「沈まぬ太陽」を読み終えて
去年の大ペストセラー「沈まぬ太陽」全5巻、遅ればせながらようやく読み終えました。著者の山崎豊子さんの本は「大地の子」も読みましたが、どちらも多岐にわたるテーマについての綿密な取材と、それを潔く描ききる確かな筆致には、本当に脱帽というかすごい!と思ってしまいます。それで、この日本航空について描いた小説を読み始めて、すぐに持った感想は「ちょっと怖くて、当分JALには乗れない・・・」でした。お読みになった方も多いと思いますので、内容には触れませんが、日本を最も代表する航空会社の内幕があんなにすごいことになっていたというのは、驚くというかあきれるというか、かなりショックでもありました。とはいえ、JALの良心といわれる方々もたくさんいるわけですから、一概にあの会社の社員は全員悪いというわけではないことも、よくわかりましたが。
さて、それで、読み終わった後、インターネットなどで書評や読後感想をいくつか探して読んでみましたが、全て、主人公の行動も含めて、大変素晴らしいという賛辞ばかりでした。私も小説として素晴らしいということには異論ないのですが、ただ、個人的には、自分の信念を曲げずに、筋を通すため、左遷されても戦い抜いた主人公の行動について、全面的に共感できないような思いが残ってしまったので、読後感は「爽快で感動的」というわけにはいきませんでした。これは、世代や会社などに対する思い入れのようなもの、また自分が家族について海外に来ているために、考える立場が違うからだと思うのですが、それらからすると、彼の取った行動が万人にとってベストではないと思われました。もちろん、筋を通されたことが悪いとか間違っているとは思いませんが、だれもがその道を選ぶべきかというとどうかな?という疑問が残ってしまったのです。それと、良い人はあくまで良く、悪い人はあくまで悪く・・・のような人物像(特に航空会社の社員など)が、ちょっとだけ気になりました。多分、最近、あんなに真摯な内容の小説を読んだことがなく、現代小説だともう少し軽いタッチで人物の多面性が描かれていることが多いから、ちょっと違和感があったのかもしれませんね。
いずれにしろ、大変な力作、大作であることには変わりありませんし、あのような巨大な会社にメスを入れて、真実を暴露したという点も含めて、そうそうない話題作であることは間違いありません。これは単なる個人的な感想ですので、もし、何か感想をお持ちの方がいたら、ぜひ、伝言板の方にでも書き込んでくださいね。
April 26,14:32 ET,2000

どんこ・・・
「どんこ」とは、そうです、干しシイタケのことです。で、なんで遠いNew Yorkでどんこ?かというと訳があるのです。ご存知の通り、ここNew Yorkは日系の人の人口も多いし、日本の食材だって、たいていのものは手に入ります。それでも、やっぱり国内に比べれば選択の余地が少なかったり、値段が高かったりします。ということで、お土産にいただいたり、親が送ってくれたり、また帰国したときは自分たちでも日持ちのする食材を買って帰って来たりしてしまいます。日持ちのする食材の王様といえば、なんといっても「乾物類」!そこで、ひじき、切干大根、ワカメ、削り節などは、日本にいたときよりもよっぽど常備率が高いくらい(笑)。東京では、デパートの地下の食品売り場や西友などのお惣菜の愛用者でしたから、それらが身近にない今、そういうものも作るしかなかったりするという事情もあるんですよね。
ところで、皆さんは夕食を作るのにどれくらい時間をかけますか?働いているいないなどによると思いますが、私の場合、タイマーがないアメリカ製炊飯釜を使っているので、お米をといで浸水させて炊く時間、せいぜい1時間半くらいが他のおかずを作る時間だったりします。と話題がちょっとそれましたが、ここでようやく「どんこ」の登場です。ひじきや切干大根は、戻すのに水で30分程度なんですよね。で、どんこもそんなもんだろうとタカをくくっていたら、今回、帰国時にいただいた特別肉厚ですごく美味しそうなどんこ(芳賀さん、どうもありがとう!)は、いざ、なににして食べようかな・・・と裏の調理法方を見たら、水で戻す時間が「3〜4時間」。つまり、このどんこを味わうためには、私のレギュラータイム(?)より前に忘れずに水で戻しておかないと間に合わないのでした。それに気づいてから、いつもいつも、「今週こそは!」と思いつつ、あたりが暗くなり始めてから「さて、今日のご飯はなににしよう・・・あっ、しまった!」という状況なのです。どんこをいただくためには、目立つところにでも書いて貼っておかなくては。美味しいものにありつくには努力が必要なのでした・・・(っていうより心がけかな?)
April 6,18:35 ET,2000

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