のアフターヌーンティーはミルクティーにぴったりで、なくなるとすぐ注ぎ足してくれることもあって、かなりたくさん飲んでしまいました。
お土産にこのMurchie's Tea & Coffeeの美味しい紅茶のティーバッグ12個入り(写真はこちら) が付いて、しめて42ドル。カナダドルだから3000円くらいでしょうか。確かに、他と比較するとかなりお高めですが、ボリューム的にはランチと思ってしまえばそんなものでしょう。特に、専用ルームはこの時以外入れないし、ゆっくり優雅なアフターヌーンティーをいただくことができるので、ここに泊まったら絶対おすすめです。

ゆっくりしていたら、そろそろ時間も2時をまわったところ。Victoriaへの好感度をますます高め、ここに1泊しかしないスケジュールをまたもや後悔しながら、重い腰を上げ、車でVancouver行きのフェリー乗り場へと向かいました。そしてこの後、思いがけない事態が我々を待っていたのでした・・・続きは、後編で。

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